閑話 モカンと王様達
予定では、昨日投稿するつもりでしたが。家の事が忙しくて、時間がかかりました。
ミケの閑話と同じで、とても短いです。この二話が、予定より増やした二話でした。
ここは南のヒタ大陸、東の王都ミルキーウェイの王城。
モカンは、ビックボアの肉をユニサスから分けて貰い、すぐに王城に戻った。王城の料理長にビックボアの肉を預け、モカン自身は王様の寝室に向かった。
コンコン。
「…モカンです。失礼します」
王様の寝室に入ると、ベッドに寝ている王様とベットを挟むように王様の二人の娘達がいた。
「おお、モカン!他の兵士からお前が突然出かけたと聞いたが、何処に行っていたのだ?」
「はい、ユウ王。ワシは、街の人々がビックボアの肉を食べていると情報が入って来たので、少し分けて貰いに行って来ました」
すぐにユウ王が聞いて来たので、簡単に事情を話した。
「そうか、この街に異常事態があったとかではないのだな?」
「はい」
「なら、よかった。…娘達も、お前が突然出て行ったからワタシとお前そして街を心配して、ここに集まってしまったのだ」
「それは、大変申し訳ございませんでした」
なにも報告せずに出かけた事を謝罪すると、第一王女のマリン姫が話に入ってきた。
「何事もないなら、宜しくてよ。それにお父様のために、街にビックボアのお肉を分けて貰いに行ったのですよね?」
「はい、その通りです。マリン姫」
「そうだったのか。いつも、迷惑をかけてすまないな。ありがとう、モカン。こんなワタシだが、これからも宜しく頼む」
マリン姫の質問に答えると、今度はユウ王に感謝された。
「いえ!こちらこそ、ユウ王には返しきれない程の御恩が御座います!だからユウ王のためなら、たとえ火の中水の中!どんな事でも、苦では御座いません!」
「それは、頼もしいですが。ビックボアのお肉は、頂けたのかしら?」
「はい!気のいい若い冒険者でして、快く分けて貰いました!」
「…モカンさん。この時期なのに、若い冒険者の方だったのですか?」
第二王女のヒナ姫が、話に入ってきた。
「はい!ヒナ姫。若い男の冒険者でした」
「まぁ!モカン、その冒険者の歳はいくつくらいだったのかしら?」
「はい。一月前から、冒険者になったような口ぶりでしたので、まだ成人したばかりかと」
「もしかして、その冒険者の方はワタクシと同じお歳という事ですか?」
「そういう事になりますね。ヒナ姫」
「…そうですか。では、やはり勇者召喚をするしかありませんわね」
「…マリン、本当に勇者召喚をする気なのか?…異世界の人々の人生を、変えてしまうのだぞ?」
「そうですよ、お姉様。考え直して下さいませ!」
「お父様もヒナも、心配し過ぎですわ!ちゃんと、曽お婆様の残してくれた本の通りに、条件を決めて召喚しますので、大丈夫ですわ!」
胸を張って言い切ったが、何の根拠も存在しない。それに第一王女のマリン姫は、勇者召喚を自分のお婿を得るためにする気なのだ。
この事を知っているのは、ここにいるユウ王と第二王女のヒナ姫。そして、ワシだけだ。
だが初代王妃で、初めて勇者召喚をしたサナ様が。マリン姫のために書き残した召喚についての本で、知識を得ているマリン姫を止められるわけでもない。
なので毎日毎日、ユウ王とヒナ姫が説得しているのだが。マリン姫が意見を変えるという事は、今のところ起きていない。
そしてこの話は、ここで終わった。
コンコン。
「王様。御食事の準備が出来ました」
「ああ、入って来てくれ」
「失礼いたします」
料理長が、ユウ王のために作ったビックボアの肉料理を運び込んで来た。
そしてユウ王と二人の姫が、親子仲良くそして楽しそうに食事を始めた。
第三幕を楽しみにしてくれている皆さんには、誠に申し訳ありませんが。
お盆の準備で忙しくなるので、次話投稿はたぶんお盆明け以降になると思います。
2017/12/7 改稿しました。




