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第二十七話

「しかし、殺されるとかそんな風に考えて

おったとはのぅ」


お、貴重な真面目顔をしてる。

ヴィータは美形なので真面目顔だと

超絶美人だ。


よく見て置こう。


「よし、約束しよう。我はヌシを殺さぬ

ただ開放は出来ぬ、なんといってもヌシは

敵側最大戦力じゃ・・・許せ」


はぁ・・・ですよね。


「聖都付近の街で人化しておれば良い

我が勝利しても人化を解かねば消えはせん

敵が勝利すれば、おのずと開放される」


んーどうやって信じろと

まぁ聖刻がある以上

こっちは無条件降伏だしな。

信じるしかない。


頷いておく俺。


「しかし、それならば何でじゃ」


「・・・何が?」


「何故、抗わずに我に従った」


ベアーマンの件か?

まぁそれ以外でも理由はひとつだ。


「従った事など一度も無い」


俺の返答が理解出来ないのか

首を傾げるヴィータ。


「俺は、いつでも俺のしたい様に

していただけだ。それがお前の命令と

合致していただけの話だ。」


笑顔になるヴィータ。

ヤバい

かわいい

そんなばかな


「ふふ、やはりご褒美じゃの」


そういうと上着を捲り上げるヴィータ。

今度は止めるのが間に合わなかった。


豊穣の女神

言葉に偽り無しだ

豊かな実りがそこにはあった。


「・・・・。」


頭の中が真っ白になる俺。


「童貞には刺激が強いかの」


「どどどどどどどどどっど」


「乱暴にするでないぞ」


   え

 触ってイイの

舐めるのはダメなんだっけ

   じゃ

      えっと

あー


いけないと思いつつも

吸い込まれていく

ええい

行ってしまえ

ソロモンよ、私は帰ってきたぁ


そっと手を伸ばし

指が触れた


「・・・あ♡」


その瞬間ヴィータは黄金の輝きをフラッシュさせる。


バッチーン


俺の指は根元からちぎれて飛んだ。


「え?」


「えっ?」


俺の後ろの壁に貼り付いた俺の指が

血のラインを引きながら壁を滑り落ちて行く。


なんで

完全人化してるのに

俺の指

指は

指が

ああああ


激痛が襲ってくる。


「つんぎゃあああああああああ」


「うおー済まぬ」


痛いすんげぇ痛い

止めてくれ何でも喋る


落ちた俺の指を拾うと

ヴィータは素早く回復の奇跡を施してくれた。

激痛は治まり指の感覚が戻って来た。

俺は指を動かしてみて

元通りなのを確認した。


痛みが消えると変わりに怒りが出てきた。


「おい、これのドコが褒美なんだ」


「あ、ちょ、いや・・そのーなんじゃ」


真っ赤になって慌てるヴィータ

ワザとでは無い様だ。


説明を聞くと、どうやら神力は

微力でも悪魔にダメージが入り

人間には無害だが

過剰になれば人間もダメージを食うらしい


「済まぬ。その初めてで気分が高ぶってて」


真っ赤になったまま早口で言うヴィータ

人を童貞呼ばわりしておいて

自分はそれか


かわいいじゃないか


「んっん、今度こそぉぉ落ちついてぇ」


咳払いをして上着を脱ぎだすヴィータ。

冗談じゃ無い

マジで殺される。


なんて危険なおっぱいだ。

ミサイルになっていないかどうかだけ

警戒してが甘かった。


「十分です。ありがとうございましたーーー」


 俺は逃げ出した。

やっぱり本能が感じた危機は間違いなかった。

今後は素直に従って逃亡しよう。


俺はプリプラの部屋に逃げ込んだ。


「なんかー騒がしかったみたいだけど」


ああ小梅

お前のペッタンコに癒される日が来るとは

ああ安全なんだね

平和で平な胸


「な・・・何よ?」


俺の視線に気が付いたプリプラは

腕で胸をガードし警戒した。


「ああ、済まない」


涙を拭いて、俺は部屋に来た目的を告げる。

今後の旅に着いてくるかどうかだ。


「えーどうしようー」


まだ、決めてないのかこいつ


「行くなら長に言わないと、許可とか要るんじゃないか」


「えー・・・」


ホントこいつ「えー」しか言わないな。


ベッドが二つ有り、その間に簡素なテーブル。

ベッドを椅子替わりにテーブルの上のフルーツ蜂蜜漬けを

エッダちゃんがつついている。


「エフル語では・・・無いようですね」


体を伸ばしてフルーツに串を刺すエッダちゃん

結構豊かな胸がチラチラと・・・。


普段ならガン見するハズの俺だが

流石に今の俺には恐怖しか湧いてこない

思わず手で視線を遮り顔を背けてしまう。


くそ

なんでこんな事に

おのれヴィータ

なんてトラウマを植え付けてくれたんだ。


俺の仕草の意味に気が付いたエッダちゃんは

慌てて体を起こし手で胸元を押える。


「ごめんなさい。はしたないですよね」


「いいえ、おくつろぎ所申し訳ない

プリプラ、朝までに決めておけよ」


 おやすみの挨拶をして俺は退散する。

それにしても部屋まで持ち込んで食ってるとは

いくら別腹とは言えどんだけ食うんだ。

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