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「冬の終わり」/「香り」
「冬の終わり」
それは大きな音を立ててやってくる
バキバキと鍾乳洞崩れ去る
家は一気に軽くなり空飛ぶ
花粉の季節に受粉して命が芽吹く
そうそれは
迎えに行かなくてはならない
荘厳なレクイエムと共に僕ら空を飛ぶ
冬の終わりには悲しみと厳しさとお別れ
荘厳なオーケストラと共に困惑しながらも浅い春を待つ
「香り」
人の世の香りとは?
様々だろう ここに書き記していたら
人生終わってしまう
何時でも芳香を放つような生き方
変な言い回しだけど 男女関係なく
春も夏も秋も冬も香りがあるんだ
虫の知らせとも似ている
そして死臭と言うのが最も忌まわしき香り
そんなもん撒き散らすくらいならギリギリまで足掻いてやる