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「もういいじゃないか」/「彼岸花の咲く頃に」
「もういいじゃないか」
君はもう充分頑張った
神様だって赦して下さるさ
雨の中 一人戦っていたよね
ずぶ濡れの子猫の様に震えていた君を
誰よりも優しくて傷付きやすい君の事を
僕は好きだよ
それでいいじゃないか
世界は平和じゃ無いかも知れないけれど
君が救世主になる必要はないんだ
さあ眠ろう 明日晴れるよ
「彼岸花の咲く頃に」
またこの季節がやって来た
君の命日が
君が死んだと聞いた時
僕は猛烈な吐き気を覚えた
でも君だけは僕が守るからって
約束したから 死んだなんて認めない
だから 今 笑うよ
君の遺体を見た時 白百合も永遠では無い事を知った
僕ももうすぐ行くよ 待っていてね
君と離ればなれになるの嫌だからさ