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異世界に《俺は転生》《姪は転移》した。  作者: ブルーアワー
第一章 新たな旅立ち 第二幕 最初の目的ワービーストの少女 《ロア》《ルリン》
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第九話 七日間の特訓・六日目~七日目そして最終試験を終えて大宴会

この話の後は、少し休んでから執筆するので。少し待っていて下さい。お願いします!

 そして、六日目。この日は、今までフレアさんとバーンさんに習った事を、まとめて実践するように言われている。


「よし、今日も頑張りますか!」


 起きて最初に気付いたのは、体がとても軽い事だ。

 今ならビックウルフにも、そう簡単に遅れはとらないだろう。

 そんな、気持ちになっていた。


「ピンさん、おはようございます!」

「あらあら、おはよう。今日は、とってもいい顔してるわよ。何かいい事でも、あったの?」

「いえ、特には。…なんか今日は、体が軽いんですよ!」

「あらあら、そうなの。何か変わった事は、なかった?」

「レベルが上がった事くらいですかね」

「原因は、きっとそれよ。レベルが上がるまでの、疲れが取れたのよ」

「そうなんですか?」

「えぇ。今回のレベルアップには、フレアさんの模擬戦が関係してるのよね」

「たぶん、そうだと思います」

「その経験が体に馴染んでレベルが上がったから、体が軽く感じるのよ」

「なんとなくだけど、分かりました。つまり、体があの厳しかった模擬戦に耐えられるように、成長したって事ですか?」

「うふふ。そんな感じね」

「じゃあ、森に行って来ます」


 森に行き、いつも通りに狩りをしていると。ビックラットの群れを、見つけた。


 (よし、今度は無傷で倒してやる!)


 弓矢で群れの1匹を射殺し、こちらに気付いて走ってくる途中で、さらに2匹を射殺した。

 あと残るは3匹。武器をブロンズナイフに持ち替えて、左右から突っ込んで来たビックラットを。1匹は、ブロンズナイフで刺し殺し。もう1匹は、左足で蹴り飛ばした。

 最後の1匹が、俺に飛びかかって来た。なので左に回避して、ブロンズナイフで突き刺して殺した。

 そして蹴り飛ばしたビックラットが、体勢を直し終える頃に左手を地面に付けて、細くて長い土の棘をビックラットの方に突き出した。


 (ビックラットが弱くなった。…いや、俺が強くなったんだ!2レベル違うだけなのに、こんなにも圧勝できるなんて、思わなかった)


 そして倉庫に全て回収し、今日の狩りを終わりにする。

 門にまで来ると、街中が騒がしかった。

 クーリさんに、話を聞くと。


「なにが、あったんですか?」

「さっきビックボアが、目撃されたんだよ!…なんでも。そろそろ、建国祭に向けて。奴隷達をこのミルキーウェイに、連れて来るからって。受け入れ態勢を整えるように見に来た人が、ビックボアに襲われたらしいよ!」

「その事は冒険者ギルドに、もう伝わってますか?」

「うん。そのはずだよ!」

「じゃあ、俺も冒険者ギルドに向かいます!」


 門から冒険者ギルドまでの道のりを全速力で走り、そしてすぐに冒険者ギルドに着いた。

 受付には、忙しそうなフレアさんがいた。


「フレアさん!今、戻りました!」

「ああ!ユニサスかい!ちょっと今、手が放せなくてね!」

「ビックボアの事ですか?」

「知ってるなら話が速いね、その通りだよ!」

「もしフレアさんが、許可してくれるなら。俺が、倒しに行きますよ!」

「…大丈夫かい?ビックボアは、ビックウルフより強いよ!それでも行くかい?」

「今日ビックラットの群れを、無傷で倒しました!今の俺ならやれます!どうか、俺に行かせて下さい!」

「分かったよ!明日一日を特訓の最終試験にして、ビックボアの討伐をアンタに任せるよ!ユニサス!」

「はい!任せて下さい!必ず、倒してきます!」

「ビックボアは、門を出て右側の森に入って行ったらしいよ!」

「右側の森ですか。イービス達が旅立ってから、行ってなかったな」

「じゃあ、明日は任せたよ!」

「はい!」


 宿舎に帰り、明日のためにブロンズナイフと弓矢の手入れをして、今日は早く眠る事にした。

 明日の朝一番に門を出て、右側の森に入ってビックボアを探す。そして見つけたら、戦って倒す。

 それだけを、考えていた。


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


 そして、七日目。今日、訓練の最終試験。ビックボアの討伐だ。


「す~~、は~~!今の俺なら、やれる!」


 一階に下りて行き。ピンさんの、作ってくれた朝ご飯を食べた。

 そして宿舎を出て、冒険者ギルドに寄った。


「フレアさん!あれから、何か変化はありましたか?」

「今のところは、新しい情報は入ってきてないよ!」

「それじゃあ、ビックボア討伐に行って来ますね!」

「ああ!充分、気を付けるんだよ!」

「はい!」


 そして冒険者ギルドを後にした俺は、この世界で初めて入り初めて魔物と戦った。門から出て右側の森に、入って行った。

 森は、とても騒がしかった。逃げ惑う動物達で埋め尽くされていて、ビックボアを探す必要はなかった。ビックボアは何かにぶつかって止まるまで、一直線に走り続けていた。

 ビックボアが走った後には木が何本もなぎ倒されていて、もう一つの道と言ってもいいかもしれない。

 まずは、鑑定してみた。


《ビックボア》魔物になった猪。暴れる事が多い。鼻が利き、獲物を追いかけて殺す。群れで行動する事を嫌う。


 ビックウルフに似ているが。決定的な所が違った。ビックウルフは、群れで行動するが。ビックボアは、群れを嫌う。つまり、一匹狼ならぬ。一匹猪だ。


「まぁ、倒す事に変わりはない!」


 手頃な木に重力を軽減して登り、木の上からビックボアの右目を狙って弓矢を射る。矢は寸分狂わずに、右目に刺さった。


「バーンさんとの、特訓の成果だな!」


 怒りを露わにして、こっちに突っ込んで来るビックボアに、もう一度弓矢で今度は左目を狙う。さすがに真正面では、避けるとそう思っていたが、気にせずに突っ込んで来た。

 両目を潰してなお、鼻で臭いを嗅ぎ俺を探している。だが俺には、魔法で臭いを隠す事が出来る。いくら鼻がよくても、ビックウルフでも気付かなかった臭いに、ビックボアが気付くとは到底思えない。

 なので敢えて、叫んでみた。


「おい、この暴れん坊!こっちだ!こっちに来い!」


 ビックボアは俺の声を聞いて、俺の方に突っ込んで来た。なので俺は、俺の足場を数メートルの土の柱で作り、ビックボアに衝突させた。


 ドゴンッ!!ピシッ!


 低い音の後に高い音が鳴り、俺が作った土の柱が崩壊した。

 そして衝突したビックボアは、勢いを土柱に殺されて止まり、土柱だった土の下敷きになった。


「よし、作戦成功!あとはビックラットに使った土の棘で、止めだな!」


 ビックボアが埋まっている土に触れて、土を中心に向けて鋭く尖らせた。


 キンッ!キン!


 どうやら土の棘でも刺さらないほど、毛が丈夫なようだ。

 しょうがないので、一度離れて様子を見る。するとビックボアの埋まっている土が動き出して、中からビックボアが顔を出した。

 なので今度は魔法で地面に大きな穴を作り、また叫んでビックボアを穴に誘い込んだ。

 またビックボアは俺の声を聞いて俺の方に突っ込んで来たが、今度は穴に真っ逆さまに落ちていった。

 頭から落ちたようで、ピクピク痙攣しているようだ。なので、俺も穴に飛び込み。ビックボアの頭目がけて、ブロンズナイフを突き刺した。


「プギ~~!」


 ビックボアが、最後の断末魔の叫びをあげた。


「でもビックボアって、結構弱い気がしたな。頭使わないし、猪突猛進だし。正直、毛が固くなければビックラットの群れの方が、めんどくさかったな」


 ビックボアを倉庫に収納して、街に帰った。

 門でクーリさんに、ビックボアを見せた。


「ほ、本当にユニサス君が、ビックボアを倒したの?」

「ええ!結構簡単でしたよ。これも全部フレアさんとバーンさんに、特訓してもらったからですけどね」

「それでも凄いよ!この前まで魔物と戦った日は、疲れた顔して帰って来てたのに、今日は余裕そうなんだもの!」

「レベルが上がって、身体能力が向上しただけですよ」

「そうなんだ。何レベル、上がったの?」

「この前のビックラットの群れとの闘いから、2レベル上がってたんですが。今ビックボアを倒したので、もう一度確認しときます。ステータス」


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖

ステータス

《ユニサス》

Lv.5(UP)  【ランクG】【¥89,800】

ジョブ:狩人

HP:118/118

MP:89/89

スキル: 短刀剣:Lv.4 弓:Lv.4 投擲:Lv.4 全力全開:Lv.2 鷹の目:Lv.3 心眼:Lv.3 解体:Lv.3 気配感知:Lv.4 隠密:Lv.4 暗視:Lv.2 仮眠:Lv.2 鑑定:Lv.3 早成

魔法:自然魔法:Lv.2 【基礎】 【植物】 【土】

 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


「また1レベル、上がってました」

「凄い!こんなにすぐにレベルが上がるなんて、聞いた事ないよ!」

「いや俺、レベルが低かったんですよ。この街に最初に来た時は、レベル1だったんですよね」

「え!?…レベル1?…ユニサス君、ワタシ…冗談は良くないと思うな~」

「いえ、本当の事ですから!フレアさんにも、聞いてみて下さいよ!」

「あ、あはは。冗談だよ、冗談。ユニサス君を、ワタシは信じてるよ」

「どの口が、言うんですか?絶対に信じてないって、顔に出てますよ!」

「そ、そんな~!ユニサス君は、ワタシを信じてくれないの?」

「はぁ。信じてますよ。…顔まで!」

「酷い!シクシクシク、チラッ」

「じゃあ俺、フレアさんに報告しないといけないので、これで失礼します。あとで、ビックボアのお肉持って来ますんで、楽しみにしてて下さい!」

「ああ~。ユニサス君の、意地悪~」


 門で、いつもの問答を楽しんで、それから冒険者ギルドに急いで向かった。


「フレアさん!今、帰りました!」

「お!ユニサス!ビックボアを、討伐したのかい?」

「はい!見ますか?」

「ああ!裏の訓練所に、出してもらえるかい!」

「はい!」


 冒険者ギルドの裏にある、訓練場に出て来た。


「この、中央辺りでいいですか?」

「ああ!頼むよ!」

「倉庫!」


 今日のビックボアと、昨日のビックラット達を一緒に出した。


「あれ!?…ビックラットも、ビックボアと一緒にいたのかい?」

「いえ!ビックラットは、昨日倒して倉庫に入れっぱなしになっていただけです!昨日はフレアさんも忙しそうでしたし、それに俺もビックボア討伐のために気合を入れてて忘れてましたから!」

「それは、悪い事をしたね!」

「いえ、気にしないで下さい。フレアさんには、何度も助けてもらってるんですから!」

「いや、だけど!アタシの、仕事だから!やっぱり、アタシが悪いよ!」

「いや!ですから!俺がビックラットの、報告をするのを忘れたからで!フレアさんの、せいじゃないですよ!」


 互いに自分自身を責めてると、背後から声が聞こえた。


「!?…ユニサス!…無事で、よかった!…とても、心配した!…もし、…帰って来なかったら!…ジブンは!…どうしたらいいの?」


 ロアが後ろから、抱き着いて来た。


「ロア!?…いったいどうしたの?」

「セインさんから、聞いたんだ!お前が一人で、ビックボアを倒しに行ったって!それでロア姉は、お前の事を心配してたんだよ!」


 ロアに聞いたつもりが、答えてくれたのはロアの後ろから来たルリンだった。


「そうか!ごめんな、ロア。それと、ルリンも」

「…ん!」

「な!?なんでボクにまで、謝るんだ!」

「俺の事で心配かけちゃったし、ロアの事を見ててくれただろ!」

「ロア姉の事は、当たり前だからで!お、お前の事は!心配なんて、してねえよ!バーカ、バーカ!」

「…ふふ。…いつもみたい!」

「ああ、そうだな!いつも通りだ!」


 そう、ロアとルリンの二人がいる。ここが、今の俺の日常だ。絶対に、この幸せを失いたくない。

 失いたくないから。自分自身に言い聞かせるように、言葉を紡いだ。


「ロア、ルリン!二人に、約束するよ!二人に何も言わずに、危険な所にはもう行かない!だから!俺を、信じてくれ!」

「……うん!…信じる!」

「ふん!お前なんて、勝手にどっか行けばいいんだ!…でも!ロア姉をこれ以上、悲しませないでほしい!」

「ああ!約束する!これ以上!ロアとルリンを、悲しませないよ!」

「だ!?だから!ボクは、いいから!ロア姉だけは、悲しませないでよ!」

「ロアが悲しいと、ルリンも悲しいだろ!」

「むぅ!そんなの、決まってんじゃん!」

「なら。ルリンが悲しいと、ロアも悲しいだろ!」

「…ん!悲しい!」


 ロアが俺から離れて、ルリンを抱き締めた。


「!?ロア姉!」

「…ルリンも一緒!」

「だから!二人とも、悲しませられないんだよ!ルリン!」

「分かったよ。ボクが悲しいと、ロア姉も悲しいんだね。…仕方ないから!お前の口車に、乗ってやるよ!」

「ありがとう!」


 俺達三人だけの世界に、突如。衝撃が走った。


「…ゴ、ゴホン!…もう、話していいかい?」

「はい!?なんでしょうか、フレアさん?」

「ビックボアとビックラットを、どうするのか聞きたくてね!ずっと、待ってたんだよ!」

「ああ!その事ですか!皆で一緒に、湖の畔でバーベキューをしようと考えてます!」

「…バーベキュー、…楽しみ♪」

「ボクも、バーベキューは大好き♪」

「分かったよ!じゃあ、何人かに声をかけて行くよ!」

「お願いします!俺達は先に行って、準備しておきますね!倉庫!」

「!?…なに今の?…ビックボアが、消えた!」

「!?……」

「俺の魔法だよ!ロアとルリンは、初めて見たんだっけ?」

「……ん。…知らない」


 俺の魔法を見て、ロアもルリンも驚いたようだ。だが、ロアはすぐに納得したようだが。ルリンは、口が塞がらなくなる程驚いてるようだ。


「他の事も出来るんだけど、この魔法はMPの消費が激しいんだ」

「…でも、凄い!…あんなに大きなビックボアが、…一瞬でどっかにいった!」

「…お前、結構凄い奴なのか?」

「う~ん?俺自身はそうは思ってないけど、ルリンがそう思うならそうなんじゃないかな」

「…ん?…何の話?」

「俺が、実は凄い奴なのかどうか?かな」

「…ユニサスは、凄い!」

「どこが?」

「…ビックボアを、一人で倒した!」

「あとは?」

「…特別な、魔法が使える!」

「それで、終わり?」

「……カッコイイ♪」

「…なんて事をロア姉に言わせてるんだ~!」


 俺がプレゼントしたブロンズナイフを抜き、ルリンが切りかかって来た。


「うわ!?危ない、危ないから!」

「お前だけは、本当に許さなぃ~!」

「…ユニサス!…ルリン!…待って!」


 俺達は、追いかけっこ(逃走・追撃・追走)をしながら。目的の、湖の畔に着いた。


「まずは、大きめの石を集めるよ。ロア、ルリン」

「…ん」

「ふん!…大きめの石だな!」


 数分後。数十個の石が、集まった。その石を、俺の魔法で四角形に成形していく。


「よし!コンロは、こんな感じでいいかな。あとは、薪と金網だな。薪は、ロアとルリンに任せていいかな?」

「「……」」

「ロア、ルリン。どうかした?」

「…やっぱり!…ユニサスは凄い!」

「お前って、やっぱり!すごい奴なんだな!」


 どうやら魔法で石を成形していたのが、ロアとルリンにとってとても凄かったらしい。


「ロアとルリンには悪いんだけど、薪になりそうな枝を拾って来てほしいんだ」

「…ん!…分かった!」

「それくらいなら!ボクも、手伝ってやるよ!」

「じゃあ、俺は金網を借りて来るから。怪我とかは、しないでね」

「…ん」

「子供じゃないんだから!こんな事で、怪我するわけないだろ!」

「念には念をって、言うからね。本当に、気を付けるんだよ」


 そして俺は、何度か来ている。焼きおにぎり店に来ていた。


「店主!金網を、借りたいんですけど!要らなくなった、やつとか!ありませんか!」

「はいよ!」

「これ、使っちゃっていいんですか?」

「あげるよ!」

「え!?いいんですか?」

「いいよ!」

「有難う御座います!もし、宜しければ!湖の畔でバーベキューをしてるので、食べに来て下さい!」

「はいよ!」


 コンロの上に乗せる金網を貰い湖の畔に戻ると、薪が山のように積み重なっていた。


「…これは、どうゆう事?」

「ボクの出番が、なくなちゃったんだ!」

「…セインさん達が、…持って来てくれた!」

「ワタシ達はフレアさんに声をかけてもらい、来たのですが。まだ準備が終わっていないようなので、手伝っていました」

「あらあら、うふふ。フレアさんに話を聞いて、ユニサス君の助けになればと思ってね。薪を、持って来たのよ♪」

「ワタシも来ました、ユニサス頑張りましたね。フレアからも、聞いています。最終試験、合格です」

「有難う御座います!皆さん、楽しんでいって下さい!」


 それからも。俺の知り合いの人達が続々と来て、ビックボアのお肉を焼いて皆で楽しく食べていった。


「ウチも、食べに来たよ!」

「エポンさん!どうぞ!一杯食べていって下さい!」

「坊や、お邪魔するよ」

「お婆様!来てくれたんですね!」

「金網、役に立ってるかい!」

「店主!金網は、役に立ってますよ!」


 だが予想外にこのバーベキューの話は街中に広がっていて、街中の人が集まって来ていた。


「ユニサス、悪いね!ここまで人が集まるとは、思ってなかったんだよ!」

「いえ!皆で騒げて、とても楽しいですよ!こんなに、人が集まったのも、フレアさんの人望が凄い証拠じゃないですか!」

「いやアタシは関係なくて、ビックボアのお肉が栄養満点で、とても体にいいからだよ!でも、最近は食べられてなかったんだよ!」

「なんでですか?」

「さぁ?分からないんだよ!なんでか建国祭の時期になると、魔物が増えるんだよ!そして最初のビックボアは、皆で食べてたんだよ!」

「じゃあ、これが普通なんですね!なら、いい事じゃないですか!」

「…ん!…楽しい♪」

「あ!それは、ボクのお肉だ!」

「あらあら、うふふ。みんな元気ね♪」

「ロア、ルリン。アナタ達が、旅立つ日まで見守っていますよ」

「ユニサス。これ程のビックボアを無傷で仕留めるとは、腕をあげましたね」

「こいつを仕留めるのに、あのブロンズナイフが使われたとはな!モカにも、やっと理解者が出来たな!」

「これは、美味しいね!この前、貰ったマヨネーズとも合うね!」

「美味いよ!」


 聞きなれた声が、近づいて来た。


「ワタシの分も、残しといてぇ~!」

「クーリさん!?なんで、ここにいるんですか?」

「先輩に、代わってもらったの~!」

「そうですか。クーリさんも、楽しんでいって下さい!」


 その時、人垣が二つに割れ。中央を甲冑姿の男性が歩いて来た。


「貴殿が、このビックボアを討伐した冒険者か?」

「?…はい!」

「無理を承知で、お願いしたい。ビックボアの肉を、少し分けてくれぬか?…病床の王に、食べさせてあげたいのだ」

「…別にいいですよ。皆、自由に食べてますから。それに誰かのためを思って行動している人を、拒めませんよ。好きな分だけ、持っていって下さい」

「…すまんな。有難く頂戴していく。…君を見ていると、昔の自分を思い出す。王と会う前の、真っ新な自分を。…いや、すまない!忘れてくれ!」

「?…いえ、別に気にしてませんから。それより、早く王様に食べさせてあげて下さい!王様の病気が、一日も早く治る事を願っています!」

「そうだな!本当に、感謝する!ワシの名は、モカン!今では、王の右腕と呼ばれている!君の名は?」

「…俺は、ユニサス!この街で、一月くらい前から冒険者をやっています!」

「ユニサスか!覚えておく!また、何処かで会えたなら!力になろう!」

「有難う御座います!」

「では、失礼する!」

「お元気で!」


 モカンさんが帰ろうとすると、また人垣が二つに割れた。そして中央を、モカンさんが歩いて行った。


「ユニサス!アンタこの国のお偉いさんに、なんて口の利き方だい!」

「え!?いけませんでしたか?」

「はぁ~。アンタはもう!もし、あとから何かあっても!アタシは、知らないからね!」

「?…はい」

「…ん!…やっぱり、ユニサスは凄い!」

「ロア姉!こいつは、凄いんじゃなくて!バカなんだよ!」

「あらあら、うふふ。ユニサス君らしいわね♪」

「はぁ~。ロアとルリンの、未来が心配です」

「ワタシの分のお肉、まだ残ってる!?」

「モカ。アンタの初めての理解者は、とんでもない大物だよ!」

「あの坊やは、凄く肝が据わってるね」

「凄いよ!」

「まあ弟子の今後に、ワタシは関係ありませんから」

「まあ気にしても、始まりませんよ!今日は、皆で楽しみましょう!ねぇ、フレアさん!」

「はぁ~、はいはい!分かったよ!皆~!ビックボアの肉を、楽しむよ!」

「「「「「うお~!」」」」」


 こうしてビックボアによる、街の大宴会は終わっていった。

第一章・第二幕。本編終了です。あと一話か二話閑話を書いたら。第一章・第三幕に入ります。

誤字脱字、変な表現などありましたらご指摘ください。


2017/11/7 改稿しました。

ステータス、変化なし。

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