表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/19

第15話  ♀→♂

久しぶりに書いて、キャラ設定忘れちゃったよ……。

 ちょ、あの、どういうことなの……? とりあえず落ち着け、俺。

 すると、洗面所に向かってくる足音が聞こえてきて、近づいてくる。


「ど、どうしたの……ってかこの声って……!」


「やべえ、姉ちゃんが来る!」


 ん? いや、ヤバくはないのか。でも説明するのめんどくせえし、どう説明すればいいか分かんねえよ。

 そして姉ちゃんが洗面所にいる俺を発見した。


「え!? な……なんで……」


「いや、俺も分かんない」


~~~~~~~~~~~


 とりあえずリビングで話すことにした。

 てゆーか俺今、女子のパジャマ着てるんだけど。おい、姉、笑うな、俺の姿見て。

 俺のジト目に気づいたのか、姉ちゃんは一つ咳ばらいをして、向かいに座っている俺に話しかけ――あ、また笑ってる。


「で、ど、どうして……も、もとに……もどっ、たの……?」


「いや、笑いながら言われても」


「ぷっ……くくくっ……」


「とりあえず着替えてくるわ……」


「う、うん……」


 俺がリビングから出て行った後も、笑い声が聞こえたけど気にしない。

 てか何で男に戻ったんだ……?


 その後、姉ちゃんとなぜもとに戻ったのか話しあったが結論は出ない。


「ねえ、楓」


 向かいのソファーでくつろぎながら姉ちゃんが俺に話しかける。


「なんだ?」


「昨日何かもとに戻るような行動とかしてない?」


「行動……」


 俺は昨日女の俺が起こした行動を思い出す。

 何も特別な事はしてない気が……。いや、したな。咲夜と。あれ? 昨日のキスって女の俺の初キスだよな。俺の初キスはまだだよな? てか、まだであってほしい。まあ体が入れ替わってるしまだだろう。

 俺が考え込んでいるのに気づいたのか、姉ちゃんは俺に話しかけてきた。


「なにか昨日あったの?」


「え!? い、いや……何もなかったよ……?」


「そう?」


「おう」


 勝手に女の俺がした行動――てかされた行動を言ってもいいのだろうか。普通の行動なら言ってもいいかもしれない。でもキスはどうだろう。その事を言われるのは女の俺はイヤかもしれない。まあ、キスは関係ないと思う。キスで体が入れ替わるなんて、そんな二次元みたいな事起こるはずがない。

 俺はそう思い、姉ちゃんに昨日の事――キスの事は言わないでおいた。


「てか、そろそろ学校行かないと」


 俺はこの話は止めようと別の話題を切り出した。てか、実際に時間がギリギリなのだ。ヤバい。

 俺の言葉に反応して、姉ちゃんは時計を確認した。


「え? ほ、ほんとだ! もうこんな時間! じゃあ、この話はまた今度ってことで、急いで楓準備して!」


「はいはい」


 俺は制服に着替えるためにソファーから腰を上げ、自分の部屋に向かった。


「あ、楓」


 自室に向かって歩き出そうとしていた俺を姉ちゃんが呼び止めた。


「何?」


「女子の制服着てもいいんだよ?」


「着ねえよ!」


 ああ、こういうやり取りも久しぶりだ。

 そう思いながら自分の部屋に向かった。


~~~~~~~~~~~~~~


「急いで楓!」


「ちょっ! 姉ちゃん速い……!」


 男子の制服に身を包んだ俺は、学校に向かって走っている。

 え? 何で走っているかって? 遅刻しそうだからだよ(必死)

 陸上部だった姉ちゃんは相変わらず足が速い。てかこんなに俺体力なかったっけ? 体が入れ替わっている間に、体力が落ちたのかもしれない。でも胸がないから走りやすいな。よし、姉ちゃんに報告しよう。


「ねえちゃーん」


 いいフォームで走っている姉ちゃんは、走りながら俺の声に答える。


「なにー?」


「胸がないから走りやすいー!」


 俺が言うと、ピタッと姉ちゃんは足を止め、逆走を始めた。

 俺は足をとめず、姉ちゃんの向かっていく。


「ふ ざ け ん な !」


 姉ちゃんはそう叫び、俺に跳び膝蹴りを食らわせて学校に向かって走って行った。ちなみにパンツ白でした。


「ううう……」


 俺は地面にうずくまりながらも、なにか懐かしいと思ってしまった。


 ※もちろん遅刻しました


~~~~~~~~~~~~~~


「まさか男に戻るとは……」


「驚いたなぁ……」


 翔太、星が俺の席を囲み、拍子抜けしたような声をだす。時は現在ホームルーム後。まあ、少しの遅刻で済んで助かった。

 ちなみに皆の反応は薄かった。「あー、もとに戻ったのかー」みたいな感じだった。

 え、もう少し「もとに戻って良かったー!」みたいな反応期待してたのに……。

 皆に「なんでもとに戻ったん?」とか聞かれたけど、戻った理由は分かんないので、「俺も分からん」って言っておいた。


「久しぶりに見たな、男の楓」


「だな~」


 ここも翔太、星の順にしゃべる。

 う~ん。翔太の顔を見てもトキメカないぞ? やっぱこの前翔太にトキメいたのは女の俺の気持ちが混ざってたからか……。よかったよかった。


 それから皆、普通に接してくれた。そしてめっちゃ殴られた。「なんで男に戻ったんだ」って言われて。

 あれ? 俺前こんな扱いだったっけ? ……笑えよ、俺。

 そして昼食タイム。さあ、ここからが問題。


――ガラガラ


 教室のドアが開き、女生徒が入ってくる。そして声を出す。


「お姉様~!」


 そう、咲夜だ。咲夜は女の俺を探し、キョロキョロする。

 う~ん。いないんだよなぁ。なんとかした方がいいか。

 俺は咲夜の方に向かって歩いていく。そして咲夜の前で立ち止まる。


「どうも、お姉様です」


「は?」


 咲夜は気持ち悪そうな目で俺を見てきた。

 まあ、許容範囲です。

 さて、ここからどうするか……。

 



受験とかどうでもいいよね!


誤字脱字があれば教えていただけると幸いです。

評価などお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ