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#神語り  作者: 神崎寧々
1/8

神様



地球が誕生するよりもずっと昔……



この世はカオス(混沌)そのものだった。



そこから様々な神が誕生し、地球その他惑星が誕生した。



そして人類も誕生することとなる……



難しい話は俺にはわからないが神なんて本当にいたのか?



人類が進化した生き物ということよりも神の存在の方が嘘くさい。



人は窮地に立ちはだかると神に頼ったりするよな。



何か意味があるのか?それで窮地を脱することができるのか?



答えはノーだろ。



俺は神を信じない……見たこともないものは信じられない。



だから

#もしも自分が神だったら

って例え話とか本当にありえない。




-----------------------------------



先生「と、いうわけで全ての始まりはカオスから生まれることになる。……聞いているか?天地!」




俺は今とてつもなく気持ちいい眠りについている。

だが遠くの方で俺を呼ぶ声がする。

それはだんだん近くなって不快な雑音と化す。



アリス「雷斗!」


大洋「おい!起きろよ!」


先生「天地!」



はたして何人俺の名前を呼んでいるんだ?

そして意識がはっきりとしてきて、俺は目を覚ました。



雷斗「ああ、カオスだな……」



俺は頭をかきながらポツリと呟いた。



アリス「雷斗の顔がカオスよ。」


先生「天地は放課後職員室な。」



キーンコーンカーンコーン



先生の一言で授業は終わった。


ところで何故職員室に行かにゃならんのだ?



アリス「もう!せっかく推薦で入学してるのに退学になったらどうするのよ!」



こいつは美空(みそら)アリス。俺と大洋の幼馴染であり、姉貴みたいな存在。いつも俺たちの世話をやく。部活は弓道部で期待の星。

ある事故があって以来、アリスは医者を目指している。小さい頃から弓道をやっていて、推薦でこの高校に入った。



大洋「お前、留年したら俺のこと先輩って呼べよな。」


アリス「私のこともねー!」


雷斗「は?なんでだよ。」



このイケメンは青海大洋(おうみたいよう)

こいつも幼馴染だ。

海から生まれたような名前だよな。

天は二物も三物も与えるようで、イケメン、優秀、運動神経抜群とモテ要素を備えられたいわゆるモテ男。そして優男だ。柔道一筋だから彼女はいないが、とにかく強くてカッコいい。



アリス「雷斗、本当に大丈夫なの?」


雷斗「何が?」


大洋「これ以上こいつの頭の心配するのやめよーぜ。」


雷斗「おいっ。」



そして俺は天地雷斗(あまちらいと)、天海高校2年。

俺の取り柄は……ねぇな。強いて言えば剣道家系で育ってるから剣道は誰にも負けない……ハズ。

まぁそんなもんだろ。



アリス「そういえば、もうすぐで修学旅行だね。沖縄は初めてだから楽しみだなぁ。」


雷斗「俺もだ。問題は飛行機だな……。」


大洋「お前飛行機ダメなの?」



コクリと頷く。俺は高い所も平気だし、バンジージャンプも平気。何があっても死ぬ気がしない。

なのに……そう、飛行機は大の苦手。

別に何かを経験したとかじゃなくて普通に……苦手だ。

あの鉄の塊がなぜ空を飛んでいるのか不思議でしょうがない。



アリス「大丈夫だよ!私と大洋がついてる。」


大洋「そうだな、あとは神にでも頼んどくんだな。」


雷斗「お前、神なんか信じるのか?」



俺はニヤニヤしながら大洋に問う。



大洋「あぁ、いるだろ、神。いなきゃ人類なんか存在しねーよ。」



呆れたように大洋は答える。

言いたいことはわかるが、俺はいないと思ってる。



雷斗「神ねぇ……んで、アリスは信じてたりすんの?」



アリスは真剣な表情を見せた。



アリス「私は……どうかな……」



斜め下を向き少し淋しそうに笑うアリスに俺と大洋は、



雷斗「なんだ?神と何かあったのか?」


大洋「神に失恋でもしたのか?。」



煽る俺たちにアリスはでこぴんをくらわす。



雷斗「でっ!」


大洋「っっ!」


アリス「ばっかじゃないの!?」



ベーっとしながらそう言って廊下の方に歩いて行ってしまった。

俺と大洋は目を合わせて【またやっちまったな】って顔をした。



雷斗「アリスはあんな事言ってたけど、忘れられるわけないよな。」


大洋「ああ、そうだな。でもそれはお前も同じだろ?」


雷斗「俺はもう大丈夫だけど……」



俺は幼い頃両親を事故で亡くしている。

俺とあいつの目の前で飲酒運転の車に轢かれて死んだ。

蘇生術を施しても、病院に運ばれた時には既に心肺は停止していた。

自分の親のように慕っていたアリス。

あいつが神はいないって思う理由はこの事故がきっかけだった。

それまでは神を信じていたんだよな。

そしてその日から医者を目指して勉強している。


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