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プロローグ

やっと最後まで書き終わったので、投稿できます。登場人物はギリシャ神話の神様が多いですが、お話自体はMrs Green Appleさんのある歌をベースにしています。最終話に答えを載せますね。

エマが住んでいる村は月の女神セレーネを崇拝する国の1番高い山の頂上に近い場所にある。

エマは村から30分歩いた山の頂上にいた。ここは雲の上より高い場所なので、空には無数の星と満月がしっかりと見える。


「月に一度の仕事とはいえ。ここまでくるのはやっぱり大変よね」


エマの目の前には無数の卵が植っている広大な畑のようなものがある。


エマの頭より大きな卵たちは地中から出てくる物もあれば、割れた瞬間に消えてしまう物もある。


「これで目玉焼きしたら、どれだけ大きなのができるんだろう?」


でもこの卵には黄身も白身もないようだ。割れた卵が消える前に中身を見てもいつも何も入っていない。


いや、エマには何も入っているようには見えないだけなのかもしれない。


無数の卵達は満月に照らされて、乳白色のガラスのようだ。


あまりの美しさにうっとりと卵を見ていたが、しっかりしないと。今日は初仕事の日なんだから。


エマはカバンからメモ帳を取り出す。表紙にはエマの癖字でこう書いてあった。


「月の卵の管理人マニュアル」




ちょうどこの話を書き始めたのがスーパームーンの日だったので、月の話になりました。

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