亜守の萌え力(能力)と女性の目的
「へぇ!?・・・・・えぇーーーーーー、萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
一瞬フリーズし、キモオタ奇声をめいいっぱい吐き出した。ギャルゲーの世界をこよなく愛する亜守にとっては、夢のような能力だった。
「あ、でも勝負って具体的にどんなことなんでしょう?」
急に我に返り、自分の能力の詳細について女性に尋ねると、
「勝負ってのは何でもいい例えば、じゃんけんや、にらめっこ、勝敗がつくものなら何でもいい。」
この世界にもじゃんけんや、にらめっこ、があることに意外性を感じつつも、改めて自分の能力の特殊さを知った。
「それじゃ早速、この僕とじゃんけんをしましょう!(デヘデヘ)」
顔全部をデレデレさせながら、女性にいきなりじゃんけん勝負を申し込む。自分の能力を知り、その次にやることは勿論その能力を試す(女性を落とす)事は、誰でもが思いつくことである。
「男という生物はなぜこうも似たものが多いのだ。能力を知っておいてわざわざ話に乗るやつがいるか。」
「あぁぁ・・・・・・ぐっす」
女性は呆れたように、亜守のギャルゲーの主人公第一歩を踏みねじったと思いきや、
「だが、これから貴様には色々な女を落としもらう」
女性の予想外の発言に亜守は、一瞬にして反応し敬礼していた。
「そ、それは、俺がモテモテになれるという事でしょうか!? 」
「まぁ、極端に言えばそうだな。だが恐らくそんなに甘くないと思うがな。」
亜守は、モテモテになれると聞いて嬉しがっていたが、楽してハーレムにたどり着けそうな雰囲気ではなかった。
「その前に2つ聞きたい事があるですが」
「何だ?」
「最初にお名前をお伺いしたいなと思いまして。」
「そういえば名乗ってなかったな、私はこの国の女王アデリーナだ。まぁ好きに呼べ。」
亜守はアデリーナの服装から大体の検討は立っていた。
「それでは、リーナと呼ばせてまらいます。ちなみに僕の名前は亜守と申します。」
亜守は、言いやすそうな言葉を抜きだし、サラッと自分の名前も紹介した。
「それとこれから私たちは、今から旅をする仲だ貴様にだけ特別に敬語は使わなくてもよい。」
リーナは亜守にそう言うと亜守はもう一つの質問をした。
「それとどうして、俺が一緒についていかないといけないんだ?何かしら理由があるにしろ俺みたいな変な能力じゃなくて、もっと強い能力を持ってるやつがいるんじゃないかな?(まぁ、異世界の女の子を落とせるんだったら、何があっても結果オーライ。キラーン★)」
「それを話さないといけなかったな。」
亜守が、自分がなぜ必要とされているかをリーナに尋ねると、リーナはさっきのようなハキハキとした感じから一気に気分が落ち込んだ様子で話し出した。亜守は少し罪悪感を感じながらリーナの話を聞いた。
「あれは5年前のことだ・・・・」
リーナは5年前に何が起こったかを亜守に説明した。
リーナは5年前は小さな村に暮らしていた。
家族は、父 母 アデリーナ リーナの双子の妹アドリアーナの4人で毎日のんびり幸せに暮らしていた。リーナはとても責任感がある子でいつも妹の面倒などを見ていた。
そんなある日リーナたちの村の近くに3メートルぐらいの黒いゲートが突然出現した。リーナの村の人たちはそのゲートが何かを調べようとしたが、誰もが恐れ近づくことをしなかった。
ある日、そうゲートが出現してちょうど1週間たったころ、誰も近づこうとしなかったゲートの周りに人だかりができていた。そこにリーナの家族たちも集まっていた。そこで見たものは前のゲートの数倍は膨れ上がったゲートがあり、ゲートは今にも破裂しそうだった。
村の人たちはどうすこともできず佇んでいた時、ゲートが不純な何かを生み出すように爆発した。幸いなことに爆発寸前、村の人たちはゲートからはなれていたため、けがはなかったが、地面に大きな穴を開けた。肝心のゲートのほうはというと、異界のと繋がったようにゲートの向こう側は黒色に染まり、ゲートの向かい側が見えない。そんな中、村の人たちの目を奪っていたのは、ゲートの中から出てきたと思われる生命体だ。その生命体は1体ではなく、村の人数が30人で、それと同じぐらいの数の生命体が突如現れた。生命体は、人間より一回り大きいのがいれば、二回り大きいやつもいたし、顔は色々な種類があり、一言でいうと全部化け物だった。その化け物たちのことを村の人達は、のちにヘルモンスターと呼ぶことになる。そのヘルモンスターたちは村を破壊し、村人を連れ去ってはゲートの中に連れていきを、繰り返し続けた。
村人は9割連れ去られたが、奇跡的にリーナは逃げ切ることができた。しかし、リーナの家族はリーナ以外全員連れていかれ、リーナは独りぼっちになってしまった。
そこから、途方に暮れていたリーナをこの国の前の国王が事情を聞きリーナを引き取った。
村が襲われてから2年たった時、次期国王を決めることになり候補にリーナが挙げられた。
当時のリーナは、まだ10代半ばだったこともあり反対の声ももそれなりにあったが、前国王が反対を押し切りリーナを女王にした。
リーナはなぜ自分が国の王になった理由が分からず前国王に聞きに行ったが、前国王はそこで
「リーナ、君が2年間この国で暮らす中でやってきたことを見てくれば君以上に国王という職ができるやつはいない」
と言われリーナは困惑した。リーナは引き取られてから、見ず知らずの自分を引き取ってくれたこの国に何か役に立てることはないかを考えては実行しを繰り返し、精一杯努力した。その結果女王という立場までのぼりつめた。そこでリーナはあのゲートに関しての調査を数年かけてしていたが、村の周辺にはまだヘルモンスターがおり調査がなかなか進まなかった。
そんなある日、村の探索帰りに亜守が倒れており亜守の能力が村の調査に役立てそうだと考えた。実はこの世界では優秀な能力を持っているのがほとんど女性だという事、男性に攻撃系の能力を持っているのは凄くまれだという事だ。
リーナはこれまで色んな能力の持ち主に村の調査の手伝いを頼んできたが誰一人手伝ってくれなかったのだ。そこで亜守の力を借りれば何とかなるのではないかと考えたリーナは、亜守を連れ優能力者を探す旅に出ることを決意し今に至る。
最後までご覧いただきありがとうございます!前の投稿からかなり時間が経ちましたが、決してさぼっていたわけではなく真面目にお話を考えていました(嘘)ごめんなさい osu League of Legends overwatch にどっぷり浸っておりました。次回からはもっと早めに投稿できるよう努力することを努力してみたいと思います。