27/40
25. November
荒野ばかり続く道程は果てしなく、辟易させられること。
加えて、夏の日の長さに反して、秋の日没の早さに距離を稼げず、もどかしさばかりが募る。
単調なこの旅路こそ最大の難所なのでは、と思わされるほど、我々の歩みは遅い。
期待と不安を抱えたこの身には、辛い道程だ。
広大な土地では、退屈を紛らわすのにも苦労する。思考は自ずと内面へと向かい、これまで何度も繰り返した問いにもう一度直面することになった。
それだけ何もないのだ、この場所は。
今、緑が懐かしい。人の滅びを知らしめる廃墟でさえ、恋しく思えてしまう。
目的地を前にして課されたこの試練を如何にして越えるべきか。
私は今、葛藤の最中にいる。