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第十八話~戦争~
「ふう………」
神崎龍一郎は、机に頬杖をついてため息を吐いた。
「どうかなさいましたか?」
彼の側近である男が、机にコーヒーを置きながら尋ねる。
龍一郎は、頬杖をやめて言った。
「そろそろ遊びにも飽きてきてね」
男は眉をひそめる。
「遊び、と言うと?」
「戦争のことだ」
龍一郎は即答する。
「そろそろ、終わりにしようと思うんだよ」
「終戦宣言ですか?」
男は首を傾げる。
「まさか」
男を見上げ、龍一郎が笑った。
「遊んだ後は、きちんと後片付けをしなければいけないだろう?」
「………っ」
男は息を飲む。背筋が凍りついた。
龍一郎は机の引き出しから一本の短剣を取り出す。それは、雪子を刺した、あの短剣だった。
龍一郎は楽しげに、残忍に笑った。
「私が直々に、この手で片付けに行ってやろう」
短剣の刃に、龍一郎の顔がうつりこんだ。
次回、決着。




