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ちょっと変わった話を差し上げます  作者: 武佐井 玄
赤信号を無視しないでください
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朝、目を覚めたら気分は優れていた。ママが買ってくれた特効薬のおかげだろう。


明日はオーディションの日、今日はたっぷり練習しないと。


土曜日なので、ママは朝寝坊している。


僕は冷蔵庫にあったサンドイッチを食べた。


ちょうど食べ終わったところへ、カク君が電話をかけてきた。


僕の体調を聞いた。大丈夫と言って安心させ、出発した。


約束のスタジオについた。


リーダらしく、カク君人りが先にきて待っていた。


まだ松葉杖を使っている僕が心配らしく、優しく話しかけてきた。


「足はまだのようだね」


「うん、あとに2,3日はかかるって医者が言ってた」


「今日一日中練習するつもりなんだけど、大丈夫?」


「大丈夫、声はきいている通りもうすっかり治ったから」


「無理して明日のオークションに支障がでたら元も子もない状態になるんだよ」


「うん、体の調子が悪くなったら教えるから、心配しないで」


こんなやり取りをしているとほかのメンバーも来たので、さっそく練習を開始した。


練習は思った以上に順調だった。


そのせいか、カク君の顔には花が咲いた。


「さぁ、もうご飯の時間なんだから、ちょっと休もう」


僕らは一緒に定食屋に入った。


「好きな物を食べて、僕がおごるから」


カク君がよっぽど気分がいいらしい。


和気あいあいな雰囲気の中でごはんを食べてから、午後の練習に取り込んだ。


夜まで練習しようとしたんだけど、明日は100%のコンディションで臨むために、早く切り上げた。


家に帰ったら、晩ご飯の準備はもうてきていた。


「今日の練習、どうだった?」


ママが問いかけてきた。


「よくできたと思うよ」


「明日のオーディションが楽しみだね」


「うん、なんだかドキドキしてきた」


「うちで歌手が現れるとは、不思議だね」


「まだ、決まったわけじゃないんだから。期待したぶん、かなえなかった時の失望感も大きいんだから」


「あらでも、期待したぶん、かなった時の喜悦感も大きいんじゃない?あんたは昔からネガティブなところがあるから、これを際に直しておきなさいよ」


結構簡単に言うけど、性格はそうやすやすと変えられるものではない。


ママの説教が始まりそうなので、僕はさっそく「ごちそうさま」と言って自分の部屋に入った。


「明日何時に起こせばいい?」


「7時~」


でも、心配してくれる人はママしかないことはちゃんとわかっている。


スマホにはカク君からのメッセージが残っていた。


喉を大事にして休んでなさいって。


今日はこの間見たいに熱いから窓を開けるわけにはいかないので、扇風機を使うことにした。


扇風機の風が自分に当たらないように方向を固定して、寝る準備をした。


明日のオーディションが楽しみ。


時計を見たら針が10時をさした。寝るにはまだ早い時間なんだけど、明日のために寝ることにした。


オーディションにうかりますようにと祈りをした。


応援よろしくお願いします!

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