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なろうの「ジャンル力」を調べてみた ~不人気ジャンルの100ptは、人気ジャンルの10000ptに匹敵する~

作者: いかぽん

 各ジャンルランキングには、どれだけの集客力があるか。

 これの近似値を調べるため、2016年12月24日昼更新の日間ランキングを使って、各ジャンルランキングの1位から100位までの日間獲得ポイント数を、ジャンルごとにすべて合計してみました。


 異世界恋愛:10662 pt

 現実世界恋愛:4171 pt

 ハイファンタジー:23016 pt

 ローファンタジー:6884 pt

 純文学:553 pt

 ヒューマンドラマ:1074 pt

 歴史:1719 pt

 推理:302 pt

 ホラー:344 pt

 アクション:606 pt

 コメディ:1865 pt

 VR:3740 pt

 宇宙:248 pt

 空想科学:835 pt

 パニック:239 pt

 童話:241 pt

 詩:335 pt

 その他:470 pt

 異世界転移/転生恋愛:7219 pt

 異世界転移/転生ファンタジー:21700pt

 異世界転移/転生その他:3205 pt



 評価ポイントは[文章評価・ストーリー評価の合計+(ブックマーク件数×2)]で計算されます。

 作品を読んだ人の数が多ければ多いほど、ブックマークをする人の数、評価を入れる人の数も割合的に多くなるでしょう。

 このため、読者数に比例して評価ポイントが高くなるのが、なろうのポイントシステムです。


 なので、そのジャンルランキングに高い集客力があり、多くの読者がそのジャンルの作品を読むようであれば、それによって得た読者数に比例して、日間ジャンルランキングに並ぶポイントの数字も増えるはず──

 そういうことを考えると、結果として出力される各ジャンルランキングのポイントの総量の割合は、そのジャンルランキングを定期的に見に来ている読者の数の割合と、ほぼ一致するのではないかと考えました。


 まあ、総合ランキングの影響とか、その他諸々あって、これがそのまま各ジャンルランキングに張り付いている読者数の割合というのは、少し乱暴です。

 少し乱暴ですが、それでも大まかな雰囲気をつかむには、十分だと思います。


 さて、上記のデータから分かるのは、不人気ジャンルと人気ジャンルとの間では、数十倍ほどの読者数の差があるということです。

 不人気ジャンルである推理・ホラー・宇宙・パニック・童話・詩などと、最大人気ジャンルであるハイファンタジーとの差は、およそ60倍~100倍程度になります。


 ちょっと面倒くさいので断言してしまいますが、連載作品で読者の多くから「もっと読みたい」と評価されている作品は、[(その日の話別ユニークアクセスの第1部分)×0.4]ほどの日間ポイント数を得る傾向にあります。


 この「その日の話別ユニークアクセスの第1部分」を、「その作品を新しく読み始めてみた人の数」=「読者数」に近似する値とすると、[読者数×0.4]というのが、「もっと読みたい」と評価されている作品が獲得する、おおよそのポイント数になります。


 (嘘だと思うなら、人気作や、自分が「もっと読みたい」と思う連載中作品の日間獲得ポイントをいくつかメモっておいて、二日後に話別ユニークアクセスを確認し、照らし合わせてみてください。おそらくは、そう大きくは外れないと思います)


 なお構成比で言うと、100人の読者につき、ブックマークが15件程度、文章評価:ストーリー評価が1人程度というのが、わりと一般的な数字かと思います。

 ちなみにこの比率で見ると、底辺作品のほうが比較的、文章評価・ストーリー評価が付きやすい傾向にあるように思いますが、これはアンダードッグ効果ぐらいに考えておけばいいかと思います。


 というわけで、ジャンル決定の段階で、その作品の読者数には、大きな格差が生まれます。


 ハイファンタジー1位の作品に、1日10000人が読みに来て、4000ptの日間ポイントが付く。

 推理1位の作品に、1日100人が読みに来て、40ptの日間ポイントが付く。

 ものすごくざっくり言ってしまうと、この二つの作品の「クォリティ」は、ほぼ互角と言えます。


 そして、結果として出てくる総合評価ポイントの差は、そのタイプの作品を見たいと思う読者がどれだけ多いかを示しているだけ、とも言えます。

 (ゆえに、たくさん売らなければ赤字になってしまう商業では、重要な要素なのですが)


 もしも本当にオリジナリティのある面白い作品を読みたい読者の方がいるのであれば、総合ランキングばかりに目を向けるのではなく、各ジャンルランキングに足を運んでみてはいかがでしょうか。

 総合評価数万ポイントの作品に匹敵する掘り出し物が、総合評価数百ポイントの作品の中に、転がっているかもしれませんよ。


 少なくとも、なろうファンタジー嫌いの読者が総合ランキングから良作を探すよりは、よっぽどヒット率が高いはずです。


例によって返信はわりとサボる宣言をしておきます。


※投稿日17時過ぎごろ、一番重要な部分の数字で計算間違いをしていたことに気付いて修正し(0.3→0.4)、さらに説明を少し追加しました。

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― 新着の感想 ―
[一言] ジャンルごとに 自分がそのジャンルでもらったP/ジャンルに入った総P の割合ランキングにすると多少違ってくるんだろうなぁとかは思う(´・ω・`)
[良い点] どうも、この三日間、コメディ、純文学、童話、ホラーの日間ジャンル1位に鎮座していた底辺作家です。こんばんは(笑) なんとなく久しぶり、いかぽん先生のデータ考証エッセイ、とても面白く読ませ…
[良い点] 特定ジャンルをディスることなく選択肢を増やす提示。 [一言] アマゾンみたいな評価点分布図と平均点も読者に見えるとマイナージャンルにメリットのある違った判断が生まれる気がしました。 わざ…
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