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異世界に《俺は転生》《姪は転移》した。  作者: ブルーアワー
第一章 新たな旅立ち 第三幕 思いがけない出会いセタ王国第二王女 《ヒナ》
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第六話 お手伝いとギルドマスター

 朝目覚めると、二段ベットの上で寝ていたはずのルリンがロアの寝ている下のベットに潜り込んでいた。

 昨日の夜はロアが俺と寝たがりルリンがロアと寝たがったが、一人一人寝るように説得できたつもりだったが、やはりルリンには一人で寝るのは寂しいのだろう。

 気持ち良さそうに寝てる二人を起こすのはちょっと辛いが、もう朝なので二人を起こす事にした。


「ロアもルリンも起きろ」

「……ン」


 ロアが目を開け俺と目が合うと、目を閉じてから唇を突き出すようにした。するとルリンも起きたようで俺を睨み付けてからロアに向きなおりロアの唇に両手を重ねた。


「ん!?」

「おはよう、ロア姉」

「…ルリン、なんで?」

「トイレ行った時に、いつものようにロア姉の隣で寝ちゃったみたい」

「…そう。……残念」


 ロアの一言を聞いて、またしてもルリンが俺を睨み付けた。だが俺はなぜ睨み付けられているのか、皆目見当がつかないので、気付かない振りをして朝食を食べに下に行こうと言った。


 一階は七月から街に入って来た人達で一杯だったが、ちょうどテーブルの一つが開いたのでそこに三人で座った。すぐにピンさんが三人分の朝食を運んで来てくれたので、お礼を言ってから三人で食べ始めた。

 そして朝食の合間に、今日の予定を話し合った。今日ロアとルリンはセインさんに手を貸してほしいと頼まれているので、まずロアとルリンを奴隷施設に送って行き、俺にも手伝える事がないか聞いてみて何もなかったら、その時にまた考える事にした。


 朝食を食べ終わらせ使った食器を片付けて、ピンさんにお礼を言ってから宿舎を出た。向かいに建っているギルドの建物の真ん中にある、奴隷施設のスイングドアから中に入りセインさんを見つけて近づいて行く。


「お早う御座います、セインさん」

「お早う御座います、ユニサス様。ロアとルリンも、おはよう」

「「おはよう」」

「では早速で悪いのですがロアとルリンには、二階に行き今日までに来た子達の人種や歳、予想されるジョブなどを聞いて下さい」

「セインさん、俺にも何か手伝える事はありますか?」

「すみません、ユニサス様には頼める作業がありません」

「ロアやルリンと同じでもいいですよ?」

「それが…」


 詳しく聞くと、男性冒険者が奴隷の子達にいろいろ聞くと、自分自身を売り込もうとして大変な騒ぎになるし、他の冒険者予定の子達もその奴隷を除いて考えるようになる可能性が高くなるので、奴隷達の事を考えると手伝いと言うよりは邪魔になりそうなのだ。


「それじゃあ仕方ないな。ロアもルリンも、手伝い頑張ってね」

「…うん」

「ふん!」


 この後どうするかと考え始めると、ギルド本部からフレアさんが来て話しかけてきた。


「ユニサスは今、暇なのかい?」

「はい」

「なら明日のために、森で動物を出来るだけ多く狩って来てくれないかい?特別依頼だから、報酬は弾むよ。どうだい?」

「フレアさんの頼みだから、その依頼受けますよ」

「そうかい、ありがとね。今、元冒険者の街の人達も行ってるから、そんなに多くは狩れないかもしれないけど、明日の祭りで使うから出来るだけ多くの肉が必要なんだよ。ユニサスには、期待してるよ」


 ちょっとプレッシャーが凄いが、フレアさんに期待されてるなら頑張ろう。だが、もう街の人達は一足先に森で狩りを始めているそうなので、出だしですでに遅れてしまっている。急いでギルドを出て門に向かい門を素通り同然に通り抜けて、もう慣れ親しんだ森に入って行く。


 森に入ると、六十歳を超えているだろうおばさんばかりがいて、気配感知スキルでも見えてる人以上に人がいる事が分かる。なので気配感知スキルで、一番人がいない場所に目星をつけて移動した。

 結構街から離れたが、俺には自然魔法【空間・倉庫】があるので、普通の人達よりも多くの獲物を狩る事が出来るし、狩った獲物を運ぶ移動の手間もかなり省けるのだ。まあ倉庫にも限界はあるし、あまり遠くに行っても十八時までに何往復出来るか分からないのだ。

 まあ、心配はいらないだろう。初めて倉庫が一杯になったのはビックウルフを入れた時で、あれから自然魔法のレベルも上がり、容量も増えたのだから。


 それから狩りを始めて、来た時に掛かった時間と同じくらいの時間を残して狩りを終えた。少し遠くに来ているからか、狩りの成果はいつもの約五割増しだった。

 門に帰り着くとさすがにもう街に入ろうとしている人の列は完全になくなっていた。そしてクーリさんにIDを見せて、俺も街の中に入った。


 冒険者ギルドの本部のスイングドアを開き中に入ると、とても体がデカくゴツイ男性がテーブルに座り、フレアさんと楽しそうに話していた。

 受付には珍しくバーンさんが立っていて、俺のように森で狩りをしていたおばさん達が狩った獲物を換金してもらっているようだ。なので最後尾に俺も並び、狩った獲物をバーンさんに換金してもらった。フレアさんの言っていた通りの五割増しの金額で、昨日ほとんど使ってしまったマドカが結構増えた。

 これで明日の祭りを楽しめるくらいには稼げたと思う。午前中はヒナと祭を見て回る予定だし、午後はロアとルリンを迎えに行ってから回るからマドカはあるに越したことは無いのだ。


 換金を終えた俺は、フレアさんに報告をしにテーブルに近づくと、フレアさんが俺に気付いてくれて手招きをしてくれた。


「ユニサス、こっちに来な。アタシの旦那を紹介するよ、このメチャクチャカッコイイ男前がアタシの旦那のゴメスだよ!」

「ワイがフレアの男で、セタ大陸のギルドマスターをやってるゴメスってもんだ。フレアから最近よく聞くユニサスってのは、お前の事だな」

「はい。俺の事だと思います」

「ギルド内に入って来た時から気になってたんだ、いつもワイと同年代の奴等が並ぶ、祭前の特別依頼の換金の列に若いのが一人並んだからな。だが、お前がユニサスだったから納得したぜ。この後、少し時間はあるか?」

「?まあ、少しなら」

「よし!じゃあ、付いて来な」


 そう言って、ゴメスさんは席を立ち訓練所に出て行った。俺もゴメスさんの後に続いて訓練所に出て行くと、ゴメスさんはさっきまで着ていた上着を脱ぎ棄てていて、上半身は裸になっていた。そして中央まで歩いて行ったゴメスさんは、百八十度回転して俺の方に向き直って言った。


「得意な武器でかかって来い!」

「!?木剣ではなくて、武器でですか?」

「ああ、その方がワイも真剣に出来るからな!なーに、心配はいらない。ワイは数年前まで、最前線である東のトウケツ大陸でギルドマスターをしてたんだからな。今はワイとフレアの息子である、拳聖ゴライアスがギルドマスターになってるがな。まあ無駄話はここまでして、ワイがランクGの冒険者相手に木剣なんか使わせるわけにはいかないんだ。分かったら、一番得意な武器でかかって来い」

「はい!」


 ゴメスさんの言っている事が理解できたが、つまり俺が採るに足らない弱い存在だと言っているのと同じ事だ。それならそれで、その考えが甘かったと思わせてやりたくなるのは、男の意地なのかそれともまだ弱い自分自身を認めたくないのか。まあゴメスさんのいう事はもっともなので、胸を借りるつもりでブロンズナイフを片手に突っ込んで行った。

 だがゴメスさんは最小限の動きで、全ての攻撃を躱していく。何度か同じ事を繰り返して、今の自分では全く掠りもしない事が分かったので、一度距離を取る事にした。


「どうした、もう終わりか?」

「今の俺では、ゴメスさんに掠らせる事も出来ない事が分かりました」

「そうか、少し残念だが終わりにするか」

「いえ、今度はゴメスさんが攻めて来て下さい」

「ほ~う。そこまで言うなら、少しは楽しませろよ!」


 ゴメスさんがどう攻めて来るのかが、心眼スキルでほぼ一瞬の事だが俺には分かるので、その動きに合わせるようにしてブロンズナイフを動かした。するとゴメスさんは、少し驚いたような顔をしてから後ろに飛んだ。


「…実力か?いや、なんかのスキルだな。なるほど、自信があったのはそういう事か。フレアには聞いていたが、確かに面白い奴だな!」


 そう言って、ゴメスさんはさっきよりも早く突っ込んで来た。だがギリギリ反応する事が出来て、さっきと同じようにブロンズナイフを構えたが、今度は勢いが落ちるどころか加速して突っ込んで来て、ギリギリの所で軌道を変えて俺の手首をつかみ背負い投げのように投げ飛ばした。

 一瞬ブロンズナイフに頭が突き刺さったかのような幻影を見る程だったので、床に倒されている事が自分の頭で理解出来ずに混乱したが。いつの間にか集まっていたギルド関係の人々の拍手や歓声で、自分がギルドマスターを相手に、見てて心が躍る程度には頑張れたのだと思う事にした。

 その後、気分が良くなったゴメスさんは今ここに集まった人達の中で、明日冒険者になる予定の若者達と模擬戦をし始めた。


「大丈夫かい」

「…フレアさんの旦那さんは、凄い強いですね」

「まあね。だけど今じゃ、息子のがずっと強いよ」

「最前線では、あれ以上ですか」


 この世界で、まだ自分が底辺にいる事を再確認させられた気分だった。

 少しすると、ロアとルリンが駆け寄って来た。


「…ユニサス、…大丈夫」

「大丈夫だよ。…ロアとルリンこそ、手伝いは終わったの?」

「…うん。…終わって、…セインさんと、明日の事話してたら。…外が騒がしくて、…見たらユニサスが倒れてた」

「ふん!」

「心配させてゴメン、悪い事をしたな」


 ロアとルリンにこれまでの経緯を話して納得してもらってから、宿舎に帰って部屋で眠りについた。今日は最初から二人で寝るようだ。

誤字脱字、変な表現などありましたらご指摘ください。

現在のステータス 【7/6】

 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖

ステータス

《ユニサス》

Lv.5  【ランクG】【¥35,800】

ジョブ:狩人

HP:118/118

MP:89/89

スキル: 短刀剣:Lv.4 弓:Lv.4 投擲:Lv.4 全力全開:Lv.2 鷹の目:Lv.3 心眼:Lv.3 解体:Lv.3 気配感知:Lv.4 隠密:Lv.4 暗視:Lv.3(UP) 仮眠:Lv.3(UP) 鑑定:Lv.3 早成

魔法:自然魔法:Lv.2 【基礎】 【植物】 【土】

従者: ロア・ルリン

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