4章 2(黒と赤のゴールイン) その1
黒田洋は 赤川洋子に、どうあやまっていいのか
考えていたが、赤川洋子が 涙を ハンカチで
振り払ったのを、見て いったい
どうしたんだと 思った。
そして となりにいた 草葉空子が
赤川洋子の背中を バン と
叩いて その勢いで 黒田洋の何処まで
歩みよって 来たのだった。
黒田洋は 赤川洋子が 目の前に 来たから
「昨日は、本当にごめん。
俺のことを、許して下さい。」
黒田洋は 勇気を出して そう
言ったの だった。
赤川洋子は あやまってきた
黒田洋に 向かって
「その事は、もういいの。それよりも
私、わたし、黒田くんの
初恋のことを、聞いてしまったの。
そして、黒田くんに対する本当の
気持ちを 知ってしまったの。
わたし 黒田くんの事が
好き…。」
そう 一息で 赤川洋子は
告白したのだった。
いきなり 告白された 黒田洋は
そ、そうなのかと 心の中で思った。
そして 心の中に 急に 赤川洋子に
対する 淡い恋心にも似た 気持ちに
気づいてしまっていた。
黒田洋は 俺の過去の事を 知ってしまったのか。
でも それで 好きって言われても
俺は オレは どうしたらいいんだ。
と、心の中で思った。
だが 黒田洋も 好きって言われた時に
とても淡い恋心が 自分の中に
あるのを 知ってしまっていたから
とりあえず こう言った。
「俺のことを、好きって本気なんですか?
本当に、本気なら、俺は オレだって
赤川さんのことをは、ほっといて
おけない、存在なんだ。」
赤川洋子は その言葉を 聞いて
「ほっといておけない、存在ってわたしを?
それが本当なら、嬉しい。」
と、顔を赤らめつつ 言ったのだった。
「私、男の人と今まで、付き合ったこと
なかったし、これからも、お付き合い
出来るか、出来ないか 不安だったの。
でも、黒田くんとだったら、ちゃんと
お付き合い、出来ると思うの。
本当に、黒田くんの事が、好きだから。
お付き合いしてください
お願いします。」