問題提起
話が終わると階段から物音がした。
アリサが起きて来たらしい。
「皆さん、心配をかけてごめんなさい・・」
リースがすかさず優しく抱きとめる。
「良いのよ、あなたに何もなければそれで」
アリサは「うん・・」リースの腕の中で涙を流した。
ガルシアがそれを見て言った。
「お嬢さんが困ったら俺が直ぐに飛んで行ってやる。いつでもヒールをかけてやるぜ!」
そういうとアリサが誰?という顔でしかめた。
ユウキはニヤリと笑い「ハスキーボイスでね。」と付け加えた。
それを聞いてアリサ以外が笑う。
暖かい時間が流れた。
「アリサ、この人はガルシアさんでお父さんの古い友達だって。アリサを家まで運んでくれたんだ。」
それを聞いてアリサは顔を赤くし、直格に頭を下げた。
「ごめんなさい私ったら!ありがとうごさいました!!」
それを見てガルシアは言った。
「無事で良かった。本当に。」
この人は軽いと思わせておいて、一々イケメンである。
「さて、それじゃ村長の所に行こう。アリサちゃんは家に帰ったほうがいいな。」
それを聞いてアリサは首を横に降る。
「途中から聞こえていました。私もその場にいましたし、ご一緒させて下さい。」
こうしてリースは家に残り、4人は村長の家に赴いた。
扉をノックするとコンコンと音がなり、程なくして村長が出てきた。
「あの煙の件じゃな。村の組の者が客間に集まっておる。」
そう言うと客間に通された。
客間には男女8人ぼどが座っていた。
入ると一斉に見られたが、ぞれぞれ会話を続ける。
そして村長が戻り上座に着くと述べた。
「此度の森の黒煙の件について、ボストン君から話がある。」
そう言われると立ち上がり話を始めた。
「此度の黒煙は炎魔法による物です。単刀直入に言うとゴブリンの部隊と戦闘になった。
隣にいるのは旧友でシルバー冒険者のガルシアですが、彼と現地に行きました。」
それを聞いて周りが騒つく。
「だがこれらの脅威は回避したと言いましょう。」
それを聞いて安堵感が部屋を包む。
やれ良かったや、どうなるかなどそれぞれだ。
それを尻目にボストンは続けた。
「しかし問題がある。村長、村の意向をここで決めてもらいたい。」
村長は顔色変えず「なんじゃ?」と先を促す。
ボストンは顎をさすりながら、間違えないように言葉を選ぶ。
「ゴブリンはボブゴブリンを中心に集落を築いていました。ネームはグライス、相当知性のあるヤツで対話が可能です。
彼らと・・サウスホープは和平を結んでもらいたい!」