1/4
殺人既遂 プロローグ
初めまして、花筏糸垂です。初めての長編小説なので、至らぬ点しかありませんが、温かい目で見て頂けると嬉しいです。
「な、なぁ。流石に、冗談だよな?」
質問にそいつは答えない。俺は今恐怖している。
「お、俺たち友達だろ?なぁ、こんな事する必要無いだろ?」
目の前の友達だったはずの奴に対して、恐怖している。
逃げ場は、無い。
俺は尻餅をついて後退する事しかできない。
じりじりと塀の方に追い詰められていく。
辺りは、見えない。目の前のこいつしか見えない。
もう俺は何も考えられなくなってきた。
ここにはもう静寂はなかった。
暗闇の中でやけにそいつの目が光っている。
だが手に握られているカッターは反射しない。
意識が遠のいていく。
俺はもうこのまま死ぬという事だけは何故か分かった。
それだけだった。
今宵は二十七日月、日が変わってから一刻ほどであった。