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「そっと」/「迷い」
「そっと」
赤髪のミュージシャンに憧れた
喧騒の中で 自分を忘れたかった
今は僕には何も無いよ
全部捨ててきた
要らない物ばかりだったから
そっと 涙流してみる
独唱してみる 辛いよ
そっと 君のほっぺに口付けをする
交渉してみる 嬉しいな これが喜びならば
そっと宝箱を開いて
一番綺麗なアクセサリーを
君に贈るよ
「迷い」
壁にぶつかってばかり
どたまかち割る勢いで打ち付ける
何も 変わりはしない
生まれたくなんて
生まれたくなんて無かった
真心を君に 差し出す アヌビスの天秤の前
どうしようもなくて一人土砂降りの雨の中
外に飛び出した
孤独 闇 苦しみ 全て洗い流す為に
一体どうやって歩んできたのかさえ
忘れてしまったよ




