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化け物少女と救世主  作者: 柚音
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1話「化け物の私と救世主のあなた」

化け物の私を救ってくれる人なんているの?

私はただ....普通であればそれでいいのに、なんで私にはみんな平等に与えられる普通がないの....?

私は普通が欲しい....それだけなのに

私は化け物だ。

みんな私のことを化け物と呼ぶ。

私には生まれつきとある異能力があった。

それは願えばなんでも叶えられる力。

この力は本当になんでも叶えられる。そのせいでこの力をあまり抑えきれない私は国が管理する施設に幽閉された。

そしてある日

「今日からお前の担当になったナツメだ」

「ナツメ….?」

「そうだ。名前教えろよ?呼びにくいだろ?」

名前。なんて

「ないよ。そんなの…..いつだって化け物だったから」

実際はないわけじゃない。昔に付けられた名は能力判明とともに呼ばれなくなったから忘れてしまっただけ。

ナツメだってこの場にいて私の監視を任されたのならそれくらいわかってると思ってた

「…..お前のこと俺は何も知らない。この施設の最高責任管理者って一応俺の親父なんだけど。親父俺のこと嫌いだから面倒な仕事押し付けられたんだと思ってた。俺お前のこと化け物に見えない」

そういった。驚いた。なんで?っていう前にナツメは言った

「だってお前普通の俺と同い年くらいの女の子じゃん」

それに対して私はそれもそうかと思った。私は生まれつきこの力と共に他の人にはあり得ない容姿の特徴があった。それを隠すために力を使って見えないようにしている。消すことはこの力を持ってしてもできなかった。多分力の源みたいなもので力で力を消すことはできないからだろうと思った。

見えなくしているだけで存在はしている。ナツメにもそれを話さなくては行けない。でも。

せっかく私を始めから嫌わないでくれているのに…嫌われたくない

「名前ないと呼びづらいからなぁ、どうしようか。じゃあ俺がつけてやるよ!どんなのがいい?」

「普通の女の子みたいな名前ならなんでもいい…」

「お前が化け物って呼ばれてる原因てなんなの?」

それを聞かれて私は容姿と力だなんて言えない、嫌われたくない。もう1人は嫌だ。この秘密を言ったら絶対嫌われちゃう。怖がられちゃう、そんなの嫌だ。

「まー言えないならいいや。名前名前、うーん。なんか普通の女の子っぽい以外に希望はねぇの?」

「名前って希望するもんじゃないと思うけど…..」

「それもそうだな、….うーん。琥珀!!琥珀はどうだ?」

嬉しそうに私にそう聞いてくるなつめ。

琥珀か…..普通の女の子がどんな名前なのかわからないけど私はとても気に入った

「うん。琥珀…でいい!ありがとうナツメ!」

そう言って笑って見せた。

ナツメはやることがあるらしく明日またくると言って部屋を出て行った。このドアはとても頑丈で簡単には開かない。この場所に幽閉される時つけられた首輪のような機械。これが原因なのはわかっているけどどういう原理なのかもわからないしこの首輪を外したいとか壊したいとかそういう願いも叶わない。使える力がだいぶ制限されているのだ。

本当にどういう原理なんだろう。それはよくわからないけどナツメに知らないうちに危害を加える心配が小さいのは嬉しい、私の容姿と力、バレるわけにはいかない。私の容姿は片方が天使の羽で片方が悪魔の翼がついている。そして頭の上には天使の輪っかがあってその周りには小さな悪魔の翼の形が浮かんでいる。私でも思う。私は人間じゃないのかもしれないって、でも生物的には人間だって研究結果が出てるらしい。そういう小さいことは教えてくれた。神様はなんで私みたいな化け物を生み出したんだろう。奇形児とかそういう次元の話じゃない。天使と悪魔のハーフ。人間でもない気がするけど。それでも人間なんだから。見た目は天使と悪魔のハーフ。中身は人間。そういうこと。でもこの見た目を私は全力で隠している。翼があっても飛べるわけじゃない。だから私は化け物なんかじゃない…..

そう自分に言い聞かせ続けないとこんなの…苦しくてつらいまま。死ぬことさえ許されないんだから。

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