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世紀末の帝國  作者: 独楽犬
第6部 モスクワの影
37/110

その4 東京にて

2月11日 東京千代田区 宮城きゅうじょう

 まだまだ寒い東京の朝。宮川首相はハイヤーを降り、宮城半蔵門の前に立った。宮川に続き園部内閣書記官長と黒い鞄を持った空軍少佐が降りて、さらに周りを警護官が取り囲む。

「さぁ行こうか」

 一行は開かれた門をくぐり、宮城の中へと進んでいった。



 宮城の始まりは1457年に扇谷上杉家に仕える家臣、太田道灌が江戸の地に平山城を築いたところから始まる。もともとは小さな城であったが徳川家康により増築され立派な城となり、江戸城として200年を越える太平の時代の象徴となったのである。

 そして明治維新を迎えて江戸城は新政府軍に接収されて東京城となる。さらに1869年には東京遷都によって東京城は天皇の住居となり、名も皇城(こうじょう)となった。しかし1873年に中心的部分である西の丸が炎上してしまったのである。そして1879年に西の丸に代る宮殿が建造されて名も宮城となり今に至る。

 宮川らがその宮城を訪れたのは、宮城施設内にある歴代天皇を祀った皇霊殿で催される紀元節の祭儀に内閣総理大臣として出席するためである。

 そう、今日は2月11日の紀元節、つまり初代の天皇である神武帝の即位を記念した祝日で、いわゆる五大節(注1)の1つである。また1889年に憲法が発布された記念日でもある。

 だから議会はお休みだが、首相は朝から晩まで様々な式典や行事への出席の予定が詰まっていて大忙しなのだ。しかし宮川にとって丁度いい骨休めであった。座ってつまらない演説を聞くのが仕事の大半である。自らスピーチをする時もあるだろうが、“憲法発布記念式典”の会場には野次を飛ばしてくるような人間は居ない。議会に比べればずっと楽な仕事である。

 宮城の敷地内に入ると周りを取り囲む警護官たちが安堵の表情を浮かべた。宮城はソ連のミサイルでも飛んでこない限りは日本で一番安全な場所である。元は城である。堀に囲まれて出入口は限られる癖に敷地内は十分に広くヘリコプターの着陸スペースまである。要人を守るには絶好の場所なのだ。それに加え…

「自分達の本拠地に戻るとやはり落ち着くかな?」

 宮川がすぐ横を歩いている警護班長に尋ねた。34歳で女性初の首相警護班長になった落合智巳おちあい ともみ皇宮警部はいつもどおりの笑顔で答えた。

「確かにそうかもしれませんね」

 日本の公式な要人警護は宮内省に属する皇宮警察の所管となっている。

「首相の方こそ、今日は身体の方をよくお休めになってくださいね」

「居眠りできるといいんだがな」

 だがそれは無理な相談であった。マスメディアは自分達を“デモクラシーの最後の砦”などと称しているが、なぜか政策よりも誰が言い間違いをしただとか、失言をしただとか、庶民的では無いとかそういうことの方が重要であると考えているらしい。そんな報道がデモクラシーの発展にどのように寄与するのか宮川の周辺に見当がつく者は一人も居ないが、式典で居眠りでもしようものなら彼らは水を得た魚の如く宮川批判を始めることは皆が容易に想像できた。

 宮川は落合警護官の心遣いを見て、やはりジェンダー対策の宣伝のための人事でないことを確認した。

 首相の地位に就いて皇宮警察の警護を受ける者は大抵、彼らが十分な能力を持っているのか、信頼できるのかを疑問に思う。彼らは天皇の衛兵インペリアル・ガードであって大臣の衛兵ミニスター・ガードではないのだから。彼らが最優先に守るべきは皇族なのである。

 しかし宮川は首相就任からこれまでの彼らの働きぶりを見て、十分に信頼できると確信を持つに至った。懇意になった貴族院議長の侯爵である式部しきぶ卿から皇宮警察の内実も教えられたので、それはますます頑固なものになった。曰く首相警護班は出世コースだと言う。

「しかし大変な事態になったな」

 宮川は園部に救いを求めるように言った。

「総理。今日くらいは政治の話はやめませんか?」

「そういうわけにはいかないよ」

 宮川の苦悩の原因は外務省の暴走であった。条約局が中心になってソ連の意向を受け入れて4ヶ国会議を開催して事態を解決させようと動いたのである。外務省の企みは首相官邸に露呈し阻止されたが、情報がマスコミを通じて漏れてしまった。

「しかし、外務省の奴らは何であんなことを」

「総理。外務省は条約を結ぶことが自分達の存在意義だと思い込んでいるんです。それが国益に繋がるかどうかは別問題らしい」

 かつて拓務省で官僚として過ごした園部が諦め気味に言った。

「お陰で仕事が増えた」

 当然ながら外務省の独走はマスコミと野党に批判の対象となった。そして宮川首相の責任問題へと発展したのである。それに対して釈明をした上で、官邸主導で外交方針を立て直さなくてはならない。アメリカにも事の次第を説明しなくてはならない。

「例の国境線での虐殺疑惑に曖昧な姿勢をとり続けたのもいけませんでしたな」

 一月中旬に某新聞が掲載した“中国軍による韓国人の虐殺”疑惑に対する日本政府の公式見解は“虐殺の存在は確認できない”というものであった。

「明確に否定すべきだったんですよ。この騒動のせいでまた報道が過熱して再燃しつつあります」

 近頃の報道は外務省の独走のニュースに虐殺疑惑の件を持ち出して、政府の行動がいかに韓国臣民に対する背信行為であるが、いかに人道に(もと)る行為であるかを熱心に主張している。

「仕方ないだろう。現場の情報を握っている韓国政府自身が態度を曖昧にしているのだから」

 おそらく虐殺など存在しない事を韓国政府はとっくの昔に把握しているに違いない。しかし虐殺が存在しない事実を認めれば中国に対して強気で対応できなくなる。それよりも曖昧な態度をして韓国臣民のナショナリズムを煽ろうとしているのだ。

「まったく。本当に足を引っ張ってくれる」

 韓国のイ・ホニョン国務総理は今の極東情勢を自分の支持の基盤となっている反中国・反アメリカのナショナリズムをさらに広めようと利用していた。それ故にソ連の提案したアメリカ抜きによる4ヶ国会議の開催に支持を表明していたのである。その為、5ヶ国会議の開催を主張する日本は強く主張しにくくなった。

 しばらく歩くと祭儀の会場である皇霊殿が見えてきたので、宮川が足を速めた。警護官と空軍の少佐がそれに従って足を速めたのに対し、園部は逆に足を緩めた。

「大丈夫かねぇ」

 若干52歳で戦後生れとして始めて内閣総理大臣の地位を得た宮川尚。その肩には国内と国外から凄まじい重圧がかかっている。




霞ヶ関 警視庁

 その頃、神楽美香と小野寺雄之助のコンビは南の桜田門前を訪れていた。

 兵部省から内閣情報調査室に出向して首相官邸の特別対策室情報班のメンバーに加わった2人であったが、今のところ特に大きな仕事はしていなかった。外交が膠着状態に陥る中で特にこれといった重要情報もなく、2人は書類仕事ばかりやらされていたのである。美香はいい加減に嫌気が差していた。

 そんな中で美香と小野寺は三輪ソ連課長から警視庁へ赴くように命じられた。


 そして2人は“桜田門”と隠語で呼ばれる警視庁庁舎の前に私服姿で来ていた。その奥には霞ヶ関の官庁街の中で一際大きな内務省庁舎も見える。2つの建物は渡り廊下で繋がっていて密接な関係であるのが分かる。それもその筈、全国の府県警察本部が各県知事の指揮下にあるのに対して警視庁だけは首都警察として内務省の直接指揮下にあるのだ。警視総監など戦時中までは東京府知事より格上と見なされていたほどである。

「だから情報屋に休みなんてないの」

 警視庁庁舎を前に美香は携帯電話で誰かと通話していた。

「分かった?じゃあ切るね」

 ようやく電話を切った美香に小野寺が尋ねた。

「またお父さん?」

「うん。休みだから一緒に食事でもしないかだって?」

「いいお父さんじゃないか」

 小野寺の言葉に美香はふて腐れた顔をした。



 庁舎内に入った2人は真っ直ぐに“特別高等警察部”と看板が掲げられている部屋に向かった。すると1人の背広姿の私服警官が待っていた。

「特別対策室のお使いってのはあんたらか?特高1課の野木史郎のぎ しろうだ」

 特別高等警察。それは違法な政治運動の取締やスパイ摘発を仕事とする警察のセクションで、警視庁はもとより各地方の府県警察にも設置されている。警視庁や府県警察本部の指揮系統から外れて内務省警保局保安部の直接統制下に置かれるまさに国家警察である。

 特高1課は左翼運動対策を専門としていて、対共産主義運動組織という面の強い特高警察においては花形的な部署だ。

 野木は2人を応接スペースに案内してお茶を出した。

「で、ご用件は?」

 その問いに美香が馴れない敬語で答えた。

「中韓国境線での緊張状態に伴なって国内の左派組織がどのような活動をしているのか、詳しい資料を頂きたいと思いまして。外事課からソ連のスパイ活動の近況は得ているのですが、そちらの方の資料がまったく無くて」

 内地には様々な左派運動組織があるが、だいたいのところはソ連ないし中国の支援を得ているであろうと言われている。ソ連や中国の動きに連動して何か行動を起こす可能性は十分にあるのだ。

「分かったよ。最新の状況報告を定期的にそっちに送ろう。どこ宛にすればいい?」

「内調の国内部担当参事官のオフィスに送っていただければ。ところで国内組織の動向はどうなんです?」

「共産党の方は大した動きはしていない。戦前の反省から民衆受けする穏健路線を続けているからね。問題はそれに気に入らなくて共産党から離れた連中だ。所謂“新左翼”って奴だな」

 戦後に穏健路線を採り再建を進める共産党本流を既存左翼と蔑み武力による革命を標榜した新左翼。第三次自由民権運動を背景に盛んになっていた学生運動勢力を取り込み強力な反国家テロリストへと変貌していった集団である。

 1970年の憲法改正により大衆運動としての自由民権運動が終焉を迎えて大衆が離れたことにより新左翼集団の一部が過激化、ある者は新天地を求めて海外に発ち国際テロリストとなり、ある者は国内で様々なテロ活動を行い警察、憲兵と抗争を繰り広げた。

「そういった連中は警察の取り締まりでだいぶ弱体化したが、まだ組織と戦闘能力を維持している。連中はだいぶ細分化していて、1つ1つは小さな集団なんだが」

 すると小野寺が右手を挙げた。

「なんで細分化されちゃってるんすか?」

「さぁな。教義が違うとか、気が合わないとか。あまりに頻繁に分裂と集結を繰り返すからなかなか全貌を把握し切れないんだ。まぁたぶん分裂・集結を繰り返している当人たちだって多分、実態を把握しきれていないんじゃないか?」

 そう言いながら野木は背広の内ポケットから煙草の箱を取り出して、そこから煙草を一本抜き出そうとしたが、そこで止めた。

「畜生。庁舎内は全面禁煙になったんだっけな。とにかくだ。その細分化したグループを集結させて大集団にしようという動きがあるらしい」

 美香は野木の最後の言葉が引っかかった。

「らしい?」

特高1課うちらが抱えている何人かの“作業玉”がそういう情報を送ってくるんだ。まだ確認は取れちゃいないが」

 “作業玉”とは敵の組織―この場合は新左翼のテログループ―から情報を提供してくれる協力者を意味する隠語である。

「まぁ今、説明できるのはそれくらいだな。ところであんたらも内調の人間かい?」

 そう尋ねられて2人はどう答えるべきか迷った。

「えぇ」

 美香が答えた。内務省と軍部の確執を考えれば、兵部省からの出向している事実は伏せた方いいだろうという判断だった。それに対して野木から返ってきたのは意外な言葉だった。

「だったら外事課の前は通らないほうがいいぜ」

 警視庁特高警察部外事課。外国スパイの摘発をその担当としている部署で、特高1課と双璧を成す存在である。

「なんでも内偵している外国スパイやら、その協力者やらが内調あんたらに掻っ攫われるって怒ってるんだ。なんでも対外情報工作に利用するらしいが」

 美香はだいたい事情を理解した。内閣情報調査局は日本側から意図的に情報をリークして日本に有利な方向に相手国を誘導したり、逆に欺瞞情報ディスインフォメーションを流して相手国を混乱させたりといった工作活動をしているのだ。そういった情報を流すルートは様々だが、最も信頼されるのは相手国が日本国内に張り巡らせたスパイ網を通じて送ったものである。だからこそ特高外事課の発見したスパイを利用するために“掻っ攫っている”のだ。一応は警察組織として“敵スパイの摘発”が自分達の誇るべき成果と考えている特高外事課の連中は重要性を頭では理解していても歯がゆい思いをしているに違いない。

 争いの種はどこに潜んでいるか分からない。美香はその教訓を心の中のメモ帳に書き込んだ。

「では私たちは帰りますが、そちらは?」

「俺か?女子大生とデートさ」




日比谷公園

 美香たちの訪問から20分後の日比谷公園。そこに野木の姿があった。

 元々は近衛師団の練兵場であったが、1903年に日本初のドイツ式洋風近代公園に生まれ変わり、ポーツマス条約締結反対の日比谷焼き打ちなど歴史の舞台になった日比谷公園だが今日は紀元節を記念する様々な催しが開かれていて、まさにお祭騒ぎであった。

 野木は人ごみから外れた奥まったところに目的の人物を見つけた。

「待ったかい?」

「今来たところ」

 そう答えた女を連れて野木は近くの喫茶店に向かった。



 近くの喫茶店の一番奥まった座席に2人は腰を落ち着けた。野木はそれまでの間に看視者が居ないかどうか、ずっと周りに気を配らせていた。“作業玉”との接触は大変、骨が折れる仕事である。しかし気を抜くわけにはいかない。下手をすれば“作業玉”の命にも関わる。

 一方、野木が獲得して運用している“作業玉”で、学生運動家から成る新左翼グループ“反帝同盟”の一員である大槻雫おおつき しずくは野木の心中を知ってか知らずか落ち着き払っている。雫は自分の鞄から2つの冊子を取り出した。

「“教科書”の最新版」

 “教科書”。それは古くから地下活動を行う反政府組織の間で伝わる爆弾テロやゲリラ戦法の指南書である。その充実した内容から左派は元より右派運動家グループにまで愛読されたもので、現代でも改訂版が製作されている。その内容のため検閲に引っかかり完全なる地下出版物であるが、過激派集団のネットワークに入り込まない限り手に入れる事は難しい。

「それと僕の“細胞”の帳簿の写し」

 共産主義政治組織の末端組織を“細胞”と呼称する場合がある。雫の“細胞”は主に物資調達を担当しており、その帳簿を見れば赤軍同盟の武装状況や計画を知る手がかりとなるのだ。

「しかしな。僕、僕、って女の癖に気持ち悪いぞ」

「自分の事を何と呼ぼうが僕の勝手?」

 男ばかりの家庭で育ったために何時の間にか染み付いた習慣であったが、彼女は改めるつもりは無かった。それは彼女なりの男尊女卑是正運動らしい。

 すると雫が何かを求めるように手を差し出した。

「コピー代だって洒落になってないんだ」

 野木は苦い表情をしながら財布から10円札を取り出して雫に渡した。

「どうせなら正式に謝礼金を渡してもいいんだぞ。正式に予算請求できるしな」

「別にいいよ。金目当てじゃないから」

 これが若さというものか、と野木は思った。対価として金を取れば自分の思想が汚れると信じているのだ。しかし野木にしてみれば金目当ての情報源の方がいくらか良かった。自らの信念の為に情報を提供する者は時に無茶をすることがある。その点、金目当ての人間は慎重である。

 雫は地方の名門の家に生れて名門私立大学に入学して左翼運動に触れた。そして―彼女の年代にはよくあることだが―社会を動かす大人たちに反感を持ち、運動に参加するようになった。だがある時、彼女は自ら属する組織に疑問を覚えるようになったが、抜け出すには嵌りすぎていた。

「ところで例の大連合の話。なにか分かったか?」

「僕達は上の命令に従うだけの“細胞”だからね。大した事は分からないけど。でも聞いた噂ではパトロンの意向だってさ」

 野木はその言葉の意味を考えた。支援者(パトロン)、その正体はだいたい予想がついた。そして、この情報はさっきの2人が喜びそうだ、と思った。




都内 料亭

 夕陽が西に沈み、休日が終わろうとしていた。

 代議士、篠山卓郎ささやま たくろう。衆議院における立憲政友会の急進右派の筆頭というのが大方の彼に対する周囲の評価であった。そして彼は今、内務大臣にして貴族院における立憲政友会寄りの勢力である交友倶楽部の有力者、大河内伸太郎の召集を受けていた。



 落ち合う場所として指定された料亭に行くと、奥座敷に案内された。そこには大河内の他に見慣れた者が居た。

「徳永くん」

 徳永隆一とくなが りゅういちは野党第一党である立憲民政党の有力者の1人で、篠山と同様に急進右派の筆頭とされる人物である。

 互いの顔を見合す2人の様子を見ながら大河内は切り出した。

「早速だが始めよう。君達2人を呼んだのは他でもない。たぶん2人も今の政策に不満をもっているだろう」

 2人の政治家は首を縦に振った。

「そう。宮川総理は中国の卑劣な行動に屈しようとしている。今、中国の武力の矛先に立たされ危機に陥っている友邦を見捨てようとしている。これが日本のあるべき姿だと思うか?」

「いいえ。日本は断固とした態度を示すべきです。今の有様では日本を慕ってくれる東南アジア諸国も外方そっぽを向いてしまうでしょうな」

 徳永がいかにも憤慨しているというような表情で言った。対して篠山の方はいくらか歳を喰っているせいか冷静であった。

「私も政友会の一員として総理を支えるつもりだったけど、今度の外務省の件で擁護できなくなったよ」

 2人の議員の意志を聞いた大河内は自信ありげな様子で提案した。

「私もそろそろ政界を再編するべき時が来たと思う。その為には党や衆議院、貴族院の壁を超えて協力をしなくてはならない。私は手始めに両院で“中国軍の虐殺行為を非難する決議”を採択したいと思う」

 彼らの行動が後の歴史にどれほどの影響を与えたかは未知数であるが、世界を戦争へ一歩近づけたのは間違いない。




注1―五大節―

 日本の主要な5つの祝日をまとめてこのように呼ぶ。紀元節(2月11日)、昭和節(4月29日)、明治節(11月3日)、天長節(12月23日)を指す。

 ユニークアクセスが3万を突破しました。読者の皆さん、応援していただき本当にありがたく思います

 今回の更新では、以下の部分を改訂を行ないました

・【第2部その4】

 北部軍所属師団の設定変更と欧州米陸軍の解説の加筆

・【第2部その5】

 英偵察機と独迎撃機の接触場面を加筆。

・【登場人物紹介】 第6部完結による定期更新

 さらに今現在、第1部“帝國の足跡”を加筆・修正する計画を進めています。近日中に更新できると思いますので、お待ちくださいませ。

 さて、これで第6部“モスクワの影”は終わります。1話1話が長いため―大抵は4000字程度ですが、この“東京にて”に至っては8191字―に更新が滞りがちでしたが、これで一区切りできそうです。

 次回より第7部“最後通牒”が始まります。舞台が整いましたので、あとは開戦まで一直線。第7部は日中開戦とともに終わる予定です。戦争をお望みの皆さん、もう暫くお待ちくださいませ。

 というわけで毎度お馴染みになりました次回予告です。


予告編 第7部『最後通牒』

 内外からの圧力に苦しむ宮川内閣であったが、中ソが5ヶ国会議開催を了承したことで明るい兆しが見えてきた。しかし中国国内で起る事件は中ソを再び硬直させ、宮川は遂に最後通牒を中国に突きつける


(改訂 2012/9/11)

 内容と後書きを一部改訂

(改訂 2015/5/30)

 内容を一部変更。

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