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1話
ttp://www.youtube.com/watch?v=oK-xwGDnzkE
私達はいつも三人だった。
まだ、歩くことさえできない時から。
昼寝をするときも、
水遊びをするときも、
ブランコに乗る時も、
喧嘩しても、
小学生になっても、
他の友達ができても、
クラスが分かれても、
虫取りに行くときも、
秘密基地をつくるときも、
ツツジの蜜を吸うときも、
雪合戦も、
中学生になって、
少しだけ大人になって、
周りの目なんかを気にしてみて、
距離が空いてしまっても、
結局三人で夕陽に照らされる旧道を歩いていた。
高校が分かれても
どうせ今までと変わらない
だって今までだってずっと一緒だったから
自信なんかじゃない。当たり前のように思っていた。
どこで変わってしまったんだろう
誰が変えてしまったんだろう
何がいけなかったんだろう
誰が悪かったんだろう
そんなこと考えても虚しくなるだけ
分かってる。それでも自問自答は繰り返される。
あの下手くそな唄とギターと共に。
少し目を離していただけなのに
時計の針はどんどん進んでいた。
私を置き去りにして。