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第十話 騒動と爆発と噂 前編

なんだか長くなりそうなので、前編・後編にしたいと思います。

私ユーフィリンは、今現在現実を逃避している。


あっ! 違う。現実逃避はしているが、遠い目をして別の思考を巡らしているんだった┄┄


やだなぁ。どうして、こんな事になるんだろう?


教室の入り口前までは、面倒事しかなかったのに? どうして私に面倒事が舞い込むんだろう?


ん~。やっぱり私が悪役令嬢だから? それとも、なにか言いようのない抗えないなにかが、私を取り巻いているから?


わからない┄┄


と私が落ち込んで沈み込みながら、思考を逸らしていたら


「┄┄おい! 聞いているのか⁉」

「え? あ、はい」

「┄┄┄┄┄本当に?」

「┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄すみません」

「はあ~~。いや、もういい。事情はわかった。早く席につけ!」

「あ、は、はい!」


私は、自分の席につく。


「はあ、ヴァル・ミュール」

「は、はい」

「君も早く自分の席に戻りなさい」

「あ、えっと┄┄その、あの先生」


「なんだ? もう授業が始まるから手短に」


~? どうしたの? ミズナ?


私は自分の友人をじっと見つめ、彼女が何を言おうとしているのかわからず観察することにした。


「あ、は、はい! あの、先生は」


ゴクッ


「先生は、今現在彼女はいますか!」

「┄┄┄┄┄┄┄┄は?」


えっ! エエエぇぇええーーーー


な! なんで? は? え? どういうこと? え? ねえ、誰か、私にもわかるように説明してください! お願い、誰か~~~


と私が混乱に陥っている間に、先生はすぐに立て直してから、軽く咳払いをして


「ゴホン。あ~~今の話は聞かなかったことにする。だから、早く席に着きなさい」


先生は聞き流すことにしたらしいけど、教室中は今だにザワザワとしており、ミズナは聞かなかったことにされたことがいっぱいの不満顔だ!


それぞれみんなが、赤くなり驚きと困惑をし、ミズナと先生を交互に見たりして隣同士で囁き合い、私もその中に含まれ驚きを隠せません。


まだ教室はザワザワしており、誰も先生の話は聞いておりません。


すると先生は、パンッと手を叩いてから私達が静かになると


「お前ら、いい加減静かにしろ」

「この話は終わり? わかったか?」

「返事は?」


教室中の全員が、はい! と応えました。一応は私も返事はしました。



◇◆◈★☆◆◈



「くく。それで? そのあと、どうなったの?」


笑い事ではない! 私はあれから友人に、どうしてそういうことをしたかを空き時間に問い詰めました。


なんてことなく答える友人に、軽く殺意を覚えながらも、怒ることなく静かに聞き入ってから、脱力するしかありませんでした。


「どうもこうもありません! あれから先生は、物凄く静かに」

「うん、静かに? なに?」

「静かに怒っていた。とは思いますけど、静かすぎて怖かった┄です」


そう静かすぎて怖かった。


クリシュナ様とは、また違った、絶対零度のような極寒地帯である。


「ふーん。怖かったの?」

「えっと、はい。怖かったです」

「ふふ。あの先生意外とモテモテだから、彼女がいるか、気になったんじゃない?」

「え? そう、なんですか?」


ホントに意外だ‼ 私が驚きをあらわにしていると


クスクスと笑われていた。


「┄クスクス。君って本当可愛い」

「~~~~~~~////」

「そ、そういうことは、い、言わなくて結構です!」

「そう? 俺は言いたいけど?」

「~~~だ! だから、言わなくいい!」


私が顔を真っ赤にして、抗議の視線を訴えるように上目遣いをしたら、彼はなにやら口元に手を宛てて震えていました。


「うわ~。なにこの子? 俺を悶絶させたいのか? 可愛いすぎるんだけど!?」


そんなことをボソリと小声で呟いておりました。


私にはそれらが、聞こえていませんでしたので、彼がなんと言ったのかを尋ねるとなんでもないと私の頭を撫でながら穏やかにいいました。


私は納得出来なくて、でもそれ以上彼が何かをいうことはなかった。



☆☆☆◆◆◇◇★★



何故私と彼が、一緒にいるかというと、偶然というにはあまりにもタイミングが合いすぎて、待ち伏せしていたんじゃないか、と思って彼に思いきって聞くと


「うん。待ち伏せしてたっていうか、お昼頃には此処通るからね」

「偶然を装ってみたけど、やっぱりバレるよね? アハハ」


ということがあり、ついさっきの出来事に繋がる訳だ。


そして、私達は現在食堂近くのテラスに腰を落ち着けている。


此処の場所は、普段誰も近寄らないから、話しだけをしたいときにはうってつけなのだ!


「さて、お腹空いたよね?」

「あ、はい。空きましたけど?」

「うん。だからね? 俺が君の分も貰ってきてあげるから、なにがいいかなって、思ってさ?」


私はカチンと凍る。なにを言われたのか、わからずに視線をさ迷わせていたら彼と目が合ってしまい、思わず目線を逸らして、知らぬうちに顔が赤く染まりました。


「あ~~本当。君って可愛いね♥」

「うん、とってもいい!」

「あっ! そうだ‼ 俺のこと名前で呼んでくれる?」


そんなこと、いきなり言われても、無理としかいいようがない!


だから私は、首を横に振りました。


「┄┄┄無理? ダメ?」

「うっ。ダメじゃないけど┄┄」

「┄┄じゃあ、なにがダメ? いきなりだから? 俺としては、早く君の名前を呼んでみたい!」


しゅんとしたり、首を傾げながらの目線が色気を醸し出され、私は知らぬうちに悶絶しておりました。


だから私はこう返すしかなく


「わ、わかり、ました」

「┄┄┄!! 本当か!」

「は、はい。なんだか、こうしていうのは、恥ずかしいですけど、改めまして」


「私はユーフィリン・ファイディと申します。あの、よろしくお願い致します」


ペコリと頭を下げる。


「ふふふ。うん、改めてよろしくね?」


私と彼は、改めて自己紹介をしました。そして、彼アズリヴィファスト様は私になにがいいかを聞いてきました。


結局彼が、取りにいくことが決定していました。


いいのでしょうか? と私が疑問を浮かべていると、彼は私の考えていることがわかるみたいで、穏やかな顔と瞳の微笑で、私にいいました。


「別に君が、気にすることはないよ? 俺が好きでやることだからね?」

「まあでも、君が気になるってわかるから。うん。俺にやらせて、くれるかな? ダメ。かな?」


そう言って、私を見つめ、私の目線に合わせて瞳を覗き込みました。


ずるい! 私がダメっていったら、なんだか私が悪者みたいじゃない!


「┄卑怯。ずるい。ダメ、って言えないじゃない!」

「アハハ。うん、ごめん」


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