表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/77

これも由緒あるサブカル知識!

(お食事中の方、読むのは控えてくださいませ)


 


 火薬の大量生産のため、信長へ最初に要求したのは、町奉行並という役職だった。

 町奉行は前世で言うところの、市の行政に携わる部署。


 よくもまあこんな急激な改革をするもんだな、と思ったが、なにせ信長だよ。

 強引に作っちまった。


 そして始めたのはごみの回収作業……ではなく。

 いや、ごみ出ないからさ、令和の時代と違って。

 燃やすか埋めちまう。


 では何をしたか?


 公衆便所作りました~~


『町人はここで用を足すべし』

 とのお触れ。


 この当時は1m×2m位の楕円形の穴に、アレを溜めてワラと混ぜ、腐らせてから肥料にしていた。使えるまで3年はかかるんだよな~。そしてそれ使って土壌作るのにも5年以上。ラノベのようにそう簡単には石高あがらにゃい。


 そういう事だから大事な資源だ。普通はそれを売ることになる。そんな資源をタダで公衆便所でポットンするはずはない。

 だけどな~。あれ『クサい』んだよ。自分の家にあると。


 それをちょっと離れた場所でしてもらう。

 ついでに手洗い水を補充するサービス付きだ。この当時、トイレットペーパーの代わりにワラを使っていた。

 お蔭で痔持ちの人が多い。


 なので消毒消炎作用のあるヨモギの葉っぱをサービスする。そして使い終わったヨモギの葉っぱは、別の穴にポイしてもらう。

 こっちの穴は小便用だ。


 問題はこっちの小便用の穴。

 ()()()()()


 ()()()()()()()尿()で、なんと硝酸カリウム=硝石が出来る! 江戸時代もやってたんだよね。前田藩が。

 これって令和の時代になって初めて分かった事実。それまでは「こうなんじゃないかなぁ」的な想像だったけど、これが凄いんだそうだ。


 信長の美濃尾張時代は、まだ大陸の硝石を輸入していたからバカ高い。でもそんな硝石を大量に消費して戦い続けられる筈もなく。関ヶ原なんかバンバン撃っていたからな。


 この火薬=硝石は何処から来たのか?

 それは『最初からある程度日本で製造していた~』これがわかりましたとさ。で、段々と増産されて輸入しなくてもよくなりました。



 え?

 なぜそんなアカデミックなことを知っているって?

 失礼な!

 これも全部、由緒ある立派な『サブカル知識』だ!


 「小説家になっちゃえ」というWeb小説サイトでね、『首取る物語』という凝った戦国物があったので読んでいたら書いてあったんだ。

 その作者は某国営放送のブラタ〇リという番組が好きで、その中で紹介された白川郷での火薬製造を知り、それを調べたんだとさ。なんか科学技術研究補助費で研究された紀要に出ていたとか。

 https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-22650213/22650213seika.pdf


 俺はそれで知ったんだよ!

 嘘だと思うならお前も読んでみな。


 https://ncode.syosetu.com/n4919hf/



「お奉行様。本当にこの下肥(しもごえ)(人糞)。頂いてしまっても?」


「おう。持って行きな。あと3年は腐らせ熟成させないと使えないがな。代わりにヨモギを集めてくれ」


 こう言う仕組みだよ。

 下肥は商品になる。だからそれの対価としてヨモギを集めさせて、そのカリウムと人尿のアンモニアを3年ほど寝かせると硝石となる。


 3年はかかるが、今は1560年。

 1563年からは訓練を盛大に行える。

 順調に行けば1568年位には相当な数の鉄砲を運用できるさ。


 あとは雨対策とか、色々ある。

 それ全部献策して勲功稼ぐのだぁ~。




「光秀殿。これは凄い仕組みですなぁ。この厠もそうでござるが、このヨモギ採集と人尿を集める仕組み。

 かぁ~~~っ。

 こんなことは誰にも思いつきませんなぁ!

 それがし、今猛烈に感動しております!」


 一緒に公衆便所初号機を視察に来ていた木下藤吉郎が、いささか、いや物凄いオーバーリアクションで驚き、俺を褒めたたえる。


 これがこの男の出世技なのか。

 まるでWeb小説のテンプレ技みたいだね。あの主人公をおだてる周りのキャラ連中。


 だが、これをやられて怒る人はいないだろう。

 その場は怒るかもしれないけど、『人懐っこい奴』と感じる者が多いはず。

 出会ってから最初の2~6秒で、人のイメージは決まるというからね。ATフィールドを浸食してくる人懐っこさ。


 この猿顔は超強力な武器だろうな~。

 人をにこやかにさせる。


 相当、武ばった者を除いてだけど。

 たとえば柴田勝家とか佐々成政。織田家のガチ勢には受けが悪いというのもなんとなくわかるよ。

 笑ってばかりいて剽軽。それでいて戦場の勲功もないのに皆に一目置かれる。


 こいつの良い面は真似して、さらに戦場の勲功も一応立てる。

 それで柴田勝家達とも仲良く!

 光秀生き残り作戦はこれで行こう。




「うおっ!」


 俺が生き残り仲良し戦略を、脳内で完璧にシミュレートしていると、後ろで叫び声。

 なにがあった??



お読みくださり感謝です!


「この光秀。笑える」

「ヲタクの世界だw」

「これからどうなる?」

そう思われた方は、ぜひブックマークと評価をお願いいたします。


「これは笑える作品だ」と思われた方は★5つ。

「まあまあなんじゃない?」と思われた方は★1つで、ぜひ評価してください♪


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ