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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
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過激なスキンシップがお好き BL

作者: さちゃ
掲載日:2026/11/07

本編の合間に楽しめる息抜き間話です。


35歳の叔父(巽)と、甥(フユキ)の日常コメディ。


※叔父ですが、幼少期からの名残で「巽兄さん」と呼んでいます。



覇王 巽

35歳独身、覇王グループの末っ子

頭もよく、クールなイケメン 金持ち

有名な精神科医

元は、心理学者

プロファイリングの凄腕

警察に何度も協力して難事件を解決している。


こんなスペックの持ち主

女性なら、絶対ほっとかないはず……なのだが…


・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゜・*・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。


「フユキ〜、たまには兄さんとゲームで遊ばない?」


精神科医としての優雅な微笑みを浮かべ、巽兄さんが差し出してきたのは一本のゲームソフトだった。フユキは怪しむように眉をひそめる。


「ゲーム? 僕、忙しいんだけど」

と冷たい態度


「まあまあ。ルールは簡単。最後まで画面を消さずにプレイ出来たら、フユキの勝ち。僕が何でもご褒美をあげる。でも……途中で電源を切ったら僕の勝ち。フユキからご褒美をもらうからね」


『ご褒美』という言葉に引っかかりつつも、巽兄さんの自信満々な顔が少し癪に障った。


有名な精神科医で、元々心理学者でもあるこの叔父は、フユキの性格など百も承知のはずだ。「どうせすぐに諦める」と高を括っているに違いない。


「……いいよ。切らなきゃいいんでしょ」


乗せられたと分かりつつも、フユキはコントローラーを受け取った。

画面が立ち上がり、オープニング映像が流れ始める。美しい男性キャラクターたちが、一人の主人公を巡って愛憎劇を繰り広げるストーリーのようだ。


(なんだ……BLゲームか)


グロテスクなホラーや過激な脅かし要素を予想していたフユキは、思わず胸を撫でおろした。恋愛ものなら耐えられない理由がない。これなら余裕で最後までいける、と確信した。


……甘かった。


ストーリーが佳境に入り、核心ルートへ突入したあたりから、画面の雰囲気が急変し始めた。効果音とともに、フルボイスの過激なスキンシップシーンが始まり出す。


『フユキ……ほら、ここが濡れてるぞ……』


「……っ!?」


イヤホン越しではなく、部屋のスピーカーから響き渡る低音ボイスに、フユキの動きが完全に止まった。


(おい……! なんで主人公の名前が『フユキ』なんだよ!?)


ハッとして隣を見ると、巽兄さんが「うふふ」と楽しそうに眼鏡の奥の目を細めている。初期設定の名前入力画面で、巽兄さんが勝手に打ち込んでいたのだ。


『フユキ……ここをほぐさないと……俺のものが入らない……』


「あ、ありえない……っ!」


スピーカーから流れるのは、あまりにもリアルで吐息混じりのボイス。恥ずかしさのあまり全身の血が巻き戻ったように顔が熱くなる。フユキは咄嗟に ソファの上にあった毛布を頭からかぶり、丸くなって悶絶した。


(やめて……マジでやめて……っ!)


毛布の中で耳を塞ぎたくなるが、ゲームを切ったら負けだ。しかし、聞こえてくる声の主——主人公を押し倒している『先生』と呼ばれるキャラクターのトーンや言葉遣いが、どう考えても目の前にいる巽兄さんにそっくりすぎる。


(てか! よりによって、なんでこのルートなんだよ……っ!?)


巽兄さんの誘導に乗せられて選択肢を選ばされた結果が、これだ。精神科医のプロファイリング技術が、完全にフユキをこのルートに叩き込むためだけに悪用されていた。

毛布の中で耳まで真っ赤にし、息を荒くして耐えるフユキ。

その時、スピーカーから最大級に甘く、妖しい声が響き渡った。


『フユキ……動くぞ……』


「ギィヤァァァァァーーーーーッ!!!」


パチンッ!!


耐えかねたフユキは毛布を蹴散らし、叫び声を上げながらゲーム機の電源ボタンを叩き切っていた。

部屋に静寂が訪れる。フユキの荒い呼吸だけが響いていた。


「はーい、僕の勝ちぃ〜♪」


巽兄さんは嬉しそうに手を叩き、ご機嫌そのものの笑顔をフユキに向けた。

タイトル画面の『過激なスキンシップがお好き。BL』という文字が、切られた画面の残像としてフユキの脳裏に焼き付いている。


フユキは肩を上下させながら、ギギギ……と首を曲げて巽兄さんを睨みつけた。


「巽……にぃ……っ!」


ぼかっ!!!

容赦ないフユキの拳が、巽兄さんの頬にクリーンヒットした。


「あぁ〜……あぁぁ〜〜〜♪」


殴られて壁に背中を打ち付けた巽兄さんは、痛がるどころか、恍惚の表情を浮かべている。


「……気味が悪い……っ!」


赤くなった顔を隠すように背を向けたフユキと、殴られたご褒美に大満足して「またやろうねぇ♪」と頬を押さえる巽兄さんであった。


ご覧いただきありがとうございました!

初めての投稿になります。

少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。



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