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異端者の吸収  作者: 寫人故事
2-1章 異世界での生活
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試験の準備

 試験までの二日のうちにできる限りのことはしておこう、という話になって授業はないが学校に三人で集まっている。


 研究する人たちなどのために学校には入れるようになっているので俺たちが借りている教室に三人で集まった。


 できる限りのことをしようと言われても俺は初めての試験だから、まずするべきことは知識を得ること一択。


「まず、この試験は何が評価されるんだ?」


「取ってきた魔石の個数とランクだよ」


 アリナが答えてくれる。


「その魔石はどうすれば手に入るんだ?」


「魔物を倒す」


 今度はアーサーが答える。


「魔物とはどういうものなんだ?」


 聞き方が全て同じになってしまっているが知識がないのだから仕方がない。


「「そこから!?」」


 二人して驚かなくてもいいだろうに。驚きながら魔物について教えてくれた二人からの説明を纏めるとこうだ。


 魔物は魔力が溜まった場所に出現する。その魔力が溜まりやすい場所が迷宮であり、より入り組んだ迷宮の方が魔力が溜まりやすいため数が多い。


 魔物の体は魔力でできているため魔力が尽きると死んでしまうので、人などの生物を襲って魔力を奪い取る。魔力保持量が多い魔物ほど体を作るのに魔力が使えたり、体外に魔力を放出して魔法が使えるなど魔力に余裕が持てる。


 その余裕があればあるほど当然魔物は強くなっていく、そういった魔物が人を殺して己を強化させないために弱い人が強い魔物と戦ってはいけないとうルールがある。


 その基準を分かりやすくしたのがランクだ。


 魔物をランク付けして、そのランクに合わせて人にも戦闘能力に応じたランクを付ける。


 魔物よりも高いランクの人がその魔物と戦うのが基本となっている。逆に言えば魔物に勝てた場合、その人はその魔物よりも高ランクだということだ。


 それを見るのが迷宮試験。


 命の危険が伴うため必ず三人以上のパーティで受けなければいけなく、怪我をしても死んでも自己責任。だが、それに見合った好成績がつくことがあるようだ。


「説明はこの辺にして、本題に入ろう。それぞれ何ができるのか」


 アーサーが仕切り始めた。


「私はスキルを使って石を飛ばせるぐらい。実戦は初めて」


「俺は棍を使うが、棍を使うのも実戦も初めてだ」


 日本で暮らしていたら戦闘などまず経験しない。


「まともな戦力は僕だけか。二人で怪我をしないように気を付けながら頑張って。僕は片手剣に盾を持つ。魔法もいくつか使えて実戦経験も何度かある」


 期待できるのはアーサーだけだ。


 軽く会議をした結果前衛が俺とアーサー。後衛が石を投げて遠距離攻撃ができるアリナ。


 まともな話し合いができたのはこれだけだ。何せ戦闘に関しての知識があるのはアーサーだけなのだから具体的な話は俺とアリナには理解できない。


 不遇だなアーサー


 二日目も会議をする必要がないため各自試験に備えることとなった。


 アーサーから魔力を纏った戦闘方法の練習と棍に組み込まれている術式の発動の練習を教わった。その練習方法に従ってひたすらして試験に備える。

―――――――――

 ダンジョン試験の日を迎えた。


 アーサーの参加が決まってすぐに申請を出しにいったのだが、申請したグループの最後になってしまった。そのため、行き先のダンジョンは余りものになっている。


 そのダンジョンは魔力が少し濃いらしいが、アーサーがいれば問題ないはずということらしい。


 今日は現地集合になっているが、同じ家に住んでいるため俺とアリナは一緒に行く事になる。家からダンジョンはだいぶ遠く一時間ほど移動して郊外よりも外の森の中のダンジョンまでついた。


「遠い、遠すぎる」


 昼食、飲み物、棍を持って1時間歩くのは疲れる。


「もっと早く申請したら近くのダンジョン行けたんだけど」


「俺のせいか」


「そう……なっちゃうね そういうつもりじゃ、なかったんだけど」


 すごく申し訳なさそうに言われた。ここはフォローを入れておこう。


「難易度が高いダンジョンなら、成功したら成績良くなりそうじゃん」


 アリナは少し笑い、

「そうだね」

 と返してくれた。


「ごめん、遅れた」


 話をしていたら、アーサーが来たようだ。


「いや、予定より早くついているから問題ない」


「では行こうか、ソウヤ君、アリナ」


「君付けはしなくていい」


「分かったよソウヤ、僕もアーサーで」


「わかったよアーサー」


 これで友だちになれた気がする。


「二人だけで話さないでよ、私もいるんだから」


「もちろんだよ。三人でさっさとこの試験終わらせて打ち上げでもしようか」


 二人とも頷いて、答えてくれる。


「では行こうか」


 俺の合図に合わせて三人は同時に迷宮への一歩を踏み出す。

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