この世界の説明を
どーも、カトユーです!
今回少し長めに&解説回書いてみました。
本編へどうぞ!
「「······」」
あー気まずい。シルフィは怯えた様子でこちらをちらちら見てくるし、なんて話しかければいいのだろうか。
「あ、あの。勇者様は何歳ですか?」
お!話しかけてくれた。
「十七歳だよ。あと、カサイって呼んでくれ。」
「は、はい!······カサイ様は十七歳ですか。あっ、私は十五歳です。」
へえ~。中学生ぐらいか。でも、とある部分だけは、十五歳とは思えないほど大きかった。どことは言えないが。逆に見た目は幼い感じがするので、ロリ巨〇といったところか。
ゲフンゲフン。話が危ない方向へいってしまったな。
「別に敬語使わなくて大丈夫だよ。」
そうそう、なんか敬語使われるとむず痒いんだよね。前世ではほとんど使われなかったし、いまいち自分が勇者だと自覚してないからな。
「ええっと、シルフィさんはどうして自分と一緒に修行するのか知ってる?」
そう聞いてみると、シルフィは恥ずかしそうに俯いてしまった。
「そのー、私は小さい頃から人見知りが激しくて、部屋に引きこもりがちだったんです。そして、そんな自分の職業が❰救国の聖女❱だったんです。」
「うーん、よく分からないんですけど❰救国の聖女❱と言うのは?」
「それは、今から五百年以上昔にも魔族との戦争があって、その時に人族を救ったパーティーがいたのです。そのパーティーの回復役が様々な回復魔法を使い、人々を救ったんです。そして、その方についた称号が❰救国の聖女❱だったんです。そして、私の職業が❰救国の聖女❱でした。この事は王族と一部の人しか知りませんが、私は聖女の再来と言われました。
だから、父様は私の人見知りを治すのと勇者パーティーの一員として旅をさせたかったのでしょう。」
そういうことだったのか。それにしても、救国とはよほど回復魔法が強いのだろう。
「なら、自分の職業もわかるのかな?」
「いえ、職業❰ジョブ❱が分かるのは冒険者ギルドか神殿の方に調べてもらうしか方法はありません。」
お、そうなのか。残念だな。
なら、ステータスとかわかるのかな。❰救国の聖女❱というなら、実力もありそうだし。
「ステータスとかってわかるの?」
「ええ、私の見てみますか?」
やった!聖女のステータスだよ!こういうの絶対チート級だろ!
そんなことを考えていると、どこからかカードのような物を取り出して、見せてくれた。
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名前 シルフィ Lv.18
職業 救国の聖女
ランク A
体力 1850
魔力 5940
能力 A+
スキル
・完全回復 Lv.3
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他にもごちゃごちゃ書いてあったが、とりあえずこんな感じだった。
魔力が高いな~。
ただ、能力って大雑把にまとめすぎでしょ。
「ど、どうですか?」
いや、そんなこと聞かれても良し悪しなんてやからないんだけど。
「スゴイトオモイマス」
いかにも興味ないという雰囲気がでてしまった。
「そうでしたか······」
やっばい!相当、落ち込んでるよ!どうフォローすればいいんだ?
「······」
やっちまったぜ!
そう思った矢先、扉が開いて王様が戻ってきた。
「ん?何かあったのか?」
何も知らない王様は不思議そうに自分達のことを見ていた。
「いえ、何もありませんでした。」
シルフィがそう言うと、王様は腑に落ちないだろうが、話を進めてくれた。
「まずは、カサイ殿にこの世界の話をしておこう。」
そう言って、さっきより詳しい話を教えてくれた。これまた要約すると、この世界「ジャルダン」には人や亜人と呼ばれる、獣人、エルフ、小人族、竜人、妖精、魔物と呼ばれるモンスター、それを率いる魔人、魔王がいて、未確認だがドラゴンや神、天使などもいるかもしれないと言う。そして、五百年程前に突然魔人達が攻めてきたそうだ。突然の出来事に、対応できず何百万人もの命が失われたと言われているそうだ。そこで出てきたのが、勇者達だ。彼らは異世界より召喚され、常人を遥かに上回る能力を持っており、魔人との戦いに参加した。勇者は仲間を見つけ、着実に力を蓄え満を持して魔王との戦いに挑んだが、倒すことはできずに封印したという。それから五百年を経て、そろそろ封印が解かれてしまうと言うことで、新たな勇者が召喚されやってきたのが自分、ということだ。また、人については現在は四つの国がある。自分を召喚した、エンゼラント王国。西隣のハダート共和国。南にある神聖ランドル連邦。少し離れたところにあるソギア帝国だ。それぞれ、宗教、異種族との関係、政治体制、国柄が全く違うらしい。ちなみに、エンゼラント王国は色々と寛大な国だそうで、異種族との関係は良好で、宗教はマルチル教が主だが信仰の自由もあるらしい。政治は王様が中心となって行われるが一応、貴族会議という議会のようなものもある。国柄はまあ、国王みたいな寛大で優しい人が多い。
あとは、これから王様の名前がハープスブルク六世だそうだ。つまり、シルフィの本名はシルフィ・ハープスブルクなのかな。もしかしたらミドルネームとかあってちがうかもしれないけど。
「それではカサイ殿。職業を調べに行きますか。」
そういわれ、部屋から出る。道中、シルフィが職業について解説してくれた。
「職業はその人のできる仕事みたいなものです。大抵、剣士や魔法使いなどの冒険者パーティーでの役割が出てきます。あとは、たまに私みたいな称号っぽいものもでてきます。
他には、職業を知ることは十二歳で全員が行う「神のお言葉」という儀式のみです。今回は特別に神官様のお力で、調べてもらいます。」
「どんな感じで職業わかるんだ?」
「うーん、神様の言葉が直接頭に入ってくる感じですかね?」
うーむ、やってみないとわからないな。そうこう話しているうちに、大広間と同じように立派な扉?門?のある部屋に着いた。
さて、自分の職業は何だろうな~
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