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猫とぼくと僕とねこ と

作者: 自己満足
掲載日:2017/08/05

 月明りの、いや、ともったばかり外灯の下に猫を抱えた段ボールがあった。周囲に人はいない。

 僕は段ボールを見るでも、もちろん猫を見ることもせず、しかし、その場で立ち止まった。

 ニャー……ニャー……

 段ボールがないている。

 ひとつのため息をこぼす

 -猫を拾えない僕と拾われない猫……不幸なのは一体どちらだろう-

 そんなたいして意味のない問が頭に浮かぶ

 静かになった段ボールを見ると、そこには思っていたのより小さな猫が倒れこんでいる。そこではじめて僕は猫を見た。

 ニャー……ニャー……

 猫がないていた

 先の問を急に恥ずかしく思った

 僕はいつも他者を見下してしまう。こんな美しいものをも

 -この猫は何を求めているのだろう-

 ああ、これなら。先の問に比べればだいぶ良いだろう

 おなかがすいたのか。寒いのか。あるいは……

 まあいい、試しになにかやろう。そう思ってポケットに手をいれた

 けれど

 けれど僕は何も持っていなかった。

 もちろん鞄の中を探って確かめる必要もない

 ニャー……ニャー……

 猫が……ないているのか

 わからない、分かるはずなかった

 こいつのことなんて知らないのだから

 いつもと同じだった

 相手をよく見ずてきとうにラベル付けして……見下して

 恥ずかしくて恥ずかしくて、涙が出た

 ニャー……ニャー……

 こいつは僕を見てなく

 そのきれいな瞳がうらやましかった

 だから、だからかな

 その場から動けなかった

 ニャー……ニャー……

 こいつより小さく僕は泣いた

 

読んでいただきありがとうございます。

人とかかわるうえで大切にしないといけないことは多々あります

相手を傷つけないように相手のことを考えて、でもそんなの分かるはずなくて、自分のこともわかってもらえなくて。やっぱり人はいつも孤独なのかしら

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