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化け物少女と救世主  作者: 柚音
2/18

2話「あなたになら..」

私の心の支えとなった救世主のナツメ。

あなたには本当のことを話さなければいけないよね、

私が化け物と呼ばれる原因を...........


「入るぞー」

しばらく考え込んでいると今日もナツメがくる

「ごめんなー昨日俺忙しくて夜来れなかったから腹減ってんだろ?これ飯だからここに入れとくな。」

と言って小さな冷蔵庫に入れる。この場所は生活こそ普通にできるようになってはいるが娯楽が一切ないのだ。だからナツメと会話するこの時間だけが幸せを感じる。

「琥珀ってさいつからここにいんの?」

そう聞かれて私は考えた。かなり前からここにいるけどいつからなんだろうと。私は小学校は確か普通に学校に通っていた、化け物っていじめられたけど羽とかを隠し始めたのは三年生くらいからだったかな…..親にも罵られたし。それで四年生か五年生かそこらへんで連れていかれたんだ。それで今たぶん高校生くらいの年齢だから。

「六年か七年前かな….今私が多分16歳なんだよね」

そういうと

「多分か。まぁこんなところずっといれば感覚がおかしくなってもしょうがないよな。時計はあるとはいえ、俺は17歳だ。ほぼ同い年だな」

と笑っていった、私もなんだか嬉しくなって笑って見せた

「そういえばお前のその首輪ってなんなんだ?お前の位置を特定したりするためだけならそんなでかい機械いらねぇだろ?普通に腕に嵌めるやつとかなんならチップとかでもいい。なんでそんなデカくて邪魔になりそうなのにしたんだろうな?」

とそういうナツメに私はいった

「多分それは私が化け物って言われる理由のせいだと思う。これが都合がいいんだよ」

という。それに対しナツメは

「俺さ、どっちかが死ぬまでお前のこと面倒見ろって言われてんだよ。研究の時以外の面倒を見てやれってだから何があっても嫌わない。嫌ってもずっと気まずい思いお互いにし続けるだけだしな」

と笑っていった。

でも多分怖がるしこの笑顔を壊したくない。見れなくなるのは嫌だ。

絶対に嫌だ。怖い、ナツメが私を嫌って離れていくのは怖い。もう孤独は嫌だ。

「ナツメ….私怖いよ。もう1人になんかなりたくない。怖くて痛くて辛い実験にだって嫌だけどそれでもナツメと会えなくなる方が嫌だよ」

長い間ずっと孤独で1人つらい思いをして生きてきた。

そんな中でナツメがきてくれて話し相手になってくれたのはとても嬉しかった。ナツメと出会う前なら誰でもよかったのかもしれない。極限状態に現れた希望の光なのだから一瞬で大切な人になってもおかしくはなかったのかもしれない、それでも今ではナツメしかいないって思ってる、

「なぁ….俺はお前を1人にしない。仕事だからってのもあるけど個人的な意味でもそう。

琥珀が研究を苦しいって思ってるなら助けてやりテェって思う、でもここは国が管理する施設。お前を助けるってことはお前がここを脱出するってことは国を敵に回すってことなんだよ。それでも俺は助けたいって思う。

そのためには琥珀のことを知る必要がある、全部教えてくれ」

そういった、その目に嘘は見えなかった。私は悩んだ、どうすればいいか。だから

「ごめん。考えるから明日でもいい?」

そいうとナツメは頷いて無言で部屋を出て行った。

考えた。ナツメを危険な目に合わせたくない。力を制御自分ではできないしその練習とかもしてないわけだから首輪を外せば大暴走してもおかしくはない。そうなればナツメにも被害が及ぶ。だからと言ってこの首輪を外さなければ脱出はほぼ不可能だろう。

つまりここに今はいるしかない。そしてここまで私に笑顔をくれたナツメに本当のことを言わないのはダメだろう。まだ2日なのにここまで笑顔をくれて私のことを考えてくれる、

ナツメは多分仕事ではあるんだろうけどそれでも笑顔をくれた。だからたとえ嫌われても。昔と同じように虐げられても。昔に戻るだけだからいいんだ、。もう。だから話そう。

明日か今日の夜に多分ナツメはまた来るだろうから…..

そう思っていると

「はいるぞ、琥珀」

「うん。」

「んで。どうすることにした?」

と言われて

「話す..」

と言った

「わかった。ゆっくり話してくれていい、どうせ明日お前研究あるらしくて夜通し見張れって言われてるから俺も今日はここを出られない。」

その研究という言葉を聞いて吐き気がする。気持ち悪い。苦しいのは嫌だ。でもナツメを心配させたくないからそんなことを悟られないように話す。

「私にはとある力があるの」

と、化物と呼ばれる原因を話し出す。そして過去も。

私には願いを叶える力がある。そして容姿も隠さず見せた。

結果的には真剣に聞いてくれてびっくりはされたものの怖がれも嫌われもしなかった。ナツメの言うことは本当だった。

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