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第20話 マキナ、サルマ武具店へ行く


 『影の悪魔』達の身柄を引き渡し、無事にマキナ達はクエストを完遂させた。

 その脚で『虹の蝶』ギルドに戻る4人。

 入り口付近の魔導師の女の子が、彼らを見るなり全員に呼びかけた。


「みんなー! マキナさん達が帰ってきたよ!!」


 すると中の全員が声に反応し、一斉にこちらに向かってくる。


「無事でよかった……クエストはどうだった?」


「ああ、成功した」


 マキナは答える、するとどよめきが起こった。


「すげぇ! 本当かよ!?」


「本当によかった……お疲れ様!!」


「たった4人で闇ギルド壊滅なんてすげぇよ!」


 その場の全員が無事とクエストの成功を祝ってくれた。

 マキナは今まで大勢の人間に褒められたことが無かったため、若干戸惑いの方が大きかった。

 後日祝勝パーティーも行われるとのことだ。


 翌日、

 マキナは街のサルマ武具店に向かっていた。

 迷いの森で落ちていた矛を元の持ち主に返却するためだ。


「確かこの辺りだったよな」


 普段足を運ぶことが無かったので少し迷ってしまったが、無事に到着した。


 中を入ると、閑散とした店内と元気のない店主がいた。


「ああ、いらっしゃいませ」


 虚ろな目での接客が始まった。

 店の顔とも言える物が盗られているのだ、無理はない。


「サルマ武具店はここですよね?」


「ええ、そうですが?」


「貴方にこれを渡しに来たんです」


 マキナは【収納】で矛を取り出す。

 ちなみに折れていた先の刀身も発見し、スキルで直しておいた。


「こ、これは『白銀の翼』に盗られた矛……!?」


 やっぱりあいつらか、マキナは思わず溜息を吐く。


「ど、どうしてそれを??」


「落ちていたのを拾ったんですよ」


 折れていたことは店主の為に伝えないでおこう、知らない方がいい。


「本当に良かった……私がこの店を開いた時に契約を結んでいた鍛冶場から贈られたものなんです、私にとって我が子同然なんです」


 店主は矛を抱きしめる。


「『白銀の翼』の人達がここの武器を使ったらすぐに壊れたと言うんです! その補填でこの矛とここの武器を無理やり持っていかれてしまって……」


「なるほど」


 そう簡単には使い方は変わらないよなぁ……。

 ちゃんと俺は忠告したんだけどな。

 マキナは更に溜息を吐くと【収納】で新たに武器を取り出す。


 ショートソード、

 ロングソード、

 トマホーク、

 ランス、

 様々な武器を壁に並べる。

 マキナは『影の悪魔』壊滅後、彼らの拠点で発見した壊れたここの武器達を全て直しておいたのだ。


 勿体無いと思って回収したのだが、無理やり持ってかれていたのであれば返す方がいい。


「な、これはここの商品!?」


 状況をうまく飲み込めない店主。


「全部返しておきます、多分これで全部ですよね?」


「あ、ありがとうございます!! なんとお礼を言えば良いか!」


「気にしなくていいですよ、たまたまだったんです」


「いえそんな訳には! ……貴方のその胸の紋章『虹の蝶』の方ですか?」


「ええ、マキナと言います」


「マキナ様、この度は誠にありがとうございます。感謝の印として『虹の蝶』の方々が御来店された時は是非サービスさせて頂きます!」


 店主のカイゼル髭がピンと立ち上がる。

 元気になってくれたようだ。


「ありがとう、みんなも喜びます」


 マキナが触ってみた限り、ここの武器の性能は王国内でも特に高い水準を誇っていた。


 きっと『虹の蝶』の助けになる、帰ったら皆に教えてあげよう。


そろそろ本格的にジュダルへのざまぁが始まります!

乞うご期待!!


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