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4 コクサン・タベタイ

『王都での交流会について知らせるのはこれが初めてだろうね。実は僕も寸前までその存在を知らなかったんだ』


「だろうな、俺も知らなかった」


「なんだかちゃんと務まってるのか心配……」


 手紙から来る不信感と、すぐ隣で体をくっつけてくるカスミに挟まれながら、俺は精読を続けていた。

 精読ってなんだろう。ふとそんな疑問が頭に浮かんだ。そんな一時だった。


『交流会の目的は……まあ、交流することだ! 美味しいご飯も、喉を突き抜けるような酒も用意する予定だ。これまでよく分からなかった仲間たちのことを、これを機に知ってほしい。要するにパーティー! 兎に角、堅いことは気にせず楽しんでほしい、というのも狙いの一つ……というか本心だ』


「俺、酒は飲めないんだよな…………」


『「俺、酒は飲めないんだよな…………」って言うと思ったから、ちゃんとレモンジュースも準備済みだ』


「わかってるじゃねーか!!」


「赤口さん、大丈夫かな……悪い人に騙されたりしない?」


「俺もそこまで無用心じゃないから!」


『きゅうりにも二十通りのメニューがある。おっとこれはこれは!? こない理由が無くなったんじゃないかな!?』


「だ、だが! 俺は国産きゅうりとスレキットレモンジュースしか愛せない男……!! こんなので、簡単に、は…………!!」


『もちろん国産の高級製と完熟スレキットレモン仕様だ』


「カスミ、出かける準備をするから旅支度手伝ってくれないかなぁぁぁぁ! 下着含めて俺の荷物を全部繕う権利をあたえるぅぅぅぅ!!」


「せ、赤口さぁーん! 戻ってきて~!!」

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