閑話 マリン姫とモカン
これは三年前の建国祭の日から始まった、マリン姫のマリン姫による生涯を共にする婿探しの話だ。
マリン姫が十二歳の誕生日を控えた三年前の建国祭の準備が始まった日に、マリン姫は国王様に呼ばれて国王様が休んでいる寝室にやって来ていた。
国王様は、マリン姫に今年冒険者としてミルキーウェイを旅立ち。少しでも早く成長し、病気で寝たきりになった自分の代わりに王座に就いて欲しかった。
だがマリン姫はプライドと理想が高く、自分自身と釣り合う男性と旅に出る事を夢見ていた。
それは初代国王カイトと王妃サナや父と母が、共に冒険者として旅をしていた事を知っていたので、自分も同じように未来の夫と旅を始めたいという思いからだった。
そのため、その年に集まった男性冒険者を見て回り、気になる男性にはジョブを聞いて回った。
だが、マリン姫の御眼鏡に適う男性冒険者はいなかった。
なのでその年の旅立ちは延期し、次の年も同じように男性冒険者を品定めしては旅立ちを見送り、その次の年も同じように過ぎた。
そして、マリン姫は一つの事を決めた。
それは、十五歳になる年にも自分に見合う男性冒険者がいなかったら。
十五歳の誕生日に曾お婆様から教わった、勇者召喚の魔法で異世界から勇者を召喚する事だった。
七月七日の建国祭・夜。
冒険者本部や宿舎に赴き男性冒険者を見て回ったが、やはり自分に釣り合いそうな男性冒険者はいなかった。
お城に帰るために妹のヒナに近づくと、ヒナが血相を変えてお願いをして来た。
今まで一度もこんな事がなかったヒナが、初めて頼んで来たので少し考えてから条件を出し了承した。
そしてスイングドアを通り外に出ると、モカンが話しかけてきた。
「よかったのですか?」
「…まぁ、今回はいいでしょう。この先、ヒナにはセタ王家のために自由など無いのですから。そういう事なので、明日からヒナの事は頼みましたよモカン。くれぐれも一緒にいた男性と間違いがないように、しっかり見張っていて下さいね」
「…わかりました、マリン姫」
こうして、ユニサス達とヒナの短い旅が始まった。
モカン・入り江での小さな呟き。
「。申し訳ありません、マリン姫。ですがマリン姫の言う通り、この先ヒナ姫に自由が無いのなら、今日一日だけはどうかお許し下さい。どうかヒナ姫が、大切な人との楽しく幸せな思い出が出来るますように…」
そう願い、モカンは洞窟の前まで歩いて行った。
誤字脱字、変な表現などありましたらご指摘ください。
ステータス、変化なし。




