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26. January
望むものなどないと知らされた今、夜空の闇洋に放り出されたような気分に陥った。
空に浮かぶ星々の光はあまりに遠い。目にすることはできても、掴むことなど出来はしない。その距離の遠さが、私に絶望を齎した。
ここまでの道のりは無駄だったのだろうか。
子どもたちに未来を渡せないと知った今、胸に宿った失望が足取りを重くする。
そんな私を奮い立たせたのが、同行者の存在である。
彼は一つの未来を示し、乱暴に私の背を押した。
おかげで私はまた、一歩を踏み出す勇気を持てたのである。
もう少しだけ、旅をしようと思う。
望みがないのであれば、作るのだ。