表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異端者の吸収  作者: 寫人故事
2-2章 序列戦
52/330

師匠戦 開始

 師匠は会話が終わって一呼吸置いたところで駆け出して、剣を振るう。俺はしっかりと見てから防御に入り、棍で防いでから師匠を押し返した。


 師匠は押し返されたことで大きく後ろに跳んで元の位置に戻る。


「昔のソウヤでは考えられないな」


「俺だって少しずつ成長していますから」


 まだまだ会話する余裕もある。次は防御だけではなく反撃を。


 今度は俺が駆け出して幾度か振るうが全て防がれる。


 やはり強いな。


 棍だけでは勝てないと踏んだ俺はすぐに魔力弾も撃ち、師匠の防御に合わせて突きをする。


 師匠は魔力弾を剣で打ち消し、突きは体を捻って避ける。


 魔力弾を剣で打ち消すなら避けられない攻撃をすればいい。魔力弾を同時に五発、俺は棍を斜めに振るい棍も防がなければいけない状況を作る。


 師匠は魔力弾が放たれた瞬間に剣を振り、魔力を風に乗せて斬撃のようなものを飛ばす。その斬撃によって俺の魔力弾を消してから、剣で俺の棍をいなした。


 俺は振った勢いのまま師匠の後ろに体が行ってしまったが、その状態から師匠の腹目掛けて膝蹴りを繰り出す。


 その状態から膝蹴りをされるとは思っていなかったのか、師匠に後ろに跳ばれて威力を減れはしたが、確実に当たった。


 師匠が離れたところで体の勢いのまま後ろに転がって、立ち上がる。


「どんな態勢にしたら攻撃出来ないんだ?」


「どんな態勢からでも繰り出さなきゃ負けますから頑張りますよ」


 実際あの崩れた態勢から攻撃するのは楽じゃないし、きつい。だけど態勢を普通に崩すと崩した先で攻撃されて終わりなのできつくても攻撃するしかないのだ。


 すでにきつめな戦いになってしまっているので、多少魔力消費が激しくなるが仕方がない。


《召喚:ファフナー》


 ファフナーは格闘術がある程度使えるから接近戦を任せれば師匠の余裕も減らせるだろう。


「式神か」


 何か師匠が感心しているような気がするが気にせず攻撃しよう。


 ファフナーを前にいかせて師匠と近距離戦をしてもらうが、ファフナーなら腕を伸ばせば中距離戦も可能なためきつくなれば下がれと命令をしておく。するとファフナーは軽く頷いてから師匠に接近した。


 俺はファフナーと反対の位置に移動して師匠の意識が割かれるように動きつつ作戦を練る。幾ら作戦を練っても本番は師匠が本格的に魔力を使い始めたらだ。


 今はあまり考えずに魔力弾を撃つ方が得策か。


 ファフナーに当てないように距離を調節しながら魔力弾を撃つ。


 ファフナーは自由自在な体を生かして師匠の刃を避けながら上手いこと戦っ ているがまだ一撃も入っていない。


 魔力を使わせなくては消費し続けている俺はじり貧だ。


 俺は師匠と距離を詰めてから魔力弾を生成する。


〈魔力弾:散弾(ショット)


 一個の魔力弾を細かく分けて広範囲同時攻撃が少ない魔力で可能になるが近距離でなければ、魔力が拡散するため使えない。


 ファフナーと戦っている最中に後ろの大量の魔力を捌くには師匠でも苦労するようで魔力弾は全て魔力防御をして防いだが俺は今師匠の近くまで来ている。


 俺はすかさず棍の端を持って通常よりもリーチを長くして棍を振るう。ファフナーもそれに合わせて両手を伸ばして同時攻撃をした。


 師匠はファフナーの片方の腕をかわして、もう一方の腕は剣の柄で受ける。そして、俺の棍は刀身で受けた。


 曲芸と言っても過言ではない芸当だがそんな状態で防御されるほど俺は弱くはない。しっかりと棍を振って刀身ごと師匠に当てる。


 師匠は後ろに跳んで威力を減らしたみたいだが、今度はしっかりと当てたからダメージは入ったはずだ。


ちゃんと戦えている、このまま詰めていけば勝機はある。


 俺が師匠の出方を窺っていると師匠は剣を振り上げてすぐに地面に向かって振り下ろした。すると、俺の位置までひびが入り土煙が舞って、俺とファフナーを包む。


 土煙の舞い方が綺麗過ぎるから、師匠が魔力で飛ばしているのだろうな。


 感心している場合じゃない、土煙と師匠の魔力で魔力感知が使えなくなっているが、師匠は俺たちの位置を把握しているはずだ。


 ファフナーに土煙を晴らすように指示を出して霧を飛ばした時のように棍を縦に振るが土煙は無くならない。見ていたから対策済みか。


 俺は棍を上に振り上げて土煙を上に流す。師匠でも流石に上まではカバーしきれないだろうという読みがあたった。


 ファフナーに上に流すように指示を出そうとしたがファフナーが居ない。


 師匠がすでに破壊したのか。


 式神は魔力供給するための核があるからそこさえ壊せば消すことができ、核の再生は少し時間を使うため再びファフナーを召喚するには時間がかかる。


 師匠もしっかりと俺の対策をしてきているな。だが負けるわけにはいかない。


 俺は魔力感知に集中して土煙と師匠の魔力を避けて師匠を探そうと魔力を動かす。


 霧は魔力で生成されていて完全に魔力を遮断されていたが今回は土煙を魔力で動かしているだけだ。


 左横の少し離れたところで師匠を発見する。


 俺は師匠の方向に向かって走り出し、師匠に攻撃を仕掛ける。


 ペンテシレイア流剣術は技が何に重点を置かれているかによって分けられている。


炎:威力

水:反撃

地:防御

風:連撃

光:速度


 基本的にはこの五種類に分けられていて、用途も決まってくるため師匠の使う技を先読みすることが可能だ。


 師匠は最速の突き技〈雷〉を使うだろうからこそ同じ技を当てる。同じ技で師匠に勝てるわけが無いので自分なりのアレンジを加えた技で勝負をかけるのだ。


 俺は師匠とある程度距離が近くなったところで跳んで師匠の斜め上の位置から攻撃をしかける。


 ペンテシレイア流高濃度圧縮魔力付与剣術〈神鳴り〉


 師匠の〈雷〉の剣先と衝突したが俺は魔力を大量に剣に乗せているため師匠の剣を弾き師匠の胴体に直撃した。


 それによって師匠は後方に吹き飛んでいく。


 今回はいなすために跳んだんじゃなくて吹っ飛んだのだ。吹っ飛んだ先で師匠は片手をついて立ち上がっている。


「想像以上の威力だった。まさか勝手に魔力を使われて〈混爆(エクスプロージョン)〉するとはな」


 師匠を見つけるために飛ばしていた魔力を使って〈混爆(エクスプロージョン)〉したのだ。それなのに師匠は普通に会話できている。


「咄嗟に魔力防御したから威力はかなり減らしたがかなり効いた」


 あの時に魔力防御を間に合わせるとかどんだけ化け物なんだよ。


「食らいっぱなしというのはあまり好きでは無いんだ」


 そう言った師匠はすでに目の前まできており急いで棍で師匠の剣をガードして弾くがすぐに反対側ですぐに防御する。


 剣は一本しかないはずなのに棍の両側を使っても対応しきれない。


 防戦一方になっていた俺の腹に突きが入る。俺は何とか後方に跳んで威力を減らしたがそれでも吐き気がすごい。


 それでも師匠は接近してきて剣を振り下ろしてくるが、何とか防いで師匠に蹴りを入れようとする。その足に剣が振り下ろされて俺の態勢が崩されたところで剣を振り上げられて棍が手元からなくなる。


 空いた手で師匠を殴り師匠が距離をとった。


 棍は後ろにあるが取りに下がれば師匠は確実にその隙をつくのは分かりきっている。素手で戦うしかない。


 俺は少しずつ後ろに下がって師匠から攻撃してくるように誘う。


 案の定、師匠は近づいてきたので軽くパンチをして師匠の動きを制限してから、師匠の剣を確実に手の甲でいなす。


 俺はすぐにパンチを繰り出して師匠の胴体を狙ったが剣でガードされた。


 師匠の剣は実は二本あるんじゃないかと思うほどに剣の動きが滑らかで速い。俺がもう片方の腕でパンチを繰り出したときに師匠は俺の懐に入り俺の体は横に振られた師匠の剣をまともにくらった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ