第3話 姉ちゃんとお風呂
家に帰ると姉ちゃんが夕食を作ってくれた。ちなみに俺も少し手伝った。
食器を二人で洗っていると
「ねえ、一緒にお風呂に入らない?」
姉ちゃんが言った。
へ? 一緒に? 風呂?
「な、なんでだよ!」
「だって今、楓女だし」
「でも、心は男だぞ!?」
「どうしたの? そんなに焦って。まさか、お姉ちゃんに興奮するのかな?」
姉ちゃんは意地悪そうな顔をして言った。
「し、しねえよ」
うん、しない……と思う。絶対とは言えないな。
「じゃあ、一緒に入ろ♪」
サービスシーンになりそうです!!
~~~~~~~~~~
脱衣所に行くと姉ちゃんも着いてきて、早く服を脱ぐようにせかした。
「ほら~、早く脱いで」
「ちょ、脱がせようとしなくていいから! 自分で脱げるから!」
俺は、一枚一枚服を脱いでいった。全裸になって鏡を見るとそこには美女がいた。
これが俺か……。自分じゃないみたいだな。やっぱ胸は結構大きい。
「う~。やっぱ大きい」
姉ちゃんは唸りながら言ったかと思うと、俺に手を伸ばしてきて
「このやろ~」
俺の胸をもんできた。
「うっ! や、やめろ!」
それでも姉ちゃんは、もむのを止めない。
俺も、なんか変な気分になってきてしまった。
「はあはあ。なんか興奮してきちゃった」
おい、やめろ。姉ちゃんが進んではいけない道に進み始めてるぞ。
「や、やめろって! こ、この!」
何とか姉ちゃんの魔の手から脱出し、俺は風呂場に逃げ込んだ。
すると姉ちゃんは
「あ、この~」
服を脱ぎ始めた。
やっぱ姉ちゃんも一緒に風呂に入るのか……。
俺は風呂の中に入りながらそう思った。
すると、服を全部脱いだのか姉ちゃんは、風呂場に入ってきた。
つい目をそらしてしまった。
「ほら、こっち見て。恥ずかしいのは私も同じだし」
「お、おお……」
そう言って俺は姉ちゃんの方を見た。
「どう……かな?」
姉ちゃんは何も体に巻いていなかった。いわゆる全裸である。
顔もとても赤い。ここで俺が言う言葉は一つだ。
「胸……、やっぱ小さいんだな……」
「うるさい」
頭をはたかれた。
痛え……。
「ほら、スペース開けて? 私も入るから」
「お、おう……」
俺が風呂の中のスペースを開けると、姉ちゃんはそこに入ってきた。ちょうど、向き合う形になってしまいお互いの体がよく見える。
ちょっと変な気持ちになってきたな。姉ちゃんに興奮するとか俺変態なのかもしれん。
「いつ以来だろうね。二人でお風呂入るの」
「小学生以来じゃねえか?」
「そんな昔か~」
「ああ」
そんななんてことない話をしていても、俺はギクシャクしてしまう。まあ、当たり前だな。裸だし。
「てか、やっぱ胸大きい……。う~」
「しょうがないだろ。てかこれ結構重たくて大変なんだよ……」
「なによそれ~!? 私への当てつけ?」
若干お怒りのようですね。でも仕方ないじゃん。ほんとに重いんだよ、コレ。
「この~!」
「わっ! まて! 風呂の中では!」
姉ちゃんが俺の胸をもんできた。今日何回目だよ、胸もまれるの。
「んっ! や、やめろって!」
「やめない」
「こ、この!」
俺は風呂の中から脱出した。息を整えていると姉ちゃんが
「頭、洗ってあげよっか」
優しい笑みを浮かべて言った。
「いや、いいって」
「いいから、いいから」
そう言って姉ちゃんは、風呂から出て俺の頭を洗い始めた。
「う~ん。髪もサラサラだなぁ」
そう言いながら俺の髪をワシャワシャ洗う。そして、シャワーで流した。
「よし、次は……」
おい……。嫌な予感がすんだけど……。
「体も洗ってあげる」
ニヤニヤしながら姉ちゃんは、恐ろしい事を言う。
「い、いや……。いいって」
「そんな遠慮せずに~」
「い、いや……」
「ほら、逃げちゃダメだよ?」
「ちょ……。こっちこないで」
手をワキワキとしながら、姉ちゃんは近づいてくる。
おい。マジかよ……。エロさも何もないんだが。
「うりゃあ!」
姉ちゃんが飛び掛かってきた。
「うわっ!?」
※この後の展開はご想像にお任せします。
~~~~~~~~~~~~
風呂から上がって俺はソファーに横になっていた。
「ひどい……。あんな事するなんて……」
俺が涙目で言うと
「いや、まあ。やりすぎだとだとは思ってたけど、抑えきれなくて」
なんだよ。その性犯罪者みたいなセリフは。
「でも可愛かったよ?」
「可愛いとか言わないでくれ……。ちょっと嬉しいけど……」
「お! 嬉しいの? 心が女子になりかけてるんじゃない?」
なんでそんなに楽しそうなんだよ……。俺、結構苦労してるんだけど……。てか、心が女? ないない! でも否定しきれないかもしれないな。いや、否定する。否定してないとヤバい事になる。男を好きになるとかヤバい。
「もう寝る」
俺がふてくされた感じで言うと、姉ちゃんは
「え~? もう寝るの? なら一緒に寝よ♪」
俺を誘ってきた。いや、誘ってきてはないな。
「いいよ、一人で寝る」
「え~?」
姉ちゃんは頬を膨らませて言った。めっちゃ可愛いな。
「じゃあ、寝るから」
「う~ん。分かった。じゃあ明日一緒に学校行こうね?」
「お、おう」
若干動揺してしまった。姉ちゃんこんなキャラだっけ? まあ可愛いなら何でもいいや。俺はそう思いつつ自分の部屋に向かった。
自分の部屋に入り、俺はベットに横になった。すると、一気に疲れがやってきた。
「ふぁ~」
俺はあくびをして目を閉じた。
誤字脱字があれば教えていただけると幸いです。
評価などお願い致します。