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暇つ部しようよ  作者: 小牧奨季
2/2

一件目…期待(?)の一年生

「難波君。あなたは部活入らないの?」

「正直帰宅部でいいかなぁと思って…」


俺の名前は難波(なんば) 遊城(ゆうき)。四月から晴れて高校生になった。で、一週間が経過したわけだけど、俺は早速担任の呼び出しを受けている。担任は少し期待の眼差しを向けている気がするが…


「出来れば部活に入ってほしいのだけれど?」

「いや、でも俺は運動神経が良い方ではないので」

「文科系は?」

「あんまり興味が…」


担任は笑顔のまま話を続けてくる。ただ、俺の気持ちは変わらないかな


「なら、丁度いい部活があるの。…そこに形だけでも来てみない?」

「…丁度いい?」

担任は笑顔で続ける。…あ、入る流れかこれ


「なら今日これから、第二視聴覚室に行って?話はつけておくから」

「…はい」


とりあえず担任の言葉を聞いて第二視聴覚室に向かう。…部室がない部活なのか。とりあえずドアをノックしてみるか


『はい、どちら様ですか?』


迎えてくれたのは緑色のネクタイをしたひとつ上の先輩だった(この学校はブレザーに一年は赤、二年は緑、三年は青のネクタイをする決まりになっている)。髪の毛を二つ縛りにしてるが、結構身だしなみを気を付けているようには見えない


「あ、君かな?新入生の子」

「あ、はい。一年の難波です」

「難波…何君?」

「難波遊城です」

「ユーキね。りょ!」

「…りょ?」

この先輩は結構軽いノリだ。嫌われるタイプではない、むしろ友達多いタイプだ


「ま、そこで立ってても何もならないから、入って?」

「あ、はい」

そして、第二視聴覚室に入ってみると…


「悪いな咲羅。アガリ」

「…負け」

「まぁ気を落とすなって。築はそうそう負けないしな」

「咲羅は顔には出にくいが、オーラみたいなので分かるからな」

「…(ズモモモモ)」

「怖いよ咲羅ちゃん…」


そこでは、ババ抜きが終わったところだった


「…(なんでババ抜きしてんの?あれ?部活は?)」


疑問が湧いて出てくる。そこの三人はケラケラ笑う先輩、顔が怖い先輩、どす黒いオーラを出してる先輩。…ぇ


「丁度いい。新しく入部することになった子だよ!皆、挨拶して!」


案内してくれた先輩が皆に声をかけると、先輩たちは皆こっちを向いた


「こんにちは!津島(つしま) 笑太(しょうた)。二年だよ!ヨロシク!」

明るい人が津島さん。とにかくよく笑っている


「こんにちは、だね。私の名前は神崎(かんざき) (きずく)。顔が怖いといわれてるがけして不良じゃないからね」


顔が怖い人が神崎さん。めちゃくちゃ顔が怖いのに、物腰がすごい柔らかい


「…一輪(いちわ) 咲羅(さくら)。よろしく」


物静かそうな人が一輪さん。窓際で本読んでたら様になりそうなぐらい綺麗な人だ。さっきはどす黒かったけど


「そして私が三上(みかみ) 一重(ひとえ)。ヒトエって呼んでね?」


そして案内してくれた人がヒトエさん。なるほど、統一感がない


「…私の名前は難波遊城です。あの、ここは何をする部活なんですか?」


とりあえず、聞かなきゃならないことが多すぎる(正直お邪魔しましたと言える空気ではないと察した)ので、とりあえず話を切り出す。そして、帰ってきた答えが…


「「活動の目的を探す部活」」


「……え??」


……こうして俺の、このよく分からない部活での、学校生活がはじまることになった…

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