勇者召喚
あれから1週間たち勇者が召喚された。
1人だと思っていたら2人召喚されたのだ。
ローレンさんに聞いてみると前例はあるらしい。
勇者が多く召喚される事はそれ程危険な状態だと言うことらしい。
「まさか勇者のサポートをする事になるなんてCriminalに入る前ではこんな事思っても見なかったな」
◇◇◇◇
「ふー、やっと着いた。もっと近いと思ってたから歩いて来たけど凄い時間がかかったな…」
ここはレジスタンにある4つの中の1つの魔法学校アクシス魔法学園──
レジスタンは東西南北と4つの魔法学校が建てられている。それは四方からの魔族と吸血鬼の侵入を防ぐためだ。いざとなった時入学している生徒たちに護ってもらうためらしい。
皆は思うだろう。まだ子供の生徒までも巻き込むなんてと...。昔は反対があったらしいが魔族と吸血鬼の力が強まってからはその反対すら無くなったらしい。それ程まで人間は危険を感じている。今も...。その為にも勇者という存在は人間にとって必要不可欠な存在。
「はぁー、緊張してきたな…」
そう言いながら学校の中へと入った。
中に入ると壁にクラス表が貼ってあった。
「俺のクラスはAか」
この学校はABCDと4クラスある。ランダムでクラスが分けられる。それからAクラスに向かった。ローレンさんは勇者育成の為同じクラスにしてくれた。どんな奴なんだろうか…。
ガラッ。ドアを開けると一斉にクラスの人達が視線をこっちに向けてきた。
俺の目は青色で人間には余りいない色をしている。昔から視線を感じていた。まぁ、Criminalの人達も珍しい容姿をしているけど、ローレンさんやアウロスさん見たいなの。
そんな事を考えていると2人の男子に目がいった。
1人は少し茶色い髪に目。2人目は魔族特有の黒い髪色に似ている焦げ茶で黒色目だ。
多分この2人が別世界から来た勇者なんだろう。
雰囲気が違う。顔整ってるな…。
ずっと見ていたら1人目の奴と目があった。
やば、見すぎた。焦っていたら俺の方に向かって歩いてきた。身長は俺より少し高かった。
「俺、一ノ瀬優斗宜しくな!」
そう言いながら手を出てきた。凄いいい人だ。
「俺はノア宜しく」そう言って握手した。
「ノア、綺麗な目してるな」
「そうか?」
「ああ、俺らの世界にはいないぞ。基本茶色か黒色が多いいな」
人懐っこい性格だな。
「おい!康太!お前もこっち来いよ」
「お前声五月蝿い」
「はぁー、お前な…ノア紹介するぞ。こいつも同じ世界から来た三橋康太」
三橋康太っていう奴と目が合った。
「なんだこのちんちくりは?」
初対面でいきなり言うかよ。気にしている所だし!!
「何言ってんだよ!康太!失礼だろ!」
「ちんちくりんにちんちくりんって言って何が悪いんだ」
「ノア、ごめんな。悪気はないんだよ」
いや、ありまくりでしょ…。
まぁ、何だかんだで2人とは話すようになった。
◇◇◇◇
「今日は魔法能力測定だな!」
「魔法能力測定?」
俺は疑問系に聞いた。
「さっき先生が言ってたろ。個々の能力を測るってな」
聞いてなかった…まさか能力測定なんてあるなんて知らなかったな。本気を出してもCriminalっ早々に分かんないから心配いらないと思うけど。
確か、魔法測定は魔石に魔力を与える事によって数値が魔石に浮かび上がる仕組みだったよな。
平均は200~300ぐらいで強い人は1000を超える。
さて、勇者はどれくらいいくんだろう。
楽しみだな。