用済みおじさん異世界狂詩曲（ラプソディ）

妻に捨てられ、会社に棄てられ、どこにでもいる普通のおじさんだった俺はなんだかんだで異世界に行くことにした。考えが甘かった。魔法こそ使えるようになったけどチートはもらえないし、知りあうのは異世界を生き抜く強かな女たち。

どうやら普通のおじさんの俺には彼女たち相手にハーレムどころか撫でポも壁ドンも「さすがですおじさま」ですら無理そうだ。

だけどせっかく異世界に来れたんだ。今日という日を味わい尽くすぜ。

そんな俺の手記なんだけど流れ流れてあんたのところにたどり着いたのなら何かの縁だ。よかったら読んでみてくれ。

ただ残酷なことも艶っぽいことも書くかもしれねえ。そいうのが苦手だったら読まねえほうがいい。それと悪いけど感想返しなんかもできないぜ。あんたがこれを読んでるころには俺はとっくに逝っちまってるだろうから。

まあ普通の、いやちょっと間抜けなおじさんの奮闘記としてクスッとでも笑ってくれりゃ俺はそれで充分さ。

それじゃ、そこんところよろしくな。