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第五話 感動です!



皆様おはようございます。

昨日の目覚めと違い、今日はとてもさわやかな目覚めでございます。


いやぁ、あの後腹が膨れたのと疲れからか二人ともそのまま薄い布をかぶって雑魚寝してしまい、俺も念のためしばらくは起きてたけど魔獣対策はしてあったし特に何も起こらなかったもんで普通に寝てしまったわけですよ。

そして朝起きたら二人+二匹が寒さ対策にか俺の鹿の腹部に身を寄せ合ってくっついて寝ていたわけで…。



全員、可愛すぎか!!



と叫びたかったのを我慢しつつ、顔を両手で覆って内心悶えまくっております!


朝から最高の寝顔をありがとう!


最高のシチュエーションごちそうさまです!!





********************




えー、こほんっ。みっともない姿をお見せしました。


無事に目が覚めた二人も寝ぼけて俺を見て悲鳴を上げかけたけど、昨日の事を思い出したようで武器に手をかけただけですんだ。

《ニャモン》なんか飛んできたらと思うと本当に…頼むから心臓に悪い挨拶はやめてくれ。

昨日武器を与えたばっかりだからコントロールも出来てないし、指定魔獣とかいうので試してもいいだろうけどまだどんな魔獣なのか聞いてない。だからどれほどの強さかわからないし、二人の訓練相手になるかどうか…。

とりあえず二人に詳しい話を聞いてみればやっぱり学園での実地試験で、指定魔獣は《角兎》《大猪》《四肢熊》のいずれかを討伐しその素材を持ち帰れば合格らしい。

初日に見たあれは大きさ的に多分《大猪》だとは思うが、ただ黒炭になってたから俺では判断出来ないな。学園側では判断できる道具でもあるのだろうか?

まぁ、関係ないしいいか。二人にはまずは《角兎》からだな。



「ただ、昨日の大魔法のせいでみんな森の奥に逃げてしまったから、今日はもっと奥までいかないとダメだろうな」


「ですが、学園の規則で印の先より森の奥深くに入ることは出来ません」



なるほど、そうなるとあの大魔法とやらは嫌がらせにも入っていたのかもしれんな。

嫌がらせで火事を起こすとかふざけんな馬鹿野郎どもが!

こほん、学園からここまでどうやって来たのかと聞いたら普通に徒歩できたとのこと。

マジかよ、体力なさそうに見えたけど随分と足腰強いのね君たち。

そんで森の入り口付近に野営地を設置しているらしく教師たちはそこで待機してるらしい。それでいいのか教師よ、安全の見回りくらいはしてると思っておきたい。

ちなみに期限は三日、それまでに戻ってくるようにとのことだ。

残り二日、そうなると二人の足を考えて…うん、探すの超大変。


二人が頑張ってクソ不味そうな携帯食料を食べてる間、どうしたもんかと考えていたら一つ気になることがあった。俺の持つスキルの中に【眷属召喚】という知らないスキルが入っていたのだ。こんなの習得した覚えはないんだけど…バグか?

さすがに怖くて発動できなかったけど、なんかの糸口になるかもしれないのでここは思い切って発動してみることに。


スキル【眷属召喚】の一覧表が出てきたと思ったらビックリ仰天part2!!

そこに載っていたのは俺が今まで丹精込めて育ててきた従魔たちの名前が載っていた!

マジ!?もしかしなくても愛情込めて育ててきた従魔たちに会えるの!?

表には出さないように気を付けているが、俺のテンション超爆上がり中!

これでテンション上がらない奴がいるか?いいや、いない!!



「クローウィア様?」


「どうかしたの?」


「ん?なにがだ?」


「いえ、角の先端からすごい数の花が咲いているので…」


「あぁ、気にせずともよい…それより、少々試したいことがあるのでな。食事がすんだのなら我の後ろに下がるがよい」


「わかりました」


「今度は何する気なんだ?」



二人とも食事がすんだようで後ろに回ってくれたからこれで安心だな。


では、早速スキル【眷属召喚】にて《ディオル》と《ディラル》を召喚!


召喚シーンはどんなものかとワクワクしていたら地鳴りの後いきなり地中から白と黒の巨大な花の蕾が二つ突き破るように生えてきた。ゆっくりと蕾が花開いていくと黒の花からは純白のウエディングドレスを着たアルビノの美女、白い花からは漆黒のドレスを着たベール付きの帽子をかぶり顔を隠した未亡人風の美女が現れる。

どちらも傾国の美女とふさわしい美しさと佇まいを持っているが、ドレスのしたが異常なほど膨れ上がっているが、それもそのはず。彼女たちは人ではなく《人蜘蛛》という種族で下半身は蜘蛛なのだ。今は座っている状態なのでドレスの中に納まっているが立ち上がれば普通に脚が露出する。

彼女たちも一から作り上げた子で双子設定、下半身の蜘蛛の部分は流石に色と模様を変えることしか出来なかったので上半身の人間部分をどれだけ美しく仕上げられるかでかなりの時間を要したものだ。服装のドレスも出来るだけ下半身を隠すために丁度良かったのだが、デザインが多すぎてネットやら資料やらで迷いに迷いまくった。

なんというか女性のこだわりが半端ないてことは理解した(遠い目)



『『まぁ、私達の愛しきお方。御呼び下さり光栄ですわ』』


「うむ、よくぞ我が呼びかけに応えてくれた。感謝しよう」


『『愛しきお方からの御呼びであれば喜んでお応えいたしますわ』』



二人が花から降りると花は泡となって消え、発言も動作もそろってカーテシーを行う。

さすが、貴族令嬢風に育てただけあって声もまた素晴らしく、指先まで洗礼されていて動作が美しいな。後ろにいたレイフォンもシュガルも頬を染めて見惚れてるよ。

ちなみに純白の方が妹の《ディラル》、漆黒の方が姉の《ディオル》なんだが本当に自我を持って動いてしゃべってるよっ、もう感動しすぎて涙があふれてきそう…っ。



「あ、あの…クローウィア様?」


「この人たちはいったい…?」



おっと、いかんいかん、感動しすぎて紹介を忘れてた。



「紹介しよう。彼女たちは我の眷属である」


『私は姉のディオルと申します』


『私は妹のディラルと申します』


『『以後お見知りおきを』』



紹介もそこそこに二人には早速働いてもらうことにする。

森の奥に逃げたであろう《角兎》と《大猪》を数匹こっちに誘導してきてほしいと頼めば快く引き受けてくれ、再びカーテシーを行ったと思えばすぐにその場から姿が見えなくなった。

ドレスなんて動きにくそうな服を着ているが彼女たちにとっては飾りみたいなものなので本体である蜘蛛の部分に影響なければ問題なし。


二人ならすぐに探し出して連れてきてくれるだろうから、こっちは戦闘準備をしなければ。






そういえば俺も異世界にきて今回が初の戦闘……うまくやれるだろうか?










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