冥府の神ハデス様はこんな人
ここら辺からだんだん文字数が増えていきます。まだうまく文を切ってとかできないので申し訳ありません。
1人残された私は呆然と立ち尽くした。
絶対ダメな気がするが、私にはわかる。あの人はもう私の事は記憶の片隅にもないだろう。
私は家の中を探検する事にした。
ベットはふかふかだし、お風呂も大きい。
しかしキッチンには食料品がない。
今日は誕生日パーティーの予定だったので、ご馳走をいっぱい食べようと朝ご飯抜かしたのよね。
「お腹減った」
そんな声が聞こえたのか、ドアがノックされる。
「ランチの時間だよー、今日は具沢山サンドイッチとスープだよ」
サンドイッチ!思わずドアを開けた。
「君は誰?」
銀髪の美形がびっくりした立っていた。
しかもピンクの花柄エプロンをしていた。
「エマです。お腹が凄く空いてます」
彼は笑いながら
「僕はハデス、ランチにしようか」と私の手を取って広場に行った。
さっき見た広場には、いつのまにか井戸の隣に長いテーブルが設置されていて、その上には美味しそうなサンドイッチとスープ、そして4人の男女が座っていた。
「ハデス様、その女の子は誰ですか?どっかから連れてきちゃったのですか?」
「違うよ、セレーネの家にいたんだよ」
私の目はサンドイッチに釘付けだが、ここは自己紹介を。
「こんにちは、私の名前はエマです。セレーネ様に月の卵の管理人になる様にとここに連れて来られました」
それを聞いたみんなはびっくりして、何故かハデス様の方を見てる。
ハデス様もみんなほどではないが、目を見開いて私を見てる。
「そっかセレーネがね」
ハデス様は私の為に椅子を引いてくれて、サンドイッチの乗ったお皿をくれた。
「じゃあみんなを紹介するね、セイレーン、メデューサ、キメラにミノタウルス」
なんか神話に出てきた怪物勢揃い。でもみんな白い服を着た普通の人に見える
「そしてこれがケルベロス」
足元にはモコモコのワンコがいた。むっちゃかわいい。でも確かに顔は3つ。
「かーーわーーいーーいーー」
「かわいいでしょ、でも口が3つあるから、サンドイッチもあっという間に食べられちゃうよ」
え?
パク、パク、パク。
「あーーー私のサンドイッチ」
ハデス様は今度は気をつけてって言いながら、新しいサンドイッチをくれた。
本当にいい人。
セレーネ様がケルちゃんに気をつけてってこう言う意味だったの??
またとられないように、ついがっついて食べてしまった。
「物凄く美味しいです。ありがとうございます」
ハデス様は嬉しそうに頷いてくれた。
「ランチが終わったら、ちょっとお話ししようか。きっとセレーネは詳しく説明してないと思うから」
よくお分かりで。
ケルちゃんは神話だろ真っ黒な土佐犬タイプですが、ここではポメラニアンタイプと思っていただければ。




