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実力検定試験ー前哨戦ー

 入学から10ヶ月が経過しようとしていた。


 学園内の生徒は皆、実力検定試験の話題で花を咲かせていた。



 Sクラスでも同じで、このクラスから落ちないように皆必死になっている。



 雪が降る寒さの中、熱い漢バルトフェルド先生は勢いよくクラスの扉を開けた。



 ガラガラーガンッ!


「おはよう!いよいよ実力検定試験の日が来たな!」


 満面の笑みでそう告げると、強大な魔力で圧迫してくる。



 だが皆慣れたものでそよ風のように流している。


「だいぶ戦士らしくなってきたな。試験の説明はアトリアから行う!」



 そう言われてアトリアが教壇に立つと説明を始めた。


「個人戦になるが、Sクラスはシード権を持つ事になります。

 A〜Cが序列を決定し、選定された上位6名がSクラスの椅子をかけて戦いを挑んできます。」



 ルールは簡単だ。なんでも有りで戦闘不能か敗北宣言、ジャッジ判断まで戦い抜く。




 バルトフェルドが補足を行なった。


「因みに最後はSクラス同士でバトルロイヤルを行う。ぶっちゃけこれが見せ場だな。」




 最後に特待の3人は会場の防護壁を壊すなよ。と告げられ皆で闘技場に赴いた。



 会場には先生方と上級生で埋め尽くされていた。



「さぁ、まもなく始まります。今年の1年はここまで普通の戦いでした。本番はSクラスの椅子取りゲーム!」


 司会は生徒会長のようだ。入学式の格式張った雰囲気などどこに行ったのか、ノリノリである。




「トップバッターは誰だ?」


「ボクが行くね!」


 手を挙げたのは銀髪の少女ルインだ。



 彼女が闘技場に入ると、素手で相対した。


「第1試合、始め!」


 カンッ!




 音がなると相手はいきなりクラスターボムを発動してきた。

 ルインは素早く回避して相手の背後を取ると、腰に挿した短剣で首に当てた。



 場慣れした3人がピクッと反応した。


(何だあの殺気は?首に短剣を当てた瞬間確かに物凄い目をしていた。)





 相手選手が両手を挙げて降参した。


「何と一瞬!彼はここまで無類の強さを誇っていましたが、Sクラスの壁は厚い!!」



 観客はワァァァ!と騒いでいる。流石に上級生には見えていたようだ。



 その後も一瞬で勝敗が決した為、観客も御葬式会場のようになっていた。





「アリサ、観客が退屈そうだ。頼む。」


 バルトフェルド先生に言われてアリサは右手をあげると闘技場に出た。



「ここからは特待生です!農村サウスホープ出身、爆炎の魔術師の異名が噂されるアリサちゃんです!

 対するは騎士道を行くカルナック選手!」



 両者位置に着くと開始を告げた。


「始め!」


 カンッ!



 カルナックが真っ向から盾を構えつつ攻めてきた。アリサは《真・ストロング》と《防御壁》を使うと素手で受け止める。


 盾に蹴りを入れカルナックを吹き飛ばすと、ノータイムで()()()()()()()()クラスターボムをばら撒いた。



 爆炎が派手に上がる中、立ち上がるカルナックは観ていて超カッコよかった。



 そしてカルナックは再度攻めて来たが、これまた上手くボムを当てないように炸裂させている。




 もう一度言う、爆炎の中を突き進む騎士は超カッコイイ。




 アリサは風魔法で浮遊すると、ファイアボールを自分の周りに10個待機させた。



 アリサはノリノリである。




 そして右手を胸に引きつけ、上から目線で右足を出して一気に突き出した。



 ファイアボールはカルナック本人と周辺に激突し、唸りを上げる。



 ズガガガガン!!



 黒煙が晴れると、カルナックは突っ伏していた。


 危ないので実際に当てたのは1発だが、他は演出用である。



 観客席は大盛り上がりだ。



「アリサちゃんの異名は真実だったぁぁぁぁ!!これは次の試合も期待が持てます!」



 帰ってきたアリサは「やってやったわ」と言っていた。



「アリサ〜ハードル上げるなよな。」


 ニヤニヤしているがちょっと可愛いと思ってしまった。


(あれ?アリサってこんなに可愛かったっけ??)



 そこでレナードが呼ばれたので闘技場に赴いた。




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