第五話 初めてのお勉強
ベッドで寝ているとふわりとした風を感じて目が覚めた。
ベッドから出るとハンナさんとケリーさんともう2人の人間がいた。初めてあった人には挨拶をしなければならない。
「おはようございます。私はフランツェスカ・ヴァルヴィンド・フォン・シュヴァルツヴァルトと申します。」
「「「「おはようございます。フランツェスカ様。」」」」
「私はミラです。」
「私はマリーです。」
「「よろしくお願いします。」」
ミラさんとマリーさん。よし、覚えた。
「よろしくお願いします。」
挨拶を済ませると、フリーダ様も起きてきた。
「おはようございます。」
「「「「おはようございます。エルフリーデ様。」」」」
ベッドの隣に置かれている洗顔用のボウルにピッチャーから水を出して、顔を洗う。そして、香油を塗る。
いつもなら、ハンナさんとケリーさんが着替えさせてくれるけど、今日はミラ様とマリー様が着替えさせてくれた。その後で、昨日もらったペンダントを付けた。
テーブルの前につくと、ルート様のお世話をしていた人間が立っていた。
「ご挨拶が遅れました。私は主にルート様のお世話を担当している。リラと申します。」
そしてカーテシーをする。
「おはようございます。私はフランツェスカ・ヴァルヴィンド・フォン・シュヴァルツヴァルトと申します。よろしくお願いします。」
そして、カーテシーをする。
フリーダ様と机に座って待っていると、ルート様がやってきて、座らされた。
そして、前には白い塊が置かれている。
「至高なる者の慈しみに感謝して…」
ニクシー様の言葉の後に、確か…
「「「いただきます。」」」
よし、今日はうまく行った。
「フランツェスカ様、今日の朝のお料理はマッシュポテトと申します。スプーンでお食べください。」
「はい。」
マッシュポテトをスプーンですくって口に入れる。かなり美味しい!
「美味しいです。」
「それはようございました。」
でも、やっぱりスプーンを扱うのは難しい。フリーダ様を見ていると、同じ食器でマッシュポテトを食べているのに、流れるように食べている。
「フランツェスカ、いつか、私みたいにうまく食べられるようにがんばってくださいね。」
そう言ってフリーダ様は微笑んだ。
「はい。」
私も、絶対、フリーダ様みたいな優雅な人間に近づけるように頑張ろう。
朝ごはんが終わったら、歯を磨いて、フリーダ様とエミリア様のお部屋に向かう。
エミリア様のお部屋にはたくさんのものが置いてあった。
「「おはようございます。エミリア様。」」
フリーダ様と朝の挨拶をする。
「おはようございます。エルフリーデ様、フランツェスカ様。今日は美術の勉強です。エルフリーデ様は机の上にあるお花のデッサンを、フランツェスカ様は、私と一緒に来てください。」
「「わかりました。」」
「フランツェスカ様、まずはこれを見てください。」
「はい。」
エミリア様についていくと、小さな布を渡された。言われたとおりに見る。
「…見ました…」
「これは何色ですか?」
どうしよう、何を言っているのか全くわからない。
「色ってなんですか?」
「色とは…色のことです。」
エミリア様が困っているように見える。
「良いですか。この布は『青』です。空、深い水辺などの色がこれに当たります。シュヴァルツタールのマントもこれです。」
「…はい。」
こんな調子で、赤、橙色、黄色、緑色、青色、紫色、白色、灰色、黒色の布を何回も見て、その色の名前を覚えた。黄色と橙色がなかなか見分けがつかない。
そして、しばらく経って、フリーダ様がやってきた。
「かけました。エミリア様。」
フリーダ様は灰色のお花がある紙を見せている。
「フリーダ様、もう少し、ゆっくり書いてくださいませ。」
「はい。」
フリーダ様を見る…
「フリーダ様の目は青色ですか?」
フリーダ様は、少しだけ、首をかしげて、すぐに笑顔になった。
「はい。私の目は青色です。」
「…シュヴァルツタールのマントの色と同じです。」
「はい。エミリア様、この子賢いですね!さすが私の妹。」
ずっと気になっていたけど、妹…とはなんだろうか。かわいいみたいなニュアンスな気がする。
「そうですね。エルフリーデ様。」
「フランツェスカ。私の髪は、黄土色、あなたの目は青緑色、あなたの髪は薄い金色…」
フリーダ様から聞いたことのない色の名前がポンポン出てくる。
「エルフリーデ様…次はクラウス様によるイストニーチク語のお時間なので、移動してくださいませ。フランツェスカ様はここに残ってください。」
イストニーチク語?なんだろう、また知らない単語が出てきた。イストニーチクは何が
違うのだろうか。
「はい。では、ごきげんよう、エミリア様、フランツェスカ。」
「ごきげんよう、フリーダ様。」




