(緑の青春)の続き
女子同士の
ドロドロしたところが嫌いな
空子は
できるだけ、裏表のないように
誰にたいしても平等に、接しようとする
女子だったから、男女関係なく話したり
友達になれたりすることが
できた。
そんな草葉空子にも
一つだけ思い悩むことが、あった。
それは、一つ下の、一才違いの
草葉秋という、実の妹の存在だった。
空子は、秋のことを、思うと
頭が痛くなる、思いであった。
一つしか違わないのに
なんでこんなに、性格が違うのかと
思ってしまう程、違い過ぎると
空子は、思っていた。
我が妹ながら、魔性の女みたい
だとか、小悪魔過ぎるとか
ちょっと、自分にはない所があって
そういう性格に、あきれかえっていた。
例えば、色んな男子に対して
二股や、三股は、当たり前であった。
しかも妹の方は、姉の気持ちの方は
つゆも知らず、少しも感じておらず
いっつも、こんなことを、言うのであった。
「空おねーちゃんは、ときどき
きついこと言うけど
あたし、それでも
おねーちゃんのこと
大好き。」とか
「あんまり、さばさばしすぎだよ。
男友達は、たくさんできても
彼氏の、十人や二十人
作ってこそなんだから。
もっと男の子が
デレデレするようなこと
しなきゃ楽しくな~い。」と
言ってくるので、空子は
「彼氏は、本当に
好きな人じゃないと、やだ。
秋みたいに、器用に
立ち振る舞えないから
ちょっと私のことは
ほっといてくれないかなー。」と
半分、あきれぎみで
あとの半分は、怒り気味で
言うしかなかった。
女子に対しては、とてもやさしく明るく
親しみが持てる、まあ男子恐怖症みたいな所が
あるけれど、とても気の合う
赤川洋子と比べモノに、ならないなと
思いつつ、赤川洋子の方が
本当の妹だったらな、と
思っていた。