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小説家になろうラジオ大賞投稿作品

南米の破天荒サーファー

作者: 熱湯ピエロ
掲載日:2021/12/30

 チリ最北部、アリカにて開催されるサーフィン大会。

 そちらに前代未聞のサーファーが参加するとの情報を得た我々は、その独占インタビューに成功した。



――あの……チュパカブラさん、でよろしいでしょうか?


氏:オタクは人を『人間さん』って呼ぶのか? オレにも名前があんだよ。ムロモッフォンプっつうイカす名前がよ。チェケカブラ!


――す、すみません。えー、ムロ……ムロ?


氏:気さくにモッさんでいいぜ。


――ありがとうございます。では、モッさん氏。単刀直入にお聞きします。あなたは『本物』なのでしょうか?


氏:見て分かんない? 着ぐるみに見えるわけ?


――い、いえ……ただ、我々としても俄かには信じがたいことでして……


氏:モノホンよ、モノホン! ヤギの血をすするUMAチュパカブラ! それザッツオレSAMA!! チェケカブラ!


――ハッキリ断言しましたね。


氏:オタクさぁ、自分が人間ってことに自信無いの? そんなことよりさ、もっとサーファーとしてのオレをフューチャーしてチョーダイよ!


――なるほど。モッさん氏は何故今回のサーフィン大会に挑戦しようと思ったのでしょう?


氏:それそれ! そういうヤツ! オレの心がシャウトしたわけよ。ヤギよりも波に乗りてぇ……ってな! チェケカブラ!


――すみません。ちょっと気になることが。


氏:ん? 何よ?


――先ほどから要所でおっしゃっている『チェケカブラ』とは?


氏:あー気になっちゃった? 気になっちゃった系? オレさぁ、正直サーファーとしては駆け出しなわけ。自分の実力は分かってんのよ。


――そうなんですね。


氏:で、オレは考えた。そんなオレの最大のウリは何か。そりゃ当然、世界初のUMAサーファー! これしかないっしょ!


――つまり?


氏:キャラ付けよ、キャ、ラ! キメで使ってアピってんのよ、チェケカブラ! チェケラとチュパカブラをフュージョンってわけ! グッドなアイディアっしょ?


――そ、そうですね。


氏:流行るよなー。流行っちゃうよなー、コレ! 参っちゃうねー!


――そ、そうですね。


氏:あ、ッベ。もうこんな時間か。へへ、コレがコレなっちゃうんで。そろそろ……


――彼女さん、いるんですね……では、最後に大会への意気込みを一言お願いします。


氏:世界初のUMAサーファーとして、うま(UMA)く波に乗るんで、応援ヨロシク! チェケカブラ!


――ありがとうございました。


氏:サンクス、チェケカブラ!



 翌日、モッさん氏は政府によって捕獲された。

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