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175話 新婚

 それからの一久と義郎の行動は早かった。年内中に、結納と結婚式を済ませてしまったのである。

 新婚旅行は大学を卒業してから考えることにしている。

 九郎はあやめの家に住んでいるが玉枝は相変わらず、混浴に添い寝をしている。

 あやめは妻の地位にありながら玉枝とどちらが九郎の相手をするかで競い合っている。

 また、つよしと美琴以外の友人やハイキング部員に玉枝が九郎の姉でないことがばれてしまった。

 結婚披露宴の時、九郎には兄弟がいないことが判る。そして、披露宴に出ていた玉枝がみんなに公言した。

 「私は、九郎ちゃんの愛人です。」

この一言で九郎は多くの敵を作ることになる。

 九郎は、将来何になるか決めていなかったがあやめと結婚したことで久沓神明社の神職になることが決定してしまう。

 そのため神職養成講習会を受講することにしている。

 一久は普段の行いに似合わず、空いた時間を見て九郎に神職になるための勉強を教えている。

 玉枝は九郎に言う。

 「九郎ちゃん、一久さんの跡取りになっちゃったわね。」「玉枝さん、分かっていたんだろ。」

 「もちろん、九郎ちゃんは考えていなかったの。」「少しは考えていたけど、神主さんになるのに試験があるなんて知らなかったよ。」

 「頑張ってね。」「分かっているよ。」

日曜日、九郎は一久のお祓いを手伝いに車で出かけることになる。

 あやめが九郎に言う。

 「危なかったら逃げるのよ。」「大丈夫だよ」

九郎はあやめにキスをする。

 「新婚て初々しいわね。」

玉枝が茶化す。あやめが玉枝に言う。

 「玉枝さん、私たちの九郎を守ってよ。」「あやめちゃん、私に任せておいて。」

玉枝が笑顔で答える。

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