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不幸

 見つけてくれた読者さん、どうも、作者の赤潮銀魚です。これは処女作、スーロースタートで、文筆も雑だと思いますが、日本語を学ぶ途中なので、その点はこれから足して行きたいと思います。なぜ国語ではなく日本語と呼ぶのかって?多分その通りです笑。それはさて置き、まずは世界観について少々説明しよう。


 物語の舞台は魔法や超能力が存在しない異世界。しかしワイバーン、ドラゴンだけでなく、節足動物や哺乳類に於ける多種多様なモンスターと鬼、エルフ、ドワーフなど亞人種族も登場する予定です。魔法と超能力を用いれず、強力なモンスターが地球の動物を代わる環境にも通用できるために、人間と呼べる種族の物理強度をある程度バフして、体術や知識的技術を特化させました。戦闘の描写は武具の活用、武道の技術経験、主導権の駆け引き、心理戦などを主力とします。


 数多な他の作品の中、モンスターや魔物と言ったは存在は殺戮や破壊の象徴ですが、ここではそれらもありますが、モンスターの生物らしい面も描写していきたいと思いますーー生存本能、集団移動、文明への影響などの方面を語り、世界をより生き生きした物にしていくつもりです。何より、登場人物の交際、感情、心理活動もまた見所、主人公とその周りの人達の心理活動をどんどん編んでいく予定です。


ここまで前書きをお読みになった読者さんに感謝を込め、そしてここで一つ鎮静剤を投げます、英語は本回のみに出現し、出てくるものも決して難しくありません。読まなくても流れを理解出来るように書いたので、どうぞ心配なさらず最後までお読みになってください。

「今日の虎さん、なんか不安そうだね、腹が減ったかしら」


昨日の夜は風呂の話で長引きしたけど、バスタオルを巻いて風呂に入るのに意見をまとめて良かったわ……


断食日(だんじきび)じゃない?野性を保つために餌をあげない日の」


「そうかも知らないけど….」


「恵はどう思うかしら?」「兄ちゃん?」


 見ての通り、俺たちはは動物園で休日を満喫している。


「どうだろう、飼育員が換えたかも。今聞いたけど、最近担当飼育員が引退して、人員不足になってるらしいよ」


「そっか、それもあり得るよね……何か起こったら、兄ちゃんが守ってくれるよね?」


「何をバカな話しを言ってんだお前、そんなミス起きるワケないだろう。仮にそんな状況になったも、一緒に逃げる方が道理に合うだろうが、なんで守るパターンなんだ、俺が食われたらどうすんの?」


「あら、恵、あの時『お姉ちゃんと詩羽は俺が守る!』って、足が震えながらも必死に叫んだでしょ?かっこよかたわ〜」


「姉さん、頼むからやめてくれ、恥ずかしい」


。。。。。。


 7年前俺が15歳になった日、父が急用で行けなかったけど、母が俺ら3人を連れてが国外旅行で動物園に行った。あの日、テロリストが園内に紛れ込んでサムマシンガンをぶっ放した。


 結果、不運な観光客数十人が即死、その中に俺たちの母親も含めた——その光景を、俺達は呆然と見ることしかできなかった。そして『次の獲物はテメエらだ』と相手の目付きからそれを読んだ瞬間、恐怖で震えながらでも死ぬ気で叫んだ。


 実に幸運だった、偶々機動隊の車両が通りかかったおかげで包囲網は速やかに構成され、そしてスナイパーの一斉射撃のおかげで俺たちは生きて日本に戻れた。しかし父は母の死を聞いた途端、余りにもの悲しみで体が崩れてしまい、一年も経てず母の(あと)を追って行った。



 あの時の俺は十六歳になったばかり。父の命が風前の灯火と言う知らせを貰った後、十八歳の姉に連絡し、十四歳の妹を連れて病院に駆けつけた。


「恵、父さんがこんな情けない男ですまない…ウチにも頼れる親戚がない……これからはお前が、佐織と詩羽を守るんだ。」——男は自分の子たちにそう言った。彼の目元に濃いクマがあり、顔色は青っぽいのであった——悲しみによるストレス、アルコールの濫用、そして不眠による症状だ


「父さん、情けないなんてそんなことないから、しっかりしてくれ!まだ教わりたいことが山ほどあるんだ!」


 俺の頼みを聞いても、父は心を決めたことを変えなかった、もしくは、変えたくてももう間に合わないか


「…いいか、恵、お前はもう立派な男なんだ、だから約束してくれ、父の頼みを…断るというのか?」


「約束するから!だから……!」


「ヘヘッ、二人の幸せを見届けてやれよ、オマエも、ゲンキデ…ナ……」『ビーーーー』


 最後の願いを伝えた後、父の目を永遠に閉じた。


。。。。。。


「でも兄ちゃんの叫びが機動隊の人に届いてよかったね〜あの人たちが無かったら私たちもあの世行きだったもんね〜」


「物騒だからもやめろよ、あれから動物園のセキュリティーも何倍も厳密になってるから、もう同じことは起きないはずだろう」


「そりゃそっか、ごめんね、意地悪して。テヘペロっ」


「テヘペロッ……じゃないだろう、いい大人なんだから」


「しーらないもん〜あたしはいつまでもお兄ちゃんの妹だもん〜そんなことより、ドリンクおごってよ!」


「もんって……まあいいや、ちょうど喉も乾いたし、姉さんは何にする?」


「アイスティーで」


「Ok、詩羽もそれでいいよね?」


「うん!」


「じゃあすぐ戻るから、じっとしてろよ。」


「はーい。」「気をつけてね。」——この時俺は知らない、俺たちの運命は間もなく変容することを。


「よし、アイスティーとフルーツポンチっと〜しっかしこの自販機は遠いな、もう増えて欲しいとスタッフに申し出てみよかな……」——実際、10分ほど歩き回ってようやく見つけたこの一台もほとんどのドリンクが売切れ、前回の補給はいつだったろう。


そう思った俺を起こすように、悪夢の警報音がこの時、鳴ったのだ。


『 "Alert, there's an emergency, please get to the nearest shelter as soon as possible, I'll repeat, please get to the nearest shelter as soon as possible!" 』


緊急事態ってどういう事?避難所って、動物園にそれほどの緊急事態が起こるわけ?——その問いに応えるように、大量の観光客とスタッフが走り通る。


“Hey you! get to the shelter! it's a terrorist attack!”


「…へ?」


 テロ?でもあのあたりって、姉さんたちが…!!


“ Hey! That's the wrong way! Urgh! ”


 考えるより先に足が動いた、気づいたら、既に全速力であそこに走ってた


 嫌な予感しかしない、姉さん、詩羽、無事でいてくれ…!——一刻も早く彼女たちの元へ駆けつきたい、しかしそれは当然許されない。


“Sir! What do you think you are doing, if you wanna live another day get to the shelter now!”


俺を取り押さえて叫んでいるのは、動物園の運営が暴力災害の対策として雇った機動隊員たち、彼らの話によれば、テロリストを射殺する狙撃手がすでに向かっている……だけど!


"Let go of me! My sisters are there! I have to make sure they are safe!"


“Don't be stupid, there's nothing you can help, if you dies it's over, prioritise yourself, alright? You can make calls or message them when ever you like, so get to shelter now. ”


正論だ、姉と詩羽は賢い、こんな状況ならきっと冷静に避難所に行って、俺の連絡を待つはず。


"......You're right."


“Thanks for you understanding, Sam, get him to a shelter ASAP."


"Roger, cmon let's move."


"Alright."


。。。 


 避難所内


「ママ…パパどこ?何が起こったの?」


「真優はいい子だから、大人しくしていなさい、『真優の大切な人が現れるまで、パパが真優を守るぞ!』て言ったでしょう?きっと大丈夫よ。」


日本人の不安そうな小さい女の子とその母親の隣にいる俺は、今非常に焦ってる。


「LIME未読、ケータイも出ない、もう三十分も経ったのに。連絡もくれない、二人は一体どうなってるんだ…」


 機動隊の言う事を聞き入れて、俺は地下避難所に入った。そして連絡が利かない事実を前に、体が燃えるほど焦っている。それが顔に出てるのか、隣のちっちゃい女の子は話しかけた。


「おじさんも、はぐれたの?」


「こら真優(まゆ)…!すみません、こんな時なのにうちの子が….」


「いえいえ、私は平気ですから。真優ちゃんは、パパを信じて待つんだよ」


「うん!」——さっきと比べて女児の顔は明るくなった、元気をつけたようでよかった。


「本当にすみません、気遣ってもらって、こんな時誰でも不安なのに……」


「大人の不安な姿を子供に見せるわけにあいけませんから。」


「そうですね」


『"Apologies, ladies and gentlemen, the emergency has been resolved, due to terrorist activities detected nearby, we regret to inform you that we have decided to temporarily shutdown our services until further announcements are made. Customers will be refunded in cash, we apologise for any inconvenience caused. Thank you for your attention” 』


 緊急事態は解かれたようだ、観光客も次々地上へ戻っていく。


 こんなに混雑じゃ探すのは大変だな…一応連絡が取れなくなったらホテルで集合するって先に相談したけど——そう思っていたら着信メロディーが鳴った


 これは姉さんの電話!——スマホを取り出したら、そこに映っているのは姉の電話


「もしもし?姉さん?詩羽は大丈夫?今どこだ?すぐ行くから……」


『 "Hello? Is this Hanasawa Saori and Hanasawa Utaha's brother?" 』


"Oh, emm…yes I am, who is this? "


『 "I'm a surgeon working for XXXX hospital, please come ASAP, your sisters are here and in danger." 』


「へ?」


 嘘だろう、それって….!


"I'll be there in a moment!"



 動物園から抜け出してパトロールカーを見つけ途端、俺は手を振りながら駆け寄って、窓を叩いて相手の注意を引いた。


"What's wrong"——窓を叩かれたので相手は明らかに怒りっぽいけど、そんなことを気にしている場合じゃない


"Get me to XXXX hospital, My families are dying there, please!"


"Alright! hop on!"


 幸い病院は近く、五分でついた。とはいえ、俺にとってこの五分はまるで地獄だった。そしてようやく着いた時……


"Sir, we're here! "


"Thank you so much! "


 門が開けた途端、俺は病院の受付へ全速力で飛び出した。


"Excuse me! I'm the relative of Hanasawa Saori and Hanasawa Utaha, their surgeon just called me."


"OK, please give us a minute"


3分後…


"Thank god You are here! come with me, the situation is really bad"


 外科医もかなり焦っている、それを見て俺は不思議と落ち着いた。それだけ焦るなら、まだ助かるかも知れない


"So how is the situation now?"


"They are both shot in the chest multiple times, it's a miracle that their heart was untouched, but the lungs has only 30% of their function left. Fragments of the rounds also cut through a main vein, which causes them to bleed out before they were sent here, we don't have the right type of blood to preform a transfusion because their blood-types are so rare, but we've sent a message to hospitals near-by but I feel sorry to tell you that there's not much hope."


 肺の機能の70%を喪失、大静脈やられて大量出血。これ程の深傷を負ってまだ生きているだけで奇跡だ、しかも二人の血液型が稀少で輸血もできない、なら無駄にできる時間がない….!


"I will pray."


 あれから十分、近くの病院に血がないって聞いた、他の場所も同時にテロを起こったらしくて、どこも血が足りない状態だった。指導医も何人手術室に入った。三時間後、『Operating』がやっと赤がら白に戻った。


そして、門が開けた・


"Are they out of danger yet?"


"I'm sorry."


"I know, you tried."


"They won't last tonight."


"Thank you."


"they might wake up later, so I preformed local anaesthesia, at least have a good talk if they did. It's the best I can do for you."


 外科医の気遣いで、二人は同じ病室に配置している。今、少年は彼女らの隣に座っている。


「…め…ぐみ?」


「!!…姉さん!」


「恵?きてくれたのね….」


「!!姉さん!まだ身体が重いだろ!無理に喋るな!」


「兄ちゃん…来たのか、ごめ…んね、縁起でもないことを言って、こんなことに……」


「詩羽、お前のせいじゃない!無理すんな!ドリンクは買ってきたから、じっとしてろ!」


「いいの…私たちはもう、持たないでしょ?」


「でも….!!」


「自分の傷だもの、こうしてまた会えるだけでッ……不思議だよ……」


「姉さん…」


 生命維持装置と麻薬があるから、二人はかろうじて意識が保てる。そんな状態で喋ることは、彼女たちにとって、寿命を削ってる同然だ、でも……


「お姉ちゃんわかってるの……恵がどれだけ後悔しているのかを」


「兄ちゃん、死ぬほど焦ってただろ?」


「……」


「兄ちゃん、助けようとしたんでしょ?何も考えずに、ひたすら突っ込もうしてさ」


「そして、職員に止めらわれて、その勧告に納得した、そうよね?」


「どうしてそこまで……!」


「家族は伊達じゃないの。」


「テロリストが正体を表した時、あたし達は恐怖で固まったの、逃げ足も利かなくて」


「ごめんね恵、私たちが情けなくて……」


「何を言うんだ…トラウマを前に冷静に動ける人があるか….」


「ねぇ〜恵、覚えてる?あの後あんたが『父ちゃんと約束したんだ、俺が姉ちゃんと詩羽を守る!!』って言って。学校も、武術も、商売も、死に物狂いで頑張って、友達も作らなくて、大好きだったゲームも棄てて……自分が情けなくて悔しかったの。本当ならこれは長女のつとめなのに……」


「姉さん……!」


「あたしも、ごめんよ。」


「詩羽まで……!」


「兄ちゃんのこと『優しい』って、『甘えてもいい』って。でも、本当は辛い思いを抱き込んで我慢してたよね……そんな兄ちゃんに……妹が笑顔で…水着を着てるスガタ…見せたかった……」


「不満が溜まったらを私に向けてもいいと言ったのに、『何を言ってるんだ、そんなことができるか、俺が二人を守ると決めたからやってるんだ。』なんて、父親みたいな言葉を返して…」


「もう…いいから、そんなことは!傷を治った後、ショッピングもカラオケも旅行も、なんでも付き合うから……!できることならなんでもするから!頼む……俺を置いて行かないでくれ……!」


「こんなときにようやくわがままを言えた、か…フフッ。話したいことはまだまだ山ほどあるけど。姉の頼みです。そんな辛そうな顔はしな……いで……」


 安らかな顔を保ち、二人は目を閉じ、息を止めた……


『『ビーーー』』

 

 絶望に染まれた少年は、喉が塞がれた様に、片言でしか喋れなかった、


「嘘、ウソだ……こんな、ウソだ……」


 無線のスイッチを押した儘、少年は声を出れなかった。


"what’s your needs……! stay calm I'm calling a doctor now!"


 ブザーの音を聴いたナースはすぐ医者を知らせた、あれから1時間経って、手術室のサインは再び白へ戻った。その後五分、医者が出てきた


「!」


俺の問いよりも早く、医者は俺の肩を叩いて首を横に振り、そのまま去っていった……


「……へ?」


 まるで少年を溺るような悲しみと後悔が襲い掛かった。それでも少年に涙は出てこない、彼の心には穴が開いてしまったのだ。


「二人の幸せを見届けるって、約束したのに……」ーー帰りの飛行機ひこうきで、恵はそう思った。彼の隣りの席は二つ空いている、それは、佐織と詩羽のために予約を取った席だ。


"sir, do you need a blanket?"


"...oh, thank you, but I'm alright."


少年はフライト・クルーに「毛布は要りますか」と訊ねられた、とはいえ、今の恵に必要なのは毛布なんかではなく、家族の温もり。しかしそんな彼の震えを止められる者は、もう一人としても存在しない。


 深夜で家に戻れた彼は、冷蔵庫に置いていたクリームシチューを温めて食べた。


「なんの味もしない……いや、なんか、しょっぱい。それに、一口食べるたびに塩気が増してるし水気も……これって、あれ?」ーーそのあと少年は気づいた、シチューに落ちてる涙に。


「……もう生きる意味なんてないな……」——その考えを思い浮かんだ後、青年はベランダから飛び降りた。



 飛び散る鮮血は恵の目に付き、彼の視界をくれないに染めた、そこから見えるのは、不自然な方向へ曲がった腕と脚、そして慌てて救急車を呼ぼうと電話をしている花沢オートの職員。しかしそれもすぐ見えない様になって行った。


 力が入らない、視覚が、触覚が、聴覚が…消えていく……そうか、結局俺は、父の道を追っていっちまったか……


『汝に、幸福が在らんことを……』


 人が死ぬ時って、幻聴まで起こるんか……ははっ、これで、終わり…だな……

この地味でスローペースのスタートの中で後書きまで読んでくれた読者さん、誠にありがとうございます、そしてこれからも続きを読んで行こうとお決めになった読者さん、もう五体投地したい気分です。また、R15として設定した作品ですが、後の物語の発展次第、「R18にするほうがいい」と思う方がいるなら是非コメントで教えてください。次回から異世界に入りますので、その時まだこの作品を覚えているなら、またよろしくお願いします。

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