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20話 一久の呼び出し

 九郎とあやめは、午後の講義を終えた後、一緒にあやめの家である久沓神明社に行く。あやめは玄関の引き戸を開ける。

 「ただいま。」「お邪魔します。」

二人は仲に入ると居間へ行く。九郎はソファに座る。

 あやめは九郎に

 「父を呼んでくるね。」

と言うと奥へ入って行く。九郎は一久が何の用事があるのか考える。心当たりはお祓いの手伝い位だ。玉枝が言う。

 「お父さん、あやめちゃんを嫁にもらってくれと言うかも。」「それはないよ。」

 「それならあやめちゃんとの関係を問いただすとか。」「仲のいい友達だよ。」

九郎は小声で話す。あやめが一久と居間に入って来る。2人はソファに座る。一久が真剣な顔で言う

 「翼君に重要なお願いがあるんだ。」「なんですか。」

九郎は構える。

 「ここに水族館の入場券が2枚ある。あやめを誘ってくれないか。」

一久は、水族館の入場券を差し出す。

 「えっ。」「本人がいる前でそれを言う。」

九郎は驚き。あやめはあきれる。九郎は水族館の入場券を受け取る。

 「社本さん、今度の日曜日、僕と水族館いかない。」「いいよ。」

2人は一久の前で水族館に行く約束をする。学芸会の様で恥ずかしい。あやめが一久に言う。

 「これでいいでしょ。」「君たちなんで名前で呼び合わないんだ。」

 「まだ、出会って数日ですから、名前呼びは馴れ馴れしいかと思います。」「お父さん、そんなこといいでしょ。」

 「お父さんは寂しいよ。」

一久は嘆くが、2人は一久を無視する。玉枝が九郎に言う

 「呼び方は大切よね「あやめ」いいわよね。」

九郎は赤くなる。一久は言う。

 「夕食は九郎君の分もあるから食べて行ってくれ。」「ありがとうございます。」

九郎は、一久に言う。

 「重要なお願いと言うから緊張しましたよ。」「私には重要だよ。あやめとは仲良くしてほしいから。」

 「仲良いですよ。」「それならいいんだ。」

 「九郎ちゃん、お父さんに気に入られているね。」

玉枝が言う。九郎は行き過ぎのような気がする。

 夕食が終わると九郎は帰る。あやめが神社の鳥居まで一緒に歩く。

 「今日は、父が騒がせてごめんね。」「大丈夫だよ。水族館楽しみだね。」

 「私も楽しみにしているわ。お休みなさい。」「お休み。」

九郎は帰って行く。部屋に帰ると九郎は風呂に入る。玉枝も全裸で入って来る。玉枝は九郎の体を丁寧に洗う。

 「九郎ちゃん、水族館良かったわね。」「びっくりしたけど、良かったよ。」

 「水族館に行くだけじゃないでしょうね。」「どういうこと。」

 「食事に行って、ホテルへ行くのよ。」「食事は分かるけどホテルは?」

 「あやめちゃんを落とすのよ。」「僕にはハードル高いよ。」

 「なら、景色のいいホテルで食事をして、そのホテルの部屋をキープしておくのよ。」「それから。」

 「食事のあと「部屋をとってあるんだ」と言って連れこむのよ。」「どこから知識得ているの。」

 「私、長生きなのよ。」「怨霊は生きているというの?」

 「細かいこと気にしないの。」「分かったよ。」

 「それから、水族館は水が多いから霊に気を付けてね。」「どうして。」

 「気づいていたと思っていたけど霊は水に寄って来やすいのよ。」「そうなんだ。」

九郎はホテルは別にして、食事などのことを考えなければならないと考える。

 彼はインターネットで水族館のホームページを見て観覧コースを考える。

 さらに夕食をする店を探す。昼食は水族館の中のレストランで食事をすることにする。

 夕食は駅の近くのイタリアンレストランを予約する。

 九郎はそこまで決めると寝ることにする。玉枝がいつものようにネグリジェ姿で添い寝する。


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