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異端者の吸収  作者: 寫人故事
2-2章 序列戦
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デート 前編

 こっちに戻ってきた日の明後日が今日だ。


 俺はさっさと着替えを済ませてアリナを起こしに行く。今日は朝食も食べに行くから早めに家を出なければいけない。


 俺はドアをノックする。


「アリナ、朝だ。起きてくれ」


「もう起きているから、入ってきていいよ」


 そう言われても。


「入ろうとしても弾かれるだろ」


「もう結界は解除してあるから大丈夫だよ」


 いつとったんだ?俺は取り合えずドアノブに触れたが本当に弾かれずにドアを開けることが出来た。


中には白いワンピースと白い帽子、俺のあげたファフナー召喚用のネックレスをつけたアリナがいる。


 めっちゃ可愛い。


「どう?似合っているかな?変なところはない?」


「めっちゃ似合っている。完璧」


「ありがとう」


 やっぱり昨日にカメラを買っておけばよかった。買っていたら今すぐに撮っていたのに。


「それじゃあ、連れてって」


「任せてくれ」


 俺たちは部屋を出て家を出る。


「まずはどこに行くの」


「まずはカフェに行って朝食を食べる」


「いいね」


「アリナ、今回の出掛ける目的はアリナの慰労会だから。序列戦中に頑張ってくれたアリナのためのお出掛けだ。だからアリナが行きたいところがあればどこでも行ってくれ」


 アリナは行きたいところが有っても遠慮をしてしまいそうなので目的を先に伝える。


「ソウヤだって頑張っていたじゃん」


「俺は体を張っていただけだ。だから遠慮なくアリナの行きたいところを言ってくれ」


「うん。ありがとう」


 了承してくれた。


 俺は財布の中を見て俺の持っている金をあるだけ持ってきていることを確認する。


 俺たちはカフェに到着し、サンドウィッチを頼んだ。俺はコーヒーも頼んでコーヒーで一服する。


「ここのサンドウィッチは美味しいらしい」


「そうなの?知らなかった」


 俺もこの前に新聞で紹介されたのを見ただけなのでよく知らない。サンドイッチが運ばれてきたが、何とも玉子サンドが美味いのだ。


「玉子サンド美味い」


「本当?私も食べてみよう」


 アリナが卵サンドを一口食べて目を丸くしている。


「美味しい、美味しいよ」


 そんなに美味しいと言うなら今度買って帰ろうかな。俺たちはすぐにサンドウィッチを食べ終わり、客も少ないので席でゆっくりしている。


 俺はコーヒーをゆっくり味わって飲んで、落ち着く。


「次はどこに行くの?」


「次は電気屋」


「カメラ買うの?私はどんなのがいいのか全く分からないから、あまり頼らないでね」


 そうはいかない、アリナのカメラを買うのだからな。


 事前に見たカタログを思い出しながら俺はコーヒーを飲み終えて、俺たちは店を後にする。


「電気屋さんはどっちにあるの?」


「こっちだ」


「今日は方向音痴じゃない」


 そりゃあ、一昨日と昨日に周辺の地図を何度も見て確認したからな。


「俺だって常に迷っているわけじゃない」


「そうかな?」


 そうだよ。こういう時ぐらいは迷わないように頑張るさ。


 俺は迷うことなく電気屋まで来て、店内地図を確認してカメラが売っているところまで来た。


「どれにするの?」


「どれにしようか?アリナはどれがいいと思う?」


 然り気無くアリナに聞く。


「私はこれがソウヤに合うと思う」


 俺に合うんじゃなくてアリナに合うカメラを聞いたんだけどな?仕方ないか。


「これが俺に合うのか?ならアリナに合うカメラはどんなのだ?」


 もう然り気無さとか無いかもしれない。


「私だったらね…これかな」


 成る程それか。


 少し丸みを帯びていて軽めの黒いカメラだ。


「それか、良いな。う~ん、俺はこれを買おうかな」


 最初にアリナが選んでくれたものを指さす。


「いいと思うよ」


「後は会計だけだからアリナは入り口で待っていてくれ。すぐに行くから」


 後はアリナがここから立ち去れば問題なく完了だ。


「分かった。待ってるね」


 俺はアリナが見えなくなるまで見送って、すぐにアリナの選んだカメラの箱を持って会計に行く。五万かかったがアリナのために買ったと思うと安い出費だ。


 俺はすぐにアリナの元に行き、アリナに買ったカメラを見せる。


「これあげるよ。趣味にするのに丁度いいと思うんだ」


「えっ、本当!?ありがとう」


「近くに公園があるから早速試してみるといい」


 こういう時にこっちの物は魔力で動くからすぐに動かせていい。


「用意周到!」


 アリナは驚いているがこのくらいは考えなくてはな。


 俺はアリナを公園に案内して、俺とアリナはベンチに座る。アリナは早速箱を開けて、魔力を込めながらカメラを覗きながらあたりを見渡して近くにある花を撮っている。


 撮った写真をすぐに確認できないという昔のカメラみたいな感じだが、印刷はカラー印刷のようだ。


「ソウヤ、一緒に撮ろう」


 自撮りということか。


「ああ、いいよ」


 他の人が向けるカメラには絶対に入りたくないのだが、アリナならいっか。


 アリナがベンチに座って俺にめっちゃ近いところまで来た。


「近くない?」


「まだこのカメラの画拡が分からないの。どっちが切れていたら悲しいじゃん」


 確かに。


 俺はアリナの距離を測ろうと魔力感知を使うと明らかにこっちを見ている人がいる。


「撮るよ。3、2、1」


 俺はしっかりとカメラ目線をして撮り終わってから、離れようとするアリナを止める。


「俺たちを見張っているやつがいる」


 俺はアリナに小声でそう伝える。


「誰か分かる?」


 アリナが俺の耳元で囁いているのがどんなASMRより良く、脳が蕩けそうになったが、気をしっかりと持って魔力感知をより精密にする。


「たぶん世界政府の人」


「どうするの?」


 一言で俺を殺せる。俺は今幸せに包まれながら死にそうだ。アリナのおかげでいい人生だった。


「どうしたの?」


 やっぱりもうちょっと聴いていたいから死ねない。


「何でもない。折角のアリナと出掛けているのに見張られているのはいい気分じゃない。撒く」


 めっちゃこっちを見てきているから多分魔力感知が使えないのだろう。


「出来るの?」


「出来る。それじゃあ、行くぞ」


 俺は立ち上がってアリナに手を差し出す。アリナはその手を取ってくれて、俺は立ち上がるのを手助けする。手を繋いだまま歩き出した。


「どこに行くの?」


「路地裏に入ったら俺に身を委ねてくれ」


「分かったよ」


 こういう時に信頼関係は役に立つな。


 俺は見張りが俺を距離を取って追ってきているのを確認してから周囲の状況を探り、手頃な雑居ビルを見つけた。雑居ビルなら屋上に行っても怒られないだろう。


 俺は路地裏に入って見張りがある程度近づくのを待ってから、アリナをお姫様だっこして屋上まで壁を蹴って上った。魔力の補助無しでは上れないが、魔力は俺の体を想像の通りに動かしてくれる。


 俺はアリナを屋上に下ろして、監視が俺たちが急に居なくなってあたふたしている姿を監視する。


「問題無さそうだ」


「撒いても良かったの?」


「向こうが勝手に監視しているのだから問題ないだろう」


 俺は屋上を魔力で払ってから寝転がる。


「アリナ、日焼け止め塗った?」


「うん。日向ぼっこしたいの?」


「そう」


 あっさりと見抜かれました。


「良いね。私も横になろう」


 日焼け止めの効果とかよく分からないため、アリナ次第ではあったが一緒に横になってくれるようだ。アリナは俺の隣に横になって俺の顔を見ている。


「俺の顔に何かついているか?」


「ううん。そんなこと無いけど、ちょっと眺めていただけ」


「そうか」


 俺は日の光の暖かさに触れてちょっとぼんやりしている。


「日の光って暖かいね」


「そうだな。昔はよく家の屋上で昼寝していたんだが」


 地球にいたころに敷物を持って屋上に上がって寝ていた。


「危ないよ」


「危ないのは登り降りの時だけだから問題ない」


 三角屋根では無かったからいくら転がっても落ちることは無かった。


「それならいいんだけど」


 俺は全身がポカポカして瞼がゆっくりと下がってきていた。


「もし、もしだけど私が自殺したいって言ったらどうする」


 俺の瞼は一気に持ち上がって、脳も覚醒した。

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