英雄賢者ヴォルデさんはニートになろうとしたのに姫様と結婚することになりました!?
「なあヴォルデ、何か望みはないか?」
「テティ姫。俺の望みは簡単だ。ニートになることだ」
「却下」
テティ姫は鬼か。俺は英雄賢者ヴォルデと呼ばれている。人生の頂点と呼ばれる称号を二つ持っている俺が実に羨ましいと思っているものはニートだ。英雄って呼ばれるからってさー毎日魔物狩りだよー?賢者って呼ばれるからってさー毎日魔法を教えるんだよー?これブラック企業通りこうして、ブラック王国だよ。本当にさー苦労する苦労するよーだから俺は、絶対にニートになるんだ。
「テティ姫様。今日から俺は、旅に出ます」
「いきなりですね。ヴォルデ。どこまでいくのでしょうか?」
「行き先は不明ですが、自分の力を高めるために、風の吹くままってやつです」
「却下。そもそもあなたの立場はこの国を守る神みたいなものです。いなくなったとしったら魔人は攻めてきます」
また却下かよ。鬼姫様は鬼神というべきなのかもしれない。こうなればプランBか。
「テティ姫。父が病で倒れてしまいました。帰省したいため、出国を許可してください」
「センマ様が倒れたっていうのは本当ですか!?」
「はい。昨夜家で倒れたと聞きました」
「ヴぉーるーでー」
鬼神が鬼神になりました。なぜ怒ったのか頭の中は真っ白です。俺何か悪いことしたかと考えたところ、思い当たることが一つありました。父上は今日王へ土産をプレゼントしに来ているということを忘れていた。あ・・・だから怒ったのか。
「姫様、申し訳ございません。兵士たちに訓練をつけるのでここらへんで失礼します」
テティが怒ってしまっては、父にも怒られるので急いでその場を後にした。どうする?どうすればいい?どうすればニートになれるんだああ。数時間考えて思いついたことがあった。プランC実行!!
「テティ姫。私は姫のことが大好きです。国民一人一人の意見を真摯に受け止める姫様は私の中での宝物でもあります。だからこそ姫様私と結婚してください」
「はい。喜んで」
「姫様、残念でした。それならばこのヴォルデ去るつ・・・ええ!!!!!」
プランCも失敗に終わってしまった。ふられて国を去るつもりだったが、なんと姫は告白を認めてくれたのだった。こうして俺はニートにはなれずテティ姫の旦那となり、末永く幸せに暮らしましたとさ。
幸せでもやっぱり俺はニートになりいいいいいいい
人間悪知恵を働かせてもうまくいくことは少ないんですね。しかしテティ姫と結婚とはぷらすだったのでしょう。
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今回は自己中英雄賢者ヴォルデという私の作品を逆路線に持っていきました。もしよければ、本編も読んでください