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歴史知識不要! 転生ヲタク光秀、引きニート希望中:おまいら放せっ!俺は絶対に本能寺しないからな!勝手に陰謀めぐらすな!  作者: 天のまにまに
秀吉の憶えめでたくなろう!

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今さら、やばい事実を認識


「無理だ」


「やっぱ、無理?」


「無理。1丁1年! 

 それだけ時間をかけなきゃライフリングは出来ない!」


 おっさん臭い大男の幼馴染、冬木頼次があぐらをかき、腕を組んでそっぽを向く。

 到底、俺と同じ一四歳には見えない。


 そのおっさん少年が、あの冬木スペシャルライフル銃を作るのは『芸術品』を作るのと変わらないと、量産を拒んでいるのだ。


 第一、ライフリングする設備もない。

 この凝り性な奴の手作業で難題を可能にしたのだから。



 ここは俺の新居。

 信長の居城、清洲城下の足軽長屋に毛が生えた小さい屋敷。

 200貫文(年収約4000万円)も禄があれば、もう少しましな屋敷に住むのが普通だ。


 だが!

 銭を節約しなければ、信長の厳命である『鉄砲の量産』に必要な費用を確保できない。こう言うのって大抵持ち出し、つまり自腹なんだよね。最初は。



 ここに居を構えて最初にしたことは、この冬木を呼び寄せる事だ。


「一緒にあ~そ~ぼ~♪」

「い~い~よ~♪」


 という、エニグマ暗号よりも破られにくい極秘の手紙のやり取りで、美濃の国からこちらへ引っ越してもらった。

 また一緒にオタク的な趣味の世界に没頭するのだ。


 だが俺の場合は、(あるじ)持ちになり、趣味の時間が限られてしまった。クソッ! 生活費、いや材料費を稼がねば。


 短気な信長のことだ。

 可及的速やかに鉄砲の量産をしないと、多分首が飛ぶ。大抵のゲームはそうなっている。


 何とかしないと就職早々、クビになる。

 いや本当に首が飛ぶんだよな。この時代。



「ライフリング以外の改造は出来るのか? 銃床をつけたりカルカ(火薬詰め込むときの棒)を青銅にしたりとか」


「それは出来る」


「じゃ、それオーダーしていい?」


 このくらいは即座にできるだろう。


「ああ。だいたい半年でできる」


「半年かよ!? 銃床付けるなら、ガリガリ・クリクリ・カチッ。できた~。とかで1日でできるだろ? お前の手際なら」


 冬木の目が言っている。

 それではつまらない、と。

 ……あ~わかったよ。こいつは俺と同じく趣味人だ。

 他は適当。だが趣味には命を掛ける!


「じゃ、じゃあ。設計図描いてくれ! それなら他の鉄砲職人に複製してもらえる」


「い・や・だ」


 くぅううう。


 こいつはこうなるとテコでも動かないからなぁ。

 そうだ! やはりいつものようにエサで釣ろう!

 以前は、酒で釣れた。

 となると、酒を用意だ!


 俺は城下町の酒屋に駆けていく。




 ◇ ◇ ◇ ◇




「これはもう飽きた」


 冬木の野郎。

 俺の買ってきた『どぶろく』(濁り酒)を一口飲んで、ぷいっと横を向いてしまった。


 この男、贅沢になったな。

 いや、味をしめたのか。

 俺が頼みごとをするときは、酒なんかをプレゼントするから、慣れてきやがった。


 しかたない。

 もっと高級なやつを。



 ◇ ◇ ◇ ◇



「おお! これはうまいぞ! みっちゃん。感謝!

 毎日、これちょうだい」


 懐の財布を開けて、逆さまにして振り振り、こいつ見せつける。


「設計図を信長さまに提出して御ほうびもらったら、そのすみ酒(清酒)、また買って来るから。好きな皿に絵付けするくらいの速さで書いてくれ」


「あ~。好きな絵は半年かかるけどいい?」


 だめだ。

 やはりこいつは、とことん俺とおんなじ趣味人だった。


「仕事としてやってくれ~~! 

 納期は3日!

 半刻でも遅れれば、クビだぁ!!!!」


 そうしないと俺のリアル首が飛ぶのだが……



 ◇ ◇ ◇ ◇



「ようやった!」


 目の前に信長のご機嫌顔。

 そういえばゲームのフレーバーテキストで、信長は戦功があった武将にその場で小粒金などを、すぐさま与えていたとか読んだ記憶がある。


 これはもしや、このままご褒美が……


「では下がってよい」


 えっ。

 それだけ?

 ここは小粒金1個でいいんで、欲しいです。

 さすがにそれ口に出すわけにはいかないが。


「? 何か言いたそうじゃな」


 どうしたものか。


「その顔、まだ出来る仕事がありそうじゃな。

 申せ!」



 ……仕事が増えるが仕方ない。

 首()()になるのは嫌だ!

 あれを献策するしかない。


「はっ。

 鉄砲はそれだけでは役に立ちませぬ。

 一番重要なのは訓練!

 それに必要なものは、火薬!

 それを作る材料の硝石は、現在堺や博多から唐国(明国)の高級品を買っております。

 これがネックとなり、多くの大名は鉄砲を使用しないと見ました。

 ゆえに、この量産が最重要かと。

 これをお任せさせてくださいませ」


 さっきの設計図の紙を近習に渡した信長。

 板の間に膝をついている俺をじろりと見降ろし、顔を近づけて来た。

 そして、あの顔を始めて見せてくれた。


 ニヤリと笑い、甲高い大声で俺を褒めた。


「よう見た!

 誰かあれを持ってこい」


 テンプレの『あれ』でわかる近習は凄いな。

 俺には絶対に無理です。


 座敷の中からではなく庭から回り込んできた小男が、信長に高級な酒の入っていそうな徳利を渡した。


 信長自身で褒美(ほうび)を手渡してくれるなんて、結構な優遇?


「これをやる。益々(はげ)め。

 硝石の製造は任せる。

 必要なものは、この猿に言え。

 手配する」


 酒を持ってきた小男は、信長に深々と頭を下げ、こう口上した。


「はっ。

 この木下藤吉郎!

 一命に変えても、火薬の製造を成功させる手助けをさせていただきまする!」



 へっ?


 藤吉郎?

 んじゃ、これ、秀吉じゃん。


 俺はこちらに顔を向けて来た小男の顔を見て。


『ああ。お猿さんだ』


 と、やっぱり思った。

 ニコニコした、いかにも人を楽しくさせる笑顔。


 こいつと仲良くすれば、憧れの働かなくてもいい城持ち大名になれるかも!?っとホワイト職場に思いを馳せるのだった。


 だって信長の織田家ってブラックだから、早く秀吉の時代になってほしいよ。

 あ~あ、誰か早く信長を本能寺で倒してくれないかな。


 あ……

 本能寺?

 誰が謀反?




 明智光秀って、俺じゃん!

 こいつに倒される奴じゃん!!


 これは、仲良くしないとヤバイ説?


 俺がんばる!

 秀吉君をよいしょして、無事に桃山時代でも生きてたいです!





お読みくださり感謝です!


「この光秀。笑える」

「ヲタクの世界だw」

「これからどうなる?」

そう思われた方は、ぜひブックマークと評価をお願いいたします。


「これは笑える作品だ」と思われた方は★5つ。

「まあまあなんじゃない?」と思われた方は★1つで、ぜひ評価してください♪



 秀吉君登場。

 光秀は仲良くなれるのか?

 次回は初めての共同作業です?


 なお、ガチ勢を蹂躙し始めるのは、部隊編成が終わってからです。お待ちください。


「アゲハもがんばるです。応援の★いるです。にぱ~♪」


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― 新着の感想 ―
[一言] 上杉家には苦戦しそうですが 弱点をどうするか見ものです
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