表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/11

第8話

第8話 魔導古書店




 ラクスたちとの共闘が終わると、俺とビーチェは戦闘終了時に使った、


 『風の調べ』の薬草自動サーチで、できるだけ薬草を採取をした。


 手早く行ったので、効率的な採取だった。


 薬草を70本は稼いだだろうか。

 

 始まりの森で最速の薬草採取を行った後、


 俺たちは薬草を手に持って冒険者ギルドに帰った。


「すまん。これ、薬草のクエスト依頼品」


「あぁ、鑑定いたしますので……うわっ、凄い数ですね!」


「悪いが、数えてくれ」


「どうやってこの量を……分かりました」


 受付嬢は「えーと……」と言いながら薬草の数を数えている。


 ギルドの受付嬢が計算を行うと、合計で67本あったようだ。


「はい。では、薬草が67本なので……、え、67本……? ありえない。


 なんでこんなに大量にあるんですか?」


「いや、ふつうに採取しただけだが」


「ありえないですよ……。新人冒険者じゃない位の達成率です」


「そうか?」


「報酬は金貨2枚と銅貨1枚になります」


 革袋に入った金貨を受け取って、俺たちは冒険者ギルドを後にした。




 冒険者ギルドの外に出て、商店街の屋台で2人で飯を食った。


 メニューは2人とも、焼き魚の定食にした。


 俺とビーチェは飯を食いながら今後のミーティングをする。


「それで、これからどうするんです?」


「スキル『オリジナルコピー』の強化を行いたいんだよな。


 これ、戦闘中にしか使えないから」


 戦闘中だけでなく、日常的にもコピーしたい。


 そういえば、古代スキルを手に入れた時の魔導書、まだ持っていた。


 革のリュックから取り出して、魔導書『簒奪者の栄光』を読んだ。


「なんですか、それ?」


「いいから黙って見てろ」


 俺は古代書を読み進めたが、内容がクソ難しいだけで


 新しいスキルは一向に身につかなかった。


「もう無理だな。なら、これはもう売るか~」


「それなら新しいの買ったらいいじゃないですか。クラスが盗賊なんですよね?」


「あぁ」


「魔導古書店にスキルブックがあると思いますけど」


 お、いいね。そのアイデア。


「じゃ、飯食い終わったら行ってみるか」


「はい」




 定食屋で飯を食った後、


 冒険者御用達の魔導古書店いわゆるスキルブック店に行ってみた。


 猫の置物が置いてあるドアを開けて、俺たちは中に入る。


 店主は黒のローブを着た魔女のお姉さんだった。


「悪い、姉ちゃん。盗賊系のスキルブック売ってくれ」


「スキルブック? いいけど。そこら辺にあるんじゃない」


「あぁ、分かった」


 示された本棚を眺めてみる。


 盗賊の極意 と書かれた棚があった。


 どれどれ。



 スキルブック『トレジャーハント』


 スキルブック『強奪』


 スキルブック『アサシンダガー』



 う~ん……どれも違う……。


 ぐいっと来ない、ぐいっと。


「なぁ、店主。こういうのが欲しいんだが、どこに置いてあるんだ?」


「え……『簒奪者の栄光』……。あぁ、古代スキルブックか!


 これは高いよ」


「そうなのか?」


「うん。古代スキルブックは今はもう絶版ばっかりだからね。


 それにしてもどうやってこれを」


「家の本棚にあった」


「良いところの生まれだねぇ。


 私も古代スキルブック持ってもいるし、売ってあげないこともないけど、そうだなぁ……」


「頼む。盗賊の古代スキルブックを売ってくれ」


「私の依頼を聞いてくれたらいいよ」


 と、俺は魔女の依頼を受けることになった。

良かったら、是非↓の☆☆☆☆☆からポイントの応援をお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ